日本庭園の醍醐味。鹿おどしでカコーン。

庭園のシリーズで、石がらみです

庭石、灯篭と来まして、加工する石、その他あれこれ

手水鉢
手水鉢(ちょうじゅばち)とは、もともと神社を参拝する際、
手で口をすすぎ、手を洗い身を清めるための「手水舎」から来ています。
初詣必見! 神社でのお参りの仕方

茶の湯では、茶室という神聖な場所に入るためのみそぎが重要になりますので
手水鉢が重要な意味を持ちます。

高さで大きく三つに分かれ
手水鉢には、低くつくばった姿で使う「蹲踞(つくばい)手水鉢」
つくばわずに立ったままで使う「立(たち)手水鉢」
建物の縁先に配される「縁先(えんさき)手水鉢」があります。

「蹲踞」(つくばい)って面白い言葉ですね。
「はいつくばって」のつくばいです。

「蹲踞」

身分の平等を説いた千利休は、武士もその他の身分の者も頭を下げて「わびる」ことを体得させるために
茶室の入口を小さな「にじり口」として、刀掛けを設け、
たとえ武士であっても刀をはずし、頭を下げて茶室に入るようにしました。

縁先手水鉢

鉢前(はちまえ)とは、縁側または濡縁のさきに設けられ、縁先手水鉢を中心としたワンセットの施設です。

「水鉢」、
貴人に対して臣下のものが柄杓に水を汲んで差し出すために足をおく「水汲石(みずくみいし)」
水汲石の反対側に据えられる「清浄石(しょうじょうせき)」
水穴を掃除したり水を汲み上げるために使う「水揚石(みずあげいし)」
跳ね返りの水が縁下に入るのを防ぐ「蟄石(かがみいし)」などの役石で構成されます。

手水鉢の種類
「自然石手水鉢」「見立てもの手水鉢」「創作手水鉢」の三つに分類できます。

「自然石手水鉢」は、特徴的な形の自然石に穴を空けたもの
自然石の野趣を重視して作られたものです

清澄庭園の自然石手水鉢は素晴らしかったです。
そもそも穴は一切開けておらず
穴が開いた形の自然石でした。

「見立てもの手水鉢」とは、廃品利用ということです。

その心は、
コスト削減?

まあ、そういう意味もあるのでしょうが
廃品を利用するという事に、日本的心を感じようって事なんじゃないでしょうか

もったいない、って事もあるでしょうし
当然古いから、風合いもある
最初から使い古しのジーンズを買うのと似ています。

また、そのものが現役で活躍していた時の心を持ち続けているでしょう
建物の礎石なら、縁の下の力持ちとして、みんなを支えていた。

君の頑張りは知っているよ、と

清澄庭園の橋脚を利用した手水鉢

「創作手水鉢」は、ある意味前の二つと逆の方向性かも知れません。

手水鉢が庭園に必須のものになってくると
ちゃんとコーディネートして、庭園の雰囲気やコンセプトに合ったものとして
最初から作りたいなと。

なるほど、その気持ちも良く分かります

これなんて面白いですよ
龍安寺、銭型手水鉢

真ん中の四角をそれぞれに共有して四つの漢字
「吾れ唯だ足ることを知る」となる。
「知足のものは貧しといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し」
という禅の格言を謎解き風に図案化したもの。

鹿おどし
日本庭園でこれがあると一気にテンション上がっちゃいますね
都立9庭園でいうと、殿が谷戸庭園にあるのよね

カコーン

ああ、日本人に生まれて良かったぁ、と思う瞬間ですね。

それにしても、「鹿おどし」と書いて「ししおどし」とはこれいかに
獅子おどしと書くときもたまにあるようですが
ライオンが近くに来ちゃったら、そっちの方が驚いちゃいますね。
猪の「しし」じゃないかとの説もあるようですが。

水琴窟
水琴窟(すいきんくつ)は、もっと幸せになれますね

これは言葉で説明しても意味がありません。
動画でお楽しみください。

索引はこちら
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