「ことば日本史」平安時代から
「紅白」は源平の合戦からきている
子供の頃から、取り立てて言うほどではないものの何かちょっと違和感があるなあ、と思っていたのが「紅白」
紅白で戦うという構図は、日本の中で完全にイメージになっていて
その象徴が、紅白歌合戦と運動会
紅白歌合戦は赤組が女性というのはしっくり来る
その逆が白なのか。青でも良かったろうに
そして、運動会
あれれ?男女じゃなくて組別対抗なのに、なんでまた赤組と白組?
女性でもないのに、今回は赤組かい?
と思いつつも、白より赤の方が派手なので
赤組になった方がウキウキ
うーむ、人の心は難しい
そういうほんの少しの違和感を持ちつつ大人になった
つい最近ウォーキングや歴史に興味を持つまでは、紅白への違和感なんて思い出すこともなかった
ウォーキングして、古戦場に行ったりすると「白旗塚」があった
ここに白旗を掲げ、士気を高揚し・・・
ん?どういうこと?
白旗あげたら降参でしょうに
紅白が源氏と平家の旗の色で、そこから「紅白」になったことを知った
なるほどね
でも平家が赤で源氏が白というのが、しっくりこない
逆のような気がしてならない
私の中で派手なのは源氏
「白旗をあげる」イコール降参、とどうしても切り離せない
調べると
もともと国旗は白い布を各国独自の色や模様に染めあげて作る。
つまり白旗を揚げることは、自分たちの領土を相手の色に染めても構わない=降伏する。
外国から来たってことね
平家は降参しても赤旗をあげた訳ね
ややこしい。
源平合戦を描いた「平家物語」
諸行無常の響きあり
どうもこの思想は、日本人の心のそこに
紅白の対照とともに刻まれたようだ
源平の子孫が交替で政権をになうという「源平交替史」
赤と白が、交互にやって来る
白の源氏が天下をとったあと、たった3代で赤に取って変わる
北条政子は源頼朝の奥さんではあるけれど
実は「北条」って平家
政子は結局のところ「源氏」の世の中を末代まで続かせることにはあまり興味がなく
「北条」が天下をとることに集中した
大っぴらには言えないけどね
赤の天下
そして、今度は、白の源氏の足利が取って変わる
そのあと、今度は赤
織田信長って実は平家
次に徳川
少なくとも本人家康は、源氏だと主張
行ったり来たり
絶対的なものなんてないんですよ
祇園精舎の鐘の声
大枠である「天皇制」どんなに権力を持ったものも、それを壊そうとしない
その大枠の中で、赤と白が行ったり来たり
紅白の戦い、ってその後、相手を本気で潰すものではなく
大枠を守りつつも楽しむために娯楽や祭り、行事として息づいていく
紅白饅頭で
ああ、めでたい