より良い石器の作り方

今、仙台出張中なんですが、ちょっと時間が出来ました。
雪が積もっておりますので、ウォーキングは厳しそうです。

屋内施設にと思い、「地底の森ミュージアム」というところに行ってきました。

地底の森ミュージアム
2000年前ま氷河期時代の森林跡が広範囲に発掘された、富沢遺跡。
それをそのまま残してちょっとした体育館くらいの広さのところをだだっ広く展示
えらいっ

ただ、最初は失敗したか、と思いました。
お客さん一人もいないんだもん。

でも、面白かったなあ

例えば、そういった遺跡って、「たき火あと」とか書いてあるだけ。
ここのミュージアムは、なぜここが「たき火あと」と考えるに至ったかを順を追って説明してくれる

いっぱい出土された石器も、どのように作られ、どのような形のものはどう使われたか、何故そう考えるにいたったかをこと細かく、「スタート」ボタンを押すと映像が流れるようになっています。

いちいち納得できました。
私も、結構良い石器が作れそうな気がしてきました。

そこで、
このコラムをお読みいただいている方全員が、
良い石器が作れるよう、
今日学んできたノウハウを、余すところなく、お伝えすることにします。

良い石器の作り方
まずは石選びです
ここで、ほぼ、石器の性能が決まると思ってください。

一言で言うと、固い石をぶつけたとき、ポロッと剥がれやすい石です
剥がれた石の破片を剥片(はくへん)、残った方を石核(せきかく)と言います。
これ、大事ですから、要チェックです。

最初からは、どの石が良い石かなんて分からないと思います。
経験を積めば分かって来ますから、焦らないでも大丈夫です。

良い石が手に入ったら、まず、全体を眺め、計画を立ててください。
これも重要です。

用途を考える
問題は何に使うかです。
皆さんの回りには何がいますか。

例えば、鹿が仕留められたとします。
何が必要でしょうか。

まず、皮を剥ぐこと
ナイフ型の石器が必要です
でも剥いだだけではその皮は使えません。
脂肪分をこそげとる必要が有りますよね
そのままじゃ、身にまとえない。
お好み焼きのヘラのような形の石器が理想です。
肉と脂肪を切り分ける。
さらに、肉を切り分ける
ここにも、ナイフ型の石器が必要です。
そして、角
角も又道具に使えますので重要ですね。
角を切り落とす。
ここは、後でまた触れます。

剥片の作り方
固い石をぶつけて剥片を剥がし落とす。
これを「直接打法」といいます。
端から丁度良い幅の所を打ち下ろす必要があります。
多からず少なからず。
角度も重要です。
コツを習得するには練習しかありません。
何度も練習すれば分かってきます。

より確実性を増すためには、鹿の角を使いましょう
鹿の角をそぎ落としたい場所に当て、上から石で叩く。
ノミとツチのような感じです。
これを「間接打法」と言います。
ターゲットになる石を固定するコツは鹿の皮の上におき
足で挟むのも良いかもしれません

形を整える
剥がれた剥片の形を用途に応じて形を整えていきます。
ここは、固い石をぶつけていくのですが
あくまでも軽く、何度も繰り返して形を整えます

用途によっては、大きな石器が必要なことがあります。
そんな場合は剥片ではなく、石核の方を加工しましょう

出来た石器の、用途別使い方
ナイフ型石器は切り落とす時に使います
皮をはがす
肉を切り分ける
油分をこそげ落とす時もそうですが、
油がべったりくっついてしまったときには、仕方ないので交換しましょう

鹿の角を切り落とすときのコツですが、
角に水を垂らしておくと切りやすくなります。
一度試してみてください
鹿の角を切り落とすときにはかなりの量の石器が必要になります。
十分準備してから取りかかりましょう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です