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日本一高い山、富士山
なんとも美しい。
見るたび、日本人に生まれて良かったなあと感じます。
だが、 その静寂はけっして永遠ではない。
歴史的に見れば、富士山は何度も噴火を繰り返している生きている火山。
いちばん新しく富士山が噴火したのは、1707 (宝永4)年11月23日。
時期的には江戸時代の5代将軍綱吉の最後の方。
覚え方は、「おなら」(下2桁)
こんなイメージでしょうか
でもちょっとウソらしい。
その時は、中腹からの噴火だったんだって
2ヵ月ほど前にマグニチュード8・4の大地震が起きたのに続いて、
当日の未明の午前2時頃から 翌朝の午前9時頃にかけて、地震が30回以上も発生した。
午前10時頃になると富士山が地鳴りを始め、驚いた人びとが次々に気絶までしたという。
とくにひどかったのは、噴火による降灰や噴煙で、
昼でもあたりは夜のように暗くなり人びとはたいまつを持って歩くしかなかった。
空からは砂に小石が混じって降り注ぎ、
遠く離れた江戸の町でも火山灰が雪のように降った
新井白石の『折りたく柴の記』に書かれている。
噴火はしばらくのあいだ続き、11月末になってようやく静まった。
降灰も12月上旬にはおさまった。
最古の記録はというと、『続日本紀』に記されており、
781年のことである。
その後の古文書などの記録から、およそ100年に一度の割合で起きている。
だから、宝永の大噴火から200年以上経つ現在では、いつ噴火してもおかしくはない
あの姿からは、想像もできないですが。