[平将門]4 京の都で裁判。その結果は

[平将門]1 父の死。頼んだぞ。
[平将門]2 桔梗どのにございましょう。
[平将門]3 合戦が始まる
の続きです


出方

国香を失い、今度は、国香の息子貞盛や、兄弟(将門からすると叔父)である良兼と良正
結束して、となりそうだが、いまひとつ歩調が合わない。

父の仇を討つ、となると貞盛だが、世間の評判が気になる
大方将門支持なので、どうにも分が悪いと感じている。
そもそも貞盛は京都に勤めているので、地元には直接の味方が少ない。

作戦を変えよう。

良正はそんな事を知らないので、動いてくれない貞盛や良兼に業を煮やし
単独で行動に出た
承平5(935)年、良正が兵をあげる

ただ、この時の将門には、良正勢だけでは太刀打ちできなかった。
将門配下の者たちを自信付かせる事にしかならなかった。

ほうほうの体で逃げ返った良正は、良兼や貞盛を呼び出した。

ひどいではありませんか。
何の加勢もなしとは。

すまぬ。
ただ、お陰でなすべき事が分かった。
準備と方法を考えねば、ただ突進だけしても、今回のような事になりかねない

わしは京で顔が効く
まずはそちらからじゃ。

京に戻った貞盛はあちこちに将門に非がある暴挙だと説いて回った
京の公家衆からすると、坂東の事情などそもそも関心がない
なかなか反応してくれなかったが、ようやく訴状を受け取ってくれ
将門に召喚状

下総御厨ノ下司、平将門。兇乱ヲナシ、謀叛ノ状、明カナリ。
使ヲ派シテ、コレヲ捕ヘ、ヨロシク朝ノ法廷ニ於テ、指弾、問責アルベキ也

将門ピンチではあるが、いまひとつ事の重大性の認識がない
久しぶりの京に行き、懐かしい気分に浸った。

来たもののなかなか呼び出しがなく、
呼び出されても、遅々として進まない
裁判が行われる訳だけれど
貞盛と将門が両方呼び出されて尋問があった。

元々口下手な将門と、饒舌な貞盛では勝負にならなかった。
誰の目にも貞盛優勢なまま、時が流れていった。

年が開け、三月になっていた。

判決
「将門の罪は厳罰に値する

やっぱりダメだったか
貞盛としては、しめしめ

ただ、このあとに信じられない言葉が続いた。


折ふし、天皇御元服の大赦あるによって
赦免、仰せつけられる。帰国して、謹慎を示すがいい」

天皇が元服するので許してあげるよ、とのこと
なんともラッキー

さらに、貞盛に対しては
「一族内紛の蔭には、何よりも、平良持の遣領が、争いの因になっていると断じる。
よろしく、将門に渡すべき荘園の地券や、田領の証書など、一切を、
このさい返却して、和解いたすように」

えええっ

全く予想外の結果

お土産をたんと買って、地元に帰ると
みんなは大喜び
勝ったぞー
勝ったぞー

ひとり、妻の桔梗は、
今のこの平和が崩れる悪い予感が日に日に大きくなっていった。

作戦失敗の貞盛
こうなっては、良兼や良正とより強固な結束を図り
十分な準備を図ることにしていった。

さらに、味方を増やすため
京ではなく、坂東の地で政治的に動き回った。

例えば検非違使(けびいし)についている藤原秀郷
検非違使とは、各地域にいる、警察的な役割

本来なら中央から派遣されるはずだが
そういった武力の必要な、言わば汚れ仕事は、公家たちはやりたくない。
各地の有力武族を採用して、お互いに潰し合いをさせようという発想

藤原秀郷は藤原と名乗ってはいるが、中央の摂政や関白をやっている藤原氏からはずいぶん遠い
母方が藤原氏の血を引いていると言うことで、藤原を名乗る事が許されている。

さあ、桔梗の予感が、半年もしないうちに、当たってしまう事になる。

この続きはシリーズの次回ね。

[歴史]シリーズはこちら(少し下げてね)

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