[明治] 西郷従道。お兄さんのために。

明治シリーズ、兼元老シリーズ
元老8人のうち、伊藤博文、黒田清隆、山県有朋、松方正義、井上馨、が終わりましたので
順番として、西郷従道。

あっ、いかん
急いで、あそこに行かなきゃ。

西郷従道
つぐみち、と読んだり、じゅうどう、と読んだりします。

西郷隆盛の弟です。
従って、薩摩出身

明治維新への貢献という意味では、西郷隆盛や大久保利通と小さな頃から一緒に行動し
共に成し遂げた仲間

西郷隆盛や大久保利通が亡くなったあとは、従道が意志を継いでもおかしくはない

征韓論では、西郷隆盛と大久保利通が真っ二つ
従道は、反対派、即ち、大久保利通側に賛成します。
勿論、兄弟仲が悪かった訳ではありません。
純粋に、自分の考えとして、征韓論には賛成できなかった。

その後、陸軍として山県有朋の下で活躍します。

その後、兄隆盛が、西南戦争で政府に反旗を翻す。

政府はそのままにはしておけないので制圧を決定

制圧には、陸軍が向かいます。

山県有朋は、ナンバーツーである西郷従道に

私が向かう。
あとのことは全て任せるから、東京の陸軍を頼む

配慮です。
一緒に来いとは、言える訳ないです。

その後、従道は、海軍に転じます。
内閣成立後は、10年以上に腸って、断続的に海軍大臣を勤め
元老の一員としても活躍します。
海軍では、日清戦争、日露戦争に勝てる海軍を作り上げた。

ただ、海軍大臣以上の事をしようとしなかった。

従道さえ承諾すれば、首相になる機会はありました。

でも断った。

その事は良いじゃないか、と誰に言われても
本人の中では、逆賊、西郷隆盛の弟だった。
兄を殺してしまった、という負い目もあった。

性格は、兄と一緒。
細かいことは気にせず、度胸があって決断力がある
どーんと部下に任せるタイプ

海軍では、腹心の山本権兵衛を育てています。

西郷従道邸跡
冒頭に、あそこに行かなきゃ、と言いました。
3年前の2017/12/30。
西郷従道邸跡に行きました。
祝!目黒区でコンプリート

ただ、あまりに年末過ぎて、従道の庭園が開いていなかった。
いつか絶対と思っておりました。

従道の事を書くなら、やっぱり行ってこなきゃ

(8/10の事です)

目黒のその広大な土地は、江戸時代には
豊後岡藩中川家(大分県竹田市)の目黒抱屋敷だった。
抱屋敷というのは、幕府から拝領した屋敷ではなく、自分で買い取った屋敷。

岡藩中川家は、関が原の戦いから等東軍。
江戸時代の歴史の中で、一度も移封になっていません。

明治維新になり国元に引き上げるにあたり、高畠氏に譲ります。
ただ、高畠氏も広大なこの土地を維持出来ず、売りに出した。

その情報は政府内で流れ、閣僚の
大隈重信、井上馨、山県有朋が興味を示した。
ただ、いずれも、大きく値切ったため、合意には至らなかった。

西郷従道はこの地に足を運び非常に気に入った。
このような広大・静寂・風趣に富んだ邸宅を貴方が手離されるには
それなりの事情があるのだろうが情に於ては忍びないことでしょう。
僅かではあるがどうかこの金で邸園と別離の盃をとり交わして下さい。

と、売値千二百円に、更に百円を添えて購入
この心配りに感激した高畠氏は、山林、庭木、石材はもとより農地で飼育していた豚までの一切を
従道に委ねた

その後、近隣農民から農地や山林の買上げを請われ、西郷家の所有地は最大14万坪にまで広がった。

本当は、この広大な土地
自分のために購入したものではありませんでした。

ずっと、病気がちだった、兄隆盛の静養の地として購入
プレゼントするつもりだったんです。
結局は叶いませんでしたが。

あまりに広いので、庭園だった場所は庭園としたが
それ以外はそのままにし
他は、農地として使った。
牛を飼ったり鶏を飼ったり
トマトを植えたり
まるまる農業で、とても華族の屋敷とは思えない、と回想されている

その庭園の復元されたものがこちら



日本庭園に芝生を使ったのは、山県有朋が最初
影響を受けてます。
雰囲気は山県有朋の別邸、椿山荘に似ています。

本当はとても素敵な洋館も建っていました。
壊すのは勿体ないので
愛知県の明治村に移築されています
以下、ネットから

横が菅刈公園として整備されています。

急斜面を上がった上は西郷山公園として整備されています。
このあたりが西郷山と呼ばれていたからです。





このあと、8/10のウォーキングはさらに続きます。
明日、続きをお離ししますね
(キッチン南海は、先に話しちゃいましたが)

[明治]シリーズはこちら(少し下げてね)

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