[街角]マンホール。楽しみ方

前回までに、一通り、種類の説明をしましたね。

今日は、その楽しみ方とか、色んな話。

素材
前回までは、ほとんど鋳鉄製のものを説明しました。
鋳鉄製はもちろん一番多いんだけど
コンクリート(モルタル)製のものもあったりします。

強度は鋳鉄製にはかなわないので、どちらかというと景観の問題。
鋳鉄製はごついイメージですもんね

商店街の歩道の模様に合わせたりもします。

蓋閉める時にちゃんと合わせていないと逆に目立っちゃったりします。
ちょっと失敗しちゃったんだね
次からはちゃんとやろうね


形はやっぱり丸が多くて、四角もまあまあ
なんで丸かというと、丸だと蓋がマンホールに落っこちないからです。
四角だと角度によってはマンホールに落っこちて中で作業している人に直撃。
大事故になりますね。

読み方
新しいくせに一番楽しい
東京都の下水の蓋について説明します

東京限定なので、東京以外の人ごめんなさい。

東京23区型Bタイプの東京都下水道局のマンホールの蓋
平成13年、今後はこれって決まっちゃいましたからどんどんこれに取り変わっていきます。

とてもデザイン的にかっこいいです
東京都の花、ソメイヨシノと、東京都の樹、銀杏が組み合わさっている

色んなことが書いてあって、読み方があります。
一番下から。
雨水か汚水か合流か

その上は鍵穴です。
私は遭遇していないんですが、そこに青いのが詰め込んであったら
災害時に、仮設トイレとして利用