ツッコミ。キレと流れで勝負。

ツッコミ術から
前回は素人がおかしがちな間違いでした

・声がおかしい
・タイミングがおかしい
・セリフがおかしい
・テンションがおかしい
・ツッコミの種類がおかしい

のうち、声とタイミング
今日は、タイミングへの補足と
セリフに行きます。

早すぎるタイミング
前回、遅すぎるタイミングの話をしました。
今回は、早すぎるタイミング。

おいおい、早くせいと言っておきながら
早すぎるとは何よ

要は話の腰を折るってやつです。
特に相手が明らかにボケている場合
話の腰を折っちゃだめ

最後までボケさせて

ツッコミは愛なんです
はい、よく分かりましたよ
とてもいいボケでした
という称賛の、
お褒めの言葉こそがツッコミなわけですから

相手がもうちょっとボケたがっているのか
ツッコミ待ちなのか
愛をもって接すれば
おのずと、この切れ目が「、」なのか「。」なのか
判定できる筈

これって、ツッコミに限らず
普通の会話でも絶対に必要ですね
相手に呼吸を会わせるってこと。

セリフ
セリフが長すぎるのはキレが悪くなります。

先輩「今日は部長が出張でいないから、みんな伸び伸びだな」
あなた「正直、そうですね」
先輩「おまえ、俺がいないときも、陰で同じこと言ってんだろう」
あなた「言ってませんよ、先輩がいないときにそんな陰口なんて。私が陰で先輩の事をそんな悪く言うわけないじゃないですか」

ながーっ
です。
ここは、先輩が欲しいのは、言っていないの一言だということに気づく必要があります。
おそらく、次に行きたいんだなと。
流れを読み取るということです。

先輩「本当かよ。どうせ「あいつは一番仕事が出来ないくせに、一番偉そうにしてやがる」とか言ってんだろう」
あなた「言ってませんよ。先輩は仕事が無茶苦茶出来るのにそんなこと。誓って言いますけど私は陰で絶対そんなこと言わないです。」

なんで、こんなに長くなっちゃうのか。
先輩の言葉に、複数のツッコミどころがあるからです。
言っている言っていないという件。
仕事が出来る出来ないという件。
言っている言っていないの件は一旦ツッコんでいるし、
一番ツッコむべきは仕事が出来るってこと。
相手を誉めるツッコミなので
一番強調すべきです。

どう感じるかですね
責められている、と感じて、なんとか疑いを晴らそうとするのか
おっ、良いフリが来たぞ。仕事の出来る先輩を持ち上げるぞ、と思うかです。
こういうフリをするのは仕事が出来る先輩しか言って来ませんので。
「まあ、時々は」って言われない自信があるからフッて来る。
そこをくすぐってこその出来る後輩です。

先輩「今日は部長が出張でいないから、みんな伸び伸びだな」
あなた「正直、そうですね」
先輩「おまえ、俺がいないときも、陰で同じこと言ってんだろう」
あなた「言ってませんよ、そんなこと言うわけないでしょ」
先輩「本当かよ。どうせ「あいつは一番仕事が出来ないくせに、一番偉そうにしてやがる」とか言ってんだろう」
あなた「言ってませんよ、だから。そもそも先輩は一番仕事が出来るじゃないですか。」
先輩「まあ、そう言ってくれると嬉しいけど」

本では、「分割する」と表現していますが
ツッコみどころの二つをわけて、
最初に言っている言っていないの話に決着をつける
そして、さあこっちに話題を切り替えますよと。

ツッコミで台詞が長くなりそうなら
まずは短くツッコミを入れること。
そのあとの補足で勝負するつもりでいくと
随分伝わりやすくなります。

ツッコミ術。さらなる高みを目指して

ツッコミ術シリーズです。

素人がおかしがちな間違い
あれ
ダメなの?

