[明治]大久保利通その2。岩倉具視使節団で行ったり来たり

[明治]大久保利通は用心深い妻
の続きです。

廃藩置県
中央集権化について
版籍奉還で薩摩や長州や土佐がリードしていこうと考えていたけれど、
木戸孝允とどうにも細かいところで意見が合わない
さらに肝心の膝元の薩摩では久光が猛烈に抵抗する

にっちもさっちもどうにも行かなくなってきた。
もう投げ出したい気分になったとき
長州藩の鳥尾小弥太と野村靖がある提案をした。
藩をなくしてはどうか

大久保は現実主義だから、理屈だけの思い付き的案は好きではない。
あまりに急激過ぎる案はとりあって来なかった。

ん?ひょっとして

どうにも行き詰まったとき、視点をもう少し高く置いて
「細かいところ」を根本的になくしてしまったらどうなのか
大物政治家とは、そういう発想が出来る政治家を言うのだろう。

その前に藩主たちに、身分は保証するからという約束をしている
約束を反故にすることになる。嘘つき呼ばわりされるだろう。
でも、いずれそれをしなければ何も解決しない。
誰かが悪者にならなきゃいけないなら
私がとことん嫌われてやろう。

断行した

ところが、不思議なことに藩主たちから明確に文句が出たのは島津久光ただ一人
並々ならぬ覚悟が通じたのかも知れません。

一旦3府302県としたものの、すぐに3府72県にまで統合。
断ち切る覚悟を示すために新しい県の名前は、ほとんど藩の名前を使わなかった
県の長官にはその県の出身者を採用せず、他の県の出身者を当てた。

岩倉具視使節団
そんな廃藩置県の僅か一ヶ月後、大隈重信から条約改正の予備交渉の派遣が発議された
幕末の不平等条約は、改正の交渉をする場合
1872年(明治5年)5月26日以降と書いてあったから。

日本にとって最重要課題だから、岩倉具視が行くのは良いとして
大久保利通と木戸孝允の両方行っちゃうのはどうなの?とは思われた。

正直、大久保利通としては日本にいたくないという気持ちが働いたのかも知れない。

天皇は岩倉大使に全権委任の「国書」を授けた
任務は3点
1.条約を締結している各国を訪問し、元首に国書を提出
2.条約改正にはまだ時間がかかるので、条約改正のための予備交渉を行う
3.欧米諸国に追い付くために調査

約1年3ヵ月にわたってアメリカ・イギリス・フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの各国を訪問した。

最初のアメリカで意外なほどの歓迎を受ける。

これが勘違いを生んだ

ひょっとすると、予備交渉とかじゃなくて、本交渉まで行けるんじゃない?
森有礼(ありのり)と伊藤博文がそう提案

あのう、条約の交渉をしたいんですけど

オッケー。じゃあ全権委任状見せてね
ショーミープリーズ

あっ、予備交渉の委任状しかない。

ノーノーそれじゃ無理ですね。

まずい。全権委任状取り直してこよう
悪いけど大久保さんと伊藤さん
お願いして言いかなあ。

分かりました。とんぼ帰りのバックホームね

急いで帰って、抵抗する外務省を一生懸命説得し再度委任状をもらって戻ります。
実に4ヶ月のロス。
大久保の日記では、アメリカでの印象がほとんど書かれていません。

さあ、交渉だってとき、イギリス駐日代理公使アダムズとドイツ駐日公使フォン・ブラントが事前に耳打ちしてくれます。
個別の交渉はやめたほうが良いですよ
「最恵国待遇」という条項が書かれている

例えば、最初にアメリカと交渉したとします。
交渉ごとですから
アメリカさんの求めるAという条件は飲みましょう。その代わり、こっちのBという条件を認めてもらえませんか
と言って交渉成立したとします。
すると次の国に行ったとき、Aという条件は相手国がもう得られている。
Bの方はダメなんですけどね。

えっそうなの?

はい、「最恵国待遇」と言って国際法でのルールね
アンダースタン?

自分達があまりに無知だったことに愕然とします。
予備交渉もやめましょう。
じゃあとんぼ帰りも必要なかったんじゃない。

予定を大幅に超過し、ヨーロッパに向かいます。

イギリス、そしてフランス
大久保はアメリカの印象はないので、この時点でビックリ仰天

何なんだ、この工場ってのは
次から次から自動的に品物が出来上がっていく。
食べ物にいたるまで、工場で作っているとは
話にならん。勝負にならん。

さらに鉄道。
田舎の方まで張り巡らされた鉄道網

こんなところを相手に、攘夷とか言ってたのか
いやあ、危なかった。

思いきり落ち込みます。

次に訪れたドイツ
ちょっとほっとします。
何歩も先行かれちゃうと落ち込むだけだけど
ドイツはその時、一歩先くらいに感じた。
大好き、ドイツ

さらにビスマルクの人柄や考え方に感銘
よし。モデル国その1決定!

次はロシアか
ここもモデル国その2になるかな

わくわくと気持ちが乗ってきたのに
日本の三条実美から連絡

あかん。問題山積みで、私の手に負えん。
お願いだから帰ってきて。

待っていたのは?

続きは、また

[明治]シリーズはこちら(少し下げてね)

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