「科学で読み解く迷信・言い伝え」からのシリーズ
長らく続けて来ましたが、シリーズとしては最終回になります
ノアの方船(はこぶね)
西洋の伝説の中で最大の不思議はやはりノアの方船です
大学の時、友達にクリスチャンがいたので
ノアの方船って矛盾だらけだよね
と、意地悪な問いかけをした
キリストを信じたんだよ
そして、キリストと聖書を信じたんだ
そうすると、細かい矛盾点は意味のないことになるんだ
こいつすごい
とその時思いました
そういう生き方を出来る友達をうらやましいとも思った
「ノアの方舟」の物語は、旧約聖書の「創世記」に書かれているエピソード
ノアは人類の祖であるアダムから数えて10代目にあたるが、
その頃の地上は人間であふれかえり、悪事と不道徳に満ちていた。
神はそれを嘆き、人間や動物たちを洪水により滅ぼそうと考えたが、
ただひとり善行をしていたノアの家族を助けることにして、
彼に生き物たちの未来を託したというのである。
雨は40日間降り続き、150日目に水が引き始めた。
すると、アララト山の上にノアの方舟だけが残されていたという。
およそ5000年前に大洪水が起こったという話は、
古代メソポタミアの「ギルガメシュ叙事詩」や、
ギリシャ神話、インド神話などにも数多く残っている。
また、中国や南米の古代文明やイースター島の古代文化にも、
大昔に大洪水が起こったという言い伝えが残っている。
これらはノアの大洪水が起きたとされる時代とも符合する。
そのために、実際に起こったことではないかという研究者も多い。
そして実際、その痕跡ともいえるものが各地で発見されているのである。
たとえば、ヒマラヤで三葉虫などの海の生物の化石が発見されるなど、
各地の内陸部や標高の高い場所で海の生物の化石が発見されている。
しかも、動物も植物も短期間で急速に化石化しているのだ。
食事中や出産中の化石もあることをみれば、いかに短時間で埋もれたかがわかるだろう。
黒海洪水説
いくつかの説があるなかで、長年にわたって注目されているのが、黒海洪水説だ。
約5000~9000年前に、黒海に面したトルコのシノップ一帯で大洪水が起こった。
それがノアの大洪水として人々の記憶に刻みつけられたのではないかという考え方だ。
2004年にその付近で行われた調査により、
本来は湖だった黒海が急激な異変によって拡大したという説が浮上した。
その後、海洋探検家のロバート・バラードを中心とした調査隊が
黒海の海底の綿密な調査を行い、
水深約100メートルの海底にかつての文明の痕跡を発見した。
これにより、この付近の水位は過去に大きく変化していることがわかった。
そして、その水位の変化の原因を議論する中で出てきたのが、
大規模な洪水が起こったという説なのだ。
ただし、地層を調べてもその痕跡はなく、
また洪水によって押し流されたはずの生物の化石も発見されていないことから、
この説には多くの疑問が投げかけられている。
なかには、「大洪水は局地的なものではなく、
一時期、地球上のほとんどが水面下にあった」
と唱える研究者もいる。
しかし、それについては「大気中のすべての水分を集めたとしても、
地球全体で考えると3センチほどしか水位は上昇しない
地表に重大な変化をもたらすような大洪水などあり得ない」
と主張する研究者も多い。
アララト山
ノアの方舟が流れ着いたとされるアララト山についても、興味深い話がある。
トルコにはその名の通りのアララト山が存在する
標高5137メートルのアララト山では、1974年から人工衛星によりたびたび撮影され、
詳細な調査が行われてきた。
そして2009年に、米国の研究者がアララト山の北東部に表面が硬い物質を発見、
その大きさからノアの方舟ではないかと考えられた。
さらにその翌年には、トルコと中国のチームが、
アララト山の標高4000メートル付近で方舟と思われる構造物を発見した。
その木片を持ち帰って炭素年代測定をすると、約4800年前のものと判明した
ノアの方船発見か
構造物の中は7つの部屋に分かれていた
こっちの部屋は大きいからぞうさんがいたのかな
実は、この類いの話は過去に何度も報告されている
ロマンですもんね
発見者になりたい気持ちは分かります