散るまでの間、染井吉野の話題を集中的に
短命?
染井吉野は短命、という話が広まっていました。
私も聞いたことがあります。
全国の染井吉野は同じ遺伝子ということもあるので
戦後、全国に植えられた染井吉野が一斉に枯れちゃうんだ、と言われると
おお、えらいこっちゃ、と
最初、30歳説に始まって
その期限が到来しても一斉に枯れないため
50歳説に延長されたんですが
そこでも一斉に枯れることがなく
それ以降、具体的な数字は言われていないようですが
短命説が消えたわけではありません。
実際にはどの程度生きられるのでしょうか
小石川植物園や青森の弘前公園の木は
植栽記録があるので樹齢130年を超えていることが分かっています。
樹木の世界では最大樹齢が100年を超える種類は長命樹木
それ以下だと短命樹木と大雑把に考えられています。
すなわち、染井吉野は長命樹木なのです。
なぜ、そういう噂が立ったのでしょう
染井吉野は、成長が早いことで知られています。
環境によっても異なりますが、接ぎ木の苗はその年に高さ2mに達します。
10年も立てば、10mを超えることもあります。
ただ、そのまま伸び続ける訳ではありません。
20mを超えることはまれで、多くはその前に上に伸びる事をやめます。
古くなった枝は枯れても、新しい枝が伸びて入れ替わります。
ただ、染井吉野は、その入れ替わりの速度が遅いのです。
新しい枝が出てくるまでの間は、古く枯れた枝が目立つため
見た目的に黒い枝が目につき、全体的に黒い印象になります。
でも、そのまま枯れてしまうわけではなく、
新しい枝が出てくるまでの辛抱なのですが
染井吉野の満開のイメージが強すぎるので
このまま枯れてしまうんじゃないかと思うのでしょう。
染井吉野からすると
期待度が高すぎるんじゃないでしょうか
私は全然元気ですけど
って言うかも知れません。
最近は手入れの技術が高くなったので
そういった木についても、かなり多く咲かせられるようになってきています。