[昭和歌謡]26 風

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズ


はしだのりひことシューベルツ
作詞 北山修 作曲 端田宣彦
1969年

♪人は誰もただひとり旅に出て
人は誰もふるさとを振り返る
ちょっぴりさみしくて
振り返っても
そこにはただ 風が吹いているだけ

永六輔さんが亡くなって早、一年以上経つんですね。
大好きだったTBSラジオ 永六輔その新世界がなくなって
永さんの声が聞けない寂しさに加えてもうひとつ

北山修さんの声が聞けなくなったこともちょっと悲しい。

準レギュラーというんだろうか
永さんと仲が良かったから
ちょくちょくゲストで呼ばれた。

北山修さんは精神科医だから
いろんな物事に対する視点がちょっと変わっていた。

私が一番好きなタイプの人だった。

私が好きなタイプの人は、大きな声で笑う人

女性なら、ケラッケラ笑う人
例えば、TBSの江藤愛アナウンサー

男性なら、ガッハガッハ笑う人
北山修さんはいつも大声でガッハガッハ笑っていた。

理想だなあと思うけど、自分ではそんなに大声で笑えてないな
とてもうらやましい。

秘匿義務があるから
少しでも具体的な症例に当たりそうな事は口にしなかったけど
励ましたり、アドバイスしたりすることはあまり良くないって言っていた。
ひたすら話を聞いて
ただ寄り添う事。

相手の気持ちになって、って良く言うけど
そんなの嘘っぱちだって言っていた。
相手の気持ちになることなんて、元々不可能な事だから
どうしてもどこかに嘘が入る。
嘘は伝わる。
それよりは寄り添うこと。

ガッハガッハ笑うって意識しては難しいだろうから
元々産まれ持ってそうなのか
育った環境がそうだったのか
長年意識して、積み上げてきたものなのか。

辛い話を連続して聞いている筈
ひとつずつ相手の気持ちになっていたら
自分が辛くなるということもあるだろう。

そんな人の笑い声に
物事の本質を見た気がする。

振り返ってもそこには
風が吹いているだけ。

ボブディラン
私は洋楽は得意じゃないので
洋楽でレコードを買ったのは、後にも先にも
ボブディランの「風に吹かれて」だけ。

発表されたのが1963年
世界に大きな影響を与えた曲だから
北山修も影響を受けたのだろう。

今良く耳にする言葉で言うと
「インスパイアされて」ということになるんだろう。

北山修が弱冠22歳の時の歌詞

振り返った先に見たもの
そこには風しかなかった。

何もなかったのか
いや、そこには

風が吹いていた。

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