大塚先儒墓所から

ウォーキング同好会で、いつもイベントを立ててくれているSさんから
一緒に下見しません?とのお誘い
行きましょう

せっかく都心方面に出るので、その前に一ヶ所行きたい
ってことで、行ってみたいマークをつけてあった「大塚先儒墓所」へ

大塚先儒墓所
地図で見ると護国寺の敷地に隣接しているように見えます
近くまで行っても、どこから入れば良いのか分からない
どうにも分からんなあ、諦めるか

手前側の吹上稲荷神社というところに立ち寄り、戻ろうかな

念のためGoogleMapに上がっている写真を確認してみるか
ん?
入口の写真があり、そこに文字があった
「国指定史跡「大塚先儒墓所」の見学を希望される方は、下記案内図の「吹上稲荷神社」で鍵の貸出しを受けてください。」

ちゅうことは、吹上稲荷神社の近くに入口があるんだろうか
もう少し先まで行ってみたら突然住宅の間に入口が現れた。
GoogleMapで見たのと一緒

吹上稲荷神社は多くの小さな神社仏閣同様、無人
社務所と看板のかかっている建物はどう見ても住宅。チャイムはある
どうしよう。9時だなあ

意を決して、ピンポーン

しばらくして中から人が現れ、鍵を渡してくれた
ここに連絡先を書いてください
見ると、月に4~5名の見学者

自分で鍵を開け、中に入った


ここは、どういった場所かというと、江戸時代の儒学者の合同墓所
おおつかさき・じゅぼしょ、かと思ったら違いました
おおつか・せんじゅ・ぼしょ

室鳩巣(むろきゅうそう)をはじめとし、木下順庵(きのしたじゅんあん)、柴野栗山(しばのりつざん)、古賀精里(こがせいり)、尾藤二洲(びとうにしゅう)といった儒学者の超大物たちの墓がみんなここにある

なんでまた、そんな大物の儒学者が全部集まったのか
有名な寺はいっぱいあるし、霊園だって色々ある
墓石はなんとも控え目

後にネットで調べ、ようやく分かりました
言われればなるほど、と思いましたが
儒学って学問であると同時に儒教という宗教でもある
寺は仏教なので、寺の墓地には入れない
本来の儒教のほおむり方は、墓石とかはなく土饅頭(どまんじゅう)
単に土を盛り上げるだけ
〇〇家の墓という考え方もなく、個人個人らしい

それだといくらなんでも誰がどこに眠っているか分からないので
おそらく後に、その土饅頭だった場所を石で丸く囲み、前に小さな名前を書いた墓石を建てた

室鳩巣

柴野栗山

岡田寒泉

木下順庵

尾籐二州

とても不思議な空間
東京の都心で周りは住宅街なのに、
ここだけぽっかりと、違う場所

墓地なのに所狭しと墓石が並んでいる見慣れた空間じゃなく
ポツポツと小さな墓石



そして、この場所には、この時間に絶対に私しか来れないというスペース独占感
鍵は私しか持っていませんので

歴史の勉強で何度も出てくる大物儒学者と、私だけ

さあ、鍵を返して、ウォーキングイベント下見の要町へと向かいましょう
下見の様子は明日

[おでかけ]シリーズはこちら(少し下げてね)

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