[三種の神器] 八咫鏡はアマテラス

三種の神器シリーズ
このあとは一つずつについて検討していくことにしましょう

八咫鏡(やたのかがみ)
古事記においても日本書紀においても、三種の神器は、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)八咫鏡(やたのかがみ)草薙剣(くさなぎのつるぎ)の順で書かれている

玉が第一のようだが
様々な歴史上、宮中における取り扱いをみると、鏡を最重要視しているように思える

置かれている場所を考えると
剣と玉は、天皇皇后両陛下の寝室の隣の剣璽の間(けんじのま)に置かれている
剣璽の「璽」は玉の意味になります
天皇が1日以上移動するときは、剣璽動座と言って、剣と玉は一緒に携行される

八咫鏡はというと、宮中三殿の賢所(かしこどころ)に厳重に置かれ
天皇即位等の特別な事がない限り、動くことはない
宮中三殿とは、吹上御苑(天皇の住む場所)の森の奥深くに存在する禁足のエリア
毎朝天皇陛下自身が参拝に訪れる事にはなっているが、多くは侍従が代参する
向かって右から神殿、賢所、皇霊殿になっており
神殿は八百万の神々を祀り、皇霊殿は歴代天皇と皇族を祀り、賢所は天照大御神(アマテラスオオミカミ)を祀る

八咫鏡は天照大御神自身の御神体ということになる

八咫鏡は唐櫃におさめられ、なんとその唐櫃は二つ存在する
一ノ御座(みくら)は賢所の中央に、二ノ御座はその右脇に鎮座する
それぞれ重量200キログラムもある
長い歴史の中で、何度か火災にも会い、破損もしており
その都度、新しく作って補充しているが
破損したものも捨てる訳ではなく
同じ唐櫃の中におさめられている

由来
古事記日本書紀において、八咫鏡は岩戸隠れの際に、イシコリドメに作らせた、となっている
そして、天孫降臨にあたって、アマテラスがニニギノミコトに授ける
私自身だと思って大切に祀りなさい

10代崇神天皇の時、疫病や天災地変が打ち続いた。
八咫鏡を直接身辺に置くのがまずいのかと、移動し、分身の別の鏡を作ることになる
ここから、分身も本体と一緒という概念になる
さらに次の11代垂仁天皇の時、まだまだ悪いことが続くので、八咫鏡にふさわしい場所はさらに別にあるのではないかと、娘に命じて、ふさわしい場所を探させる

あっちかな、こっちかなと場所を何度も変えるがしっくり来ず
五十鈴側の近くに来たときに、八咫鏡自身が、ここにいさせて

ということでそこが伊勢神宮内宮になる

神道の基本的考え方として、祟り(たたり)をなすものについては、丁重に祀ることにより
逆に強力な守護神となる

とは言え、八咫鏡ってアマテラスそのものであるわけで
皇族の元の元にして神様のトップ
祟りをなすはずがない

祟りって人の気持ちの中の問題なので
祟られる人が、思い当たる節があってのこと

あるとすると、あんまり丁寧には祀ってこなかったなあ、という反省かも知れない

本体の場所を離したことで、多少は気持ちが楽になったかも知れない

私だと思って大切に、と言われたニニギノミコトの継承者たる天皇であるから
分身をアマテラスだと思って大切に丁寧に祀っていることになる

次回は、天皇すら見ることができないという
八咫鏡とは、どういう形でどれくらいの大きさなのかに迫っていこうと思います

[神様仏様]シリーズはこちら(少し下げてね)

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