ノンプログラミングで工数削減?違うんです

私がそもそもなんでノンプログラミングなんてやっているのか
ノンプログラミングの目的は何なのか

変な人生
私はとても変な人生を歩んでいます。

IT業界で始まります。
でも、そのままIT業界にいなかった
経営コンサルタントをやったり、パチンコ屋に入ったり。
その中でも、自分で会社を起こして宅配専門の寿司屋をやったこと
これが大きかった。

ここで、システムを発注する側に回ります。
打ち合わせにSEがやってきた。

これを昔やってたなあ。

打ち合わせ用の資料をお持ちしました。

はいはい、言ってました、そんなふうに

画面がこれこれ、帳票がこれこれ
どうでしょう、ご要望はございますか?
例えばこの画面のレイアウトとか

言ってた言ってた。

そうですね、ここの項目はもうちょっと右に寄せてもらって良いかな。

発注する側になってはっきり分かったことがある。
レイアウト?
そんなものどうだっていい。
聞かれるから仕方なく答える。右だ左だ。
せっかく金払ってるんだし、
要望はありません、というのもなんだなあって

でも、ほんとはどうだっていい。
要望はひとつしかない。

寿司がバンバン売れるためのシステムが欲しい。

でも、残念ながら、打ち合わせの段階でそんなもの分からない。
なんか役に立つんじゃないか。
色んなふうに集計できれば、見えてくるものがあるかも。

そういう漠然としたこと。

少なくともレイアウトが綺麗かどうかなんて
寿司の売り上げとは全く無関係。

ABC分析表
作ってもらったシステムはもともとデリバリー業界向けの
注文を受けるシステムをカスタマイズしたもの
ABC分析表という帳票がついていた。
扱い商品の全体に占める売上割合が高い順にリストアップされる。

これ、要らないって言ったら安くなる?

すみません。もとのパッケージについているものなので
一緒です。

最初の1ヶ月を経過した後に出してみた
8割方は予想通り。
まあ、そうだろうな
逆に言うと2割は新たな発見。
へえ、これ意外。

次の月末にも出してみた。
ほとんど、同じ結果。
そんなに変わるもんじゃないという事が発見できた。

さらに、次の月末にも出した。
変わらない。
やっぱり変わらないのか。

次の月末も、さらにその次の月末も
変わらない。

もういい。
何なんだこれは。何の役にもたたん。

もし、只なら良いです。
最初若干の発見はあった。

でも、お世辞にも売上を上げるための材料になんてならない。

じゃあ、何があれば良いのか。
使いながら少しずつ、こういうのが欲しいって分かってきた。

例えば、成増地域に集中的に丼もののキャンペーンのポスティングをしたとする。
次の一週間。成増地域で丼ものの売上は上がったのか
次に大泉地域に変えて同じことをやったら
どの程度売上は上がるのか
比較して、どちらの方にどういったキャンペーンが効きやすいのか

集計の地域、期間、商品の組合せは
自由にきめ細かく出来ないとものの役にたたない。

欲しかったもの
これなんです。
これが欲しかった。
手を変え品を変え集計の単位を自由に変えながらグラフ化する。
数字を一部変えながらシミュレーションしてみて粗利がどう変わるか見る。

そういうのを、最初からついてますから
にしてほしい

専門的に言うとBIツールというものに近いんだけど
BIツールとなると独立しているので日常の注文のデータから連携させるには
目の玉が飛び出る位のお金がいる。

ちょちょいのちょいで出来るようにしてよ。

結果として、ノンプログラミングに繋がったけど
欲しかったのは実はこれだけ。

消費税
宅配寿司をやっている期間中に、消費税が3%から5%に変わった。

悪いけど、消費税変えるには何か設定を変えれば良いのかな

いえ、プログラムに組み込みなのでプログラムを修正する必要があります。

どんな下手くそな作り方やそれは。
まあいい、それにしても3て書いてあるところを5にすりゃあいい。
大変ならこっちでやるから、プログラムのもとちょうだい

いえ、それはできかねます。
お見積りさせていただいて。

そんな堅苦しいこと言うなよ

後日、見積が出てきた。

さ、さんじゅうまんってかい。

SEには何にも分かっていない。
30万の営業利益を出すために、
どれだけ血のにじむような努力をしなければならないか。

やっぱりおかしい。この業界は。
実は、IT業界にいたわけだから、30万が必要なのは分かっている
3を5に変えるだけでも、調査から初めて、ドキュメント変えて
テストして
はっきりいってお客さんには全然関係無い内部のための仕事。

お客さんのためのシステム
前回まで、どんなにすぐ仕上がるかという、
IT業界の用語で言うと
工数削減の話をしました。

でも、正直言うと、工数削減の話が嫌いです。
本音では、そんなことしたくないから。

でも、その話をしないとIT業界の人は聞いてくれないから
仕方がなくしている。

やりたいのは、お客さんにとってより良いシステム。

前回までの話で、納期まで余裕が出るから、
お客さんの要望をALL YES で聞く
と、とらえられたかも知れません。

逆です。
お客さんの要望をALL YES で聞く
がやりたいことです。
それだけだと、会社に起こられるから
じゃあ、その分工数削減しましょうということです。

お客様になって
これ、分かってもらえないんです。
ですよね。
私みたいに、IT業界とお客さんとを行ったり来たりした人間ってそうそういない。
お客さんの要望を全部聞きたくて仕方ないSEって変なんだろうか
でも、逆に不思議。
お客さんと話してると、役に立ちたくて立ちたくて

自然な感情の気がするんだけどなあ。

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