こうツッコんでちょうだい

前回、ツッコミの10分類をお話ししました。

少しずつ解説していきたいと思います。

指摘ツッコミ
オーソドックスと言うか、ベースというか
普通のやつ
プロのお笑い芸人でも、一般でも一番使用されています

部長。来週お休みいただけますか
気分転換に旅行でもしようかと思って

旅行って、もしかして、モロッコに行って性転換手術でもするのか

なんで性転換するんですか!
そっちの気(け)はないですよ

はい
普通ですね
部長の渾身のボケです。
拾ってあげないと今後の仕事に支障が出ます。

指摘とは、違和感(非常識な部分)に対する指摘です
性転換する訳ないので、違いますよと

なんでだよ、違うだろ
で始まるツッコミの多くがこの指摘ツッコミです

私の口癖
なんでやねん
あほか
なにゆうてんねん
あほも休み休み言え

それだけで終われば、この指摘ツッコミです

基本中の基本ですね

手順
手順が必要です
1.非常識な部分を見抜く
2.非常識な部分を指摘する
3.指摘したあとに補足説明する

1.は常にアンテナ張っていないとついつい気づくことがワンテンポずれ
そこからツッコミを考え始めるので言おうと思ったら
次の会話に入っちゃったということになりかねません
慣れですね
頑張りましょう

重要なのは3ですね
さっきので言うと、そっちの気はないですよ

補足説明がないとぶっきらぼうになってしまいます。
語調によっては、怒られたと相手が感じるかも知れません
明らかにボケた先ほどのようなケースは
どれだけ強くツッコんでもいいですが
無意識でボケた、天然ボケのような場合は、丁寧に扱ってあげる必要があります。
補足説明で今のはツッコミですと理解させてあげる必要があります

補足説明で、次の会話に移行しやすくなりますね
次にまた良いボケが思い付くかどうかは別にして
少なくとも会話は続きやすい

これを教えてくれただけでも、この本は素晴らしい
野球で言えばゴールデングラブ賞ですね

どうしても、私の場合
なんでやねん
で終わってしまっていた

例えば、
あほも休み休み言え
と言うと
カミさんは必ず
あ・・ほ
と返します。

三十年以上、おんなじ返し
よくもまあ、おんなじことを言えるなあ
芸がないというか
こいつはほんまもんのあほなのか
と、思っておりましたが
ツッコミに補足説明が無かったからですね

疑問ツッコミ
これは覚えていて損のない、とても良いツッコミです
特に、ツッコミは下品なイメージでどうも
という人にはおすすめの、穏やかなツッコミです。

雨上がり決死隊の宮迫さんが、頻繁に使います

共演の狩野英孝さんに
英孝ちゃん、その辺どう思う?
・・・・
・・ないの?いうことないの?プロの芸人さんちゃうの?

疑問形にするということです。

同じことを指摘ツッコミでいくと
なんでないんだよ!プロの芸人だろ!

ボケを面白く演出する
ビックリしたよ、どうしたの?
って感じ

ツッコミ自体も面白く見せられる効果がある
とても演出力の高いツッコミです

相手が、天然ボケである場合にも
とても効果的です。

基本的に柔らかく聞こえるので
リスクの少ない、それでいて効果の大きいおすすめのツッコミです。

今日はここまで
次回は、擬音ツッコミから説明していきます。

おかげ参りって、何だったんだろう

おかげ参りについて前回書きました

多いときは500万人もの人間が、どどどっと、お伊勢さん参り
これはいったい何なんだろう

そこで起きたこと
それだけの大量の人が移動するとなると
経済的にはかなりの影響がある
物資も全く足りなくなり
物価が急騰する

えらく得した人がいるのは事実でしょう。

施行(せぎょう)目当てのおかげ参りなど
次第に一部、人間の嫌な一面も見えたようですが
ああ、こんなの金輪際嫌だ、と思ったら
60年後に再度起きることもなかったでしょう。

基本的には、思い出に強く残る
超のつく、非日常だったのでしょう

ただ、20年おきの式年遷宮のたびに起きても良さそうなもんだけど
そうはならなかった
人生60年の時代に、60おきということは、誰しもが
一生のうちに一度ずつしか経験していない。