ここぞとツッコんだのになんか変な空気

原因があります。
大体以下の原因
・声がおかしい
・タイミングがおかしい
・セリフがおかしい
・テンションがおかしい
・ツッコミの種類がおかしい


これありますね。
突っ込む際の声が小さすぎるのです
もちろん 普段の生活の中で漫才師のように
なんでもかんでも大声で突っ込む必要はありません

でもツッコミは違和感を指摘しなければなりません
普段の声のトーンのまま突っ込めば
声に起伏がなくて指摘したかどうかわかりにくいのです

声が小さいのは突っ込むことに遠慮しているケースがほとんどです

突っ込むのは失礼ではないかと躊躇してしまい
特に目上の人へのツッコミで声が小さくなる人が多い。

でも、相手が意図的にボケてきたときは、
突っ込まない方が失礼なのです。
それが目上の人であればなおさら

はい。拾いましたよ。
それを分かってもらうために
普段より大きめの声で元気よく

普段と同じ声で返されると
ボケた方も
あれ、
俺の高度なボケが理解できてのツッコミなのかな
単にそう指摘したかったのかな
と躊躇してしまいます。

ツッコミのクオリティはその次の話です。

タイミング
これも多い例です

上司「しかし暑いな、今日は真夏日だな」
あなた「ですね」
上司「暑すぎるから、今日のランチは、おでんでも行くか」
あなた「・・・」
上司「・・・」
あなた「・・・いやいや、なんでおでんなんですか!」

恥ずかしいっ
ボケた方のなんと恥ずかしいことか
こういう、明らかなボケで拾ってくれないのは
ほったらかし事件として、後々まで禍根を残すことでしょう
特にこういうクオリティが高くないボケの場合
ほったらかしにすると本人が反省してしまい
引きこもりになります。
即座にツッコんであげるのが愛情というものです。

「いやいや」も要りません
トンときたらトンです。

なんでおでんなんですか。
こんな暑いのにおでんなんか食べたくないですよ
という、オーソドックスな指摘ツッコミで大丈夫です。

そっか、やっぱり暑いか
と返してきたら

汗かきすぎて、私もはんぺんみたいにビショビショになりますよ

うまいこというね
上司はご満悦です。

不意を突かれて
困るのがこんなケース

取引先「今日はゴルフ付き合ってくれてありがとうな」
あなた「いえいえ、私の方こそ楽しませていただきました。またよろしくお願いします」
取引先「そうだな。またお願いしたいな。連絡取れるようにしといてくれよ。なかなか携帯が繋がらないんだよ。ホントにお前だけは、電話にでんわ」
あなた「・・・」

出たっ
広辞苑でいうところのおやじギャグ

即座に「ナイスショッ」を言えてれば良かったんでしょうけど
この不意打ちはね

親しい人なら
ぼろのちょんにツッコミを入れるべきで
相手もそれを期待している筈

ところが相手は取引先
ぼろのちょんタイプで入れられないしなあ

色々考えてタイミングを逸しても仕方ありません
責任はボケた側にありますが
そんなこと言っても無理です。

取引先は神様
そうなると、こちらは仏様になって
慈悲の心で、千手観音のように拾いまくるしかありません

タイミングを逸したのを、どう回復するか

さすがは村瀬さん
とてもいい対処方法を教えてくれています。

「・・・」
「・・・じわじわ来ますね、これ」

やったー
すごいですね
この手があったのか
これ、万能じゃないですか
これひとつ覚えておけば、どんな時にだって使えます。

もちろん、じわじわなんて来ませんが
仏、仏、慈悲の心。

たとえツッコミの言葉の使い方

ツッコミ術シリーズです

たとえツッコミの前回の話は
最後は花形、たとえツッコミ
たとえツッコミの作り方
を見てね

今日はその続き

ポイント
たとえツッコミはボケとしての要素を強く含むので
聞き手を笑わせる必要があります。

そのためにこころがけるべきことふたつ

わかりやすいフレーズ
頭にすっと入ってくるフレーズです。
この「すっと」というのが大事
で言われて直ぐに意味を理解できるほどわかりやすくなければなりません

例えば会社の同僚が日焼けして真っ黒だったとします
その黒さを食べ物で例える場合
焼けすぎだろカレーみたいだな
とつっこめばきちんと意味が伝わって頭に「すっと」入ってきます

一方
焼けすぎだろビーフストロガノフみたいだな
と突っ込んだらいまいちピンとこないでしょう

フレーズとしてはビーフストロガノフの方が面白い

でも「すっと」は入らないですよね
ええっと、ビーフストロガノフは、どんなだっけ

じゃあ、「すっと」入れば良いわけね
そうかな
焼けすぎだろカレーみたいだな
弱いよね、これ

意外性
ベタ過ぎるとやっぱり弱い。
焼けすぎだろカレーみたいだな
だと、若い人の場合、笑いの感覚が肥えているから
愛想笑いかなあ

「そうきたか」と思わせる必要がある

焼きすぎだろ、おまえそれ、顔にビーフシチュー塗ってない?

さすが、村瀬さん
カレーとビーフストロガノフの真ん中行くわけね
良い頃合い
さらに、顔に塗る
塗るてあんた

良いんじゃないでしょうか

分かりやすく、意外性がある
言われてみると、すぐに頭に思い浮かぶけど
考えつかなかったなあ、ってやつ

そんな難しい!
そんなときは、2段階で考えましょう。
最初に思い付いたフレーズをちょこっと変換

日焼けしとる
カレー!
おとなしすぎるか
よし意外性レベルちょっとオン

ビーフストロガノフ!
飛びすぎた
ちょっと引こう

仮に、カレーからビーフシチューにいかなかったとします。
そしたらなんかつける

焼けすぎだろ!本格的なカレーみたいだな

良いと思います。
訳分からんけど、
カレーより、もっと黒いんじゃないの感がとても良いです。

経験
結局、笑いって理詰めで言っちゃダメで
「訳分からんけど」感が残ってないとね

経験しかないんでしょうね
数ですね
間違いなく、数。
下手な鉄砲どんどん打って
頭と体に染み込ませる

ツッコミは台本が用意できないアドリブの世界だから
短い時間で出てくるためには
お話しした色んな事を頭に入れつつも
慣れていくしか道はないですよね

素振り100回っ

ようし、頑張るぞ!

たとえツッコミの作り方

ツッコミ術シリーズです。

前回で、ツッコミの10分類を説明し終わりました。
たとえツッコミが一番最強でした。

折角ツッコミ10分類を見てきたので
一番最強のツッコミを使いこなせるようにしちゃいましょう。

怪獣で言うなら、ゴジラを飼い慣らすようなもんです。
お手っ
(わかりました? たとえてみたんですけど)

条件
前回、共感が大事だという話をしました。
ありきたりではないけど、共感できる
良い頃合いのたとえをするためには
ボキャブラリの豊富さが必要です。
くりぃむしちゅーの上田さんはすごい豊富ですよね。

そして、身構えること
隙あらば、たとえてやるっ
ツッコミ界の吉田沙保里を目指しましょう
タックルタックル

テンプレート
まずは、たとえツッコミの雛形、テンプレートを覚えましょう。
1.〇〇で言うたら〇〇やで
 ひどいなお前、しゃぶしゃぶで言うたらアクやで
2.〇〇ぐらい〇〇だよ
 気になるわ、靴の中に入った小石ぐらい気になるよ
3.〇〇しすぎて〇〇するわ
 全然イメージと違う!イメージの高低差ありすぎて、耳キーンなるわ

もちろん、大阪弁でなくても良いからね。
大阪弁普及連合会としては、たまにいる、
関西人でなくてもウケを狙うときだけ
関西弁になる人は、表彰したくなりますけど。

実感で言うと意識さえすれば
〇〇で言うたら、はかなり使いやすい。
芸能界とか、野球にたとえると共感を得やすいかな。

得意の七福神ネタで言うと
毘沙門天は四天王の中にいるときは多聞天、って言うんですけど
一人で活動するときは、毘沙門天と名前が違う。
歌手で言うたら、ピンキーと今陽子みたいなもんですね。
これ、私の定番ギャグ

本に載っていた、日常で使える例も見てみましょう

1.〇〇で言うたら〇〇やで
 手柄を横取りしようとしている先輩に
 「裏切らないでくださいよ、先輩。歴史で言ったら本能寺の変ですよ、これ」
2.〇〇ぐらい〇〇だよ
 部下のコピーが遅いことに
 「遅いよ!雨の日の宅配ピザぐらい遅いよ」
3.〇〇しすぎて〇〇するわ
 経費削減のためにクーラーの電源を切った上司に
 「勘弁してくださいよ。汗かきすぎて蒸発しますよ、僕ら」

まずは指摘ツッコミ
これ、言われてみて、なるほどと思ったんだけど
たとえツッコミの前には、指摘ツッコミを入れる。

気になるわ、靴の中に入った小石ぐらい気になるよ
で言うと、「気になるわ」の部分
まずは、単純な指摘ツッコミを入れてから、たとえツッコミに繋げていく。

確かに、相手の発言が気になったとして
自分の中では、気になる→小石が出来上がっていても
君の発言、靴の中に入った小石ぐらい気になるよ
と言っちゃうと
気になる、が最後なので、理解するまでに時間がかかる
これは致命傷。

気になるわ、を最初に言うことで
ツッコんでるんですよ
ということを明確に意識してもらう。
たとえる方法を考える時間稼ぎにもなるしね

この、気になる→小石は
指摘ツッコミとたとえツッコミのキーワードが同じ
ストレートな例ですが
いつもそうなるとは限りません。

お前ようそんなギャグ出せたな、陶芸家やったら割ってるやつやで

ここでのキーワードは「捨てるべき」です
ギャグを聞いて、こらあかん、と

例えば、「人には聞かせられない」ということになれば
お前ようそんなギャグ出せたな、編集で、ピー入れなあかんで
になるし

「レベルが高くない」になれば
お前ようそんなギャグ出せたな、小四でも躊躇するぞ、そんなん
になる

重要なのはキーワードで迷っている暇がないということ
捨てるべき、となったらそこはぶれずに
自分のボキャブラリの中から引っ張り出さないと
タイミングを逸してしまう。
一応、指摘ツッコミは言っているから
思い付かなくて諦めても、なんとかなる
ボケさんに対して失礼に当たらない

あ、そうそう
関西人以外の人は勘違いしがちだけど
お前ようそんなギャグ出せたな
という指摘ツッコミは
言うと失礼に当たるんじゃなくて
言わないと失礼に当たるということをお忘れなく。

ツッコんでもらいたくてボケてるんですから
くれぐれも。

思い付かないとき
思い付かないとき諦めるのは、最後の最後の手段です。

毎回それでは、立派な芸人にはなれません。
(芸人にならんでも)

何とかしましょう

方法は2つ

指摘ツッコミを繰り返して時間を稼ぐ
何でだよ、何で〇〇なんだよ、おかしいだろ!
てなことを言いながら時間を稼ぐ

もうひとつは、ウケる
声を出して大きく笑う
自分が笑うこととツッコミは決して矛盾しません。

この事は、ダウンタウンの松本さんが確立した気がしてます。

それまでは、人を笑わすためには自分が笑っちゃいけない
的な、ストイックな考え方が支配していたと思う。

でも、面白い時は笑った方が良い
その事で、ああ、ここ笑うとこ
ってみんなが分かる。

松本さんは常に笑っているけど
それでもいいんだってみんな気づいたんじゃないかな
もちろんただ笑うだけじゃなくて
その間にツッコミを考えていて、
さらに増幅させるところが、
天才たるゆえんでしょうけど。