えらくエネルギーのいる
ひどく疲れる
いやあ、無茶苦茶良かったけど、当分はいいわ
という類いのもんだったんだろう。

意味するところ
世界には、いろんな種類の市民運動があるけれども
それと、同じようなものなのだろうか

目的、背景、動機といったものを考えると
世界で色々起きた市民運動や市民革命って
時の為政者に、不満を持ち、打開するために行われる

そんな何かがあったんだろうか

私の意見としては、そういった政治的な何かがあったとは思えないんです。
以前にも書いたけど
江戸の幕府や諸藩は極端に小さな政府

管理なんてものは行われておらず
基本的には、庶民が自分達で自主運営している。
あんじょううまくやっていた。

一揆とも連動していない
むしろ、豊作の年に起きている

じゃあ、全く不満は無かったのか
それも違うと思う。

おかげまいりが、最初、ぬけまいりと呼ばれていた事に答がある気がする。
政府に対するみたいな大袈裟なことじゃなく
勤め先の親方だったり
奥さんであれば旦那さんだったり

ああ、なにもかも放り出して
自由になってみたい
そんな衝動

でも、そのまま全てを捨てるほどの勇気もない
人間ってそんなものじゃないかな

戻るときの口実があれば

それが、おかげ、だったんじゃないか
神様に呼ばれちゃった
こんな強いことはない

そうやったんか、
そら、しゃあないな

お札は降ったのか
最初の一回くらいはあったのかも知れない
例えば強風にあおられて空から一枚くらいは降ったのかもしれない

あるいは、最初の人は夢の中だったかもしれない
認知症のじいちゃんが幻影を見たかもしれない

重要なのは、おかげ、という口実のためには
お札降りは必須要素だということ

となると、降りますね
あっちでも、こっちでも

宇治で降ったと言っているのに
大阪で降らないわけにはいきません

いっぱい、お札降りに関する文書が残っています
ここで降りました
こっちでも降りました

でも、全ての文書に共通する一言がついています
「と、言っていました」
目撃情報は一つもありません
伝聞情報のみ

みんながタンポポの花の色が白いと言えば
それはもう、白くなっちゃいます。

誰が何故
誰かが仕掛けたんじゃないか
でも、少なくとも3回のおかげまいりに関しては
それも無いと思っています

得した人がいるのは事実だけど
それは結果論だと思う。

不思議なことに
これだけの人数が動きながら
リーダー的な人が誰一人いない

ハーメルンの笛吹き男のような
はたまた、ジャンヌダルクのような人が
一切見えないんです。

ぼわあっと、ぼぼぼわあっと
ひたすらに増えていく

ある意味怖いですね

人々というのは
訳が分からずに、ぼぼぼわあっと
大きく何かを変える力を持っている

関東大震災の時の朝鮮人虐殺や
オイルショックの時のトイレットペーパー騒動

うわさってやつです。

それにしてもすごいと思うんです
500万人ですよ
トイレットペーパー騒動とは訳が違う

今、伊勢神宮は年間通して多くて20万人って言いますから
いかにエネルギーが集中したか

江戸中期以降は
みんなの心のどこかに
俺だって、って気持ちを持ちながら
日々、我慢や精進を出来たんじゃないかなって気がするんです。

次回は、いよいよ、この変化形
ええじゃないかです

漢字存続の危機は、2回あった

何度もお話ししていますが
日本語ってホントに豊かですね

色んな表現方法が可能だから
感情や情景のきめ細かな感じをかなり忠実に伝えられる

それには語彙の多さは必要でしょうけど
漢字、平仮名、片仮名という文字自体が3つもあるという
世界に類を見ない、文字構成の仕組みは大きく影響していますね

とはいえ、もちろんデメリットもあり
習得の困難さは大変なものがあります。
特に、「国際化」というようなキーワードが出てくると
そのデメリットの部分がクローズアップされてしまいます。

どれか無くしましょうか
みたいな議論が持ち上がると
やはり、やり玉にあがるのは
一番大変な漢字ですね

第一の危機
「国際化」のキーワードが強く意識された時期
言わずと知れた明治維新です。

知識人たちが漢字を無くそうと
かなり本格的な運動を繰り返した。

理由の中心は西洋に追いつき追い越せ
アルファベットに触れると
なんであんなに少ない種類で言語が成り立つのか
不思議に思うのも無理はない

活版印刷技術の発達というのも大きい
無数にある漢字を、使用頻度の少ないものまで全て用意しておかないといけない

さらに、教育の問題
教育改革で一気に大量の学校を作った。
漢字を教えなくて良いなら楽になるんだがな、と

一意見
漠然とした一意見であれば江戸時代中期にもあった
賀茂真淵(かものまぶち)は「国意考」(こくいこう)で

インドは50の文字で仏教を書き、伝えることが出来る
オランダ語は25
満州語は50
中国だけが漢字を使って世の中は治まらず、様々なことが不便である。

日本はこうすべし、とまでは言ってないんだけどね

幕末から
一円切手で有名な、前島密(まえじまひそか)
幕末の1866(慶応2年)に、時の将軍、徳川慶喜(よしのぶ)に
建白書「漢字御廃止之議」(かんじおんはいしのぎ)を提出している
明治維新の2年前です。

徳川慶喜としても、もうそれどころではない。
もう少し平穏な時期ならば、あの人の事だから興味は示しただろうけどね
却下

前島密もそれで諦めるほどのやわじゃない。
何せ、大久保利通が新政府の首都を大阪にすると決めていたのに
提案書を提出して、東京に、とひっくり返したほどの男

新政府の官僚となり
漢字廃止論をしつこくしつこく訴えていく

広がり
その甲斐あって、と言うべきか
知識人の共感を呼び大きな運動に発展していく

制限論
そんな中で、廃止論とまではいかないが
数を少なくしたら?
という制限論が台頭
中心にいたのが、あの福澤諭吉大先生

難しい漢字を使わなければ、2000から3000もあれば十分

当時の小学生向けに「文字之教」を書いて
そこでは、1000に満たない漢字と片仮名しか使わなかった

慶応大学の後輩、ジャーナリストの矢野文雄に受け継がれていく

教科書
そんな中で明治時代の教科書は
仮名混じり文で書かれる
仮名を基本にしながら漢字を補足的に使うというもの

派閥
そうしている間にも漢字廃止論の議論は激しさを増す

そこには派閥が出来てくる
かな派とローマ字派

ローマ字派は1869年、南部義籌(よしかず)にはじまり
1885年外山正一が「羅馬字会」を旗揚げ
ローマ字を漢字で書くなんて、どっちがしたいねん

ローマ字派はさらに分かれ、ヘボン式と日本式に

群雄割拠

次は
ここではなんとか漢字も踏ん張りますね

そして、次なる危機がやって来ます

お分かりですね
敗戦です
GHQです
このあとは次回

[数学クイズ]紙を何回折れば

世界のなぞなぞシリーズ

まずは、問題

紙を何回折れば、月まで届くでしょう

数学クイズ
なぞなぞというよりは数学クイズといった方が良いかな
とんちとかは関係無く、真面目なやつ
世界のなぞなぞですが、国としては特になく世界共通になります。

◆◆◆ヒント(前提条件)◆◆◆

地球から、月までの距離は約38万km
紙の厚さを0.1mmとします。

名門オックスフォード大学の入試問題でも使われた
世界中でも有名な数学クイズだそうです。

みなさん頑張って計算してみてください
早めに答が出てくるのでふせながらお願いします

頑張りました
頑張りましたよ
とはいえ、答えを見た後ですけどね

私は特に計算が苦手
足し算でも繰り上がるともう訳が分かりません

小学校の時の物差しを頭に浮かべ
えーっとえーっと
1mmって何mやろ
1cmの中に10個メモリがあった気がする
30cmの物差しはこれくらいで、1mはもっとこれくらいだから
1mは100cmなんやろ、おそらく
もともと0.1mmか
結局0はいくつ増やすねん
えーい分からん
もう一回最初から

こういうところで戸惑っております。

計算自体は電卓がやっていただけます
シャープさん、カシオさんありがとう

私の持っているアンドロイドのタブレットに標準でついている電卓
四則演算だけでなくべき乗も計算できます。

そろそろ答えにまいりましょう

◆◆◆答え◆◆◆

42回

0.1mmを一回折れば0.2mm
2回折ればその倍なので0.4mm
3回折ればさらに倍なので0.8mm
倍々と増えていって
42回目には
439,804,651m
ということで、約38万kmを越える訳です

数式としては
0.0001m×2^42
となりますね

倍々
昔から、例えば、一休さんとかで

天晴れじゃ、褒美を使わそう
何なりと申せ

それでは、最初は、米粒1粒をいただきたいと思います。
ただ、次の日にはその倍の2粒
その次の日にはさらに倍の4粒
という具合に、毎日倍々の量をいただいてよろしいでしょうか

たったそれだけでよいのか
欲のない男よのう

といっていたが、まもなく悲鳴をあげることになるという話

色んな人にとってかわって
倍々の話は伝わっていますね

それにしても、42回で月まで到達するとは

実際には
実際には、どんなに頑張っても8回までしか折れない
そう、長く言われてきました

アメリカのテレビ番組でその限界に挑戦する
大実験番組が企画されたそうです
サッカー場の大きさの特殊な紙を使って
11回に成功!

さらにそのあと、
アメリカのブリトニー・ギャリバンさんが
2002年に長さ1200mの特殊トイレットペーパーを使って
12回に成功
世界的に大きな話題になったようです。

世界のなぞなぞの本の著者
のり・たまみさんも挑戦したそうですが
6回でギブアップだったらしいです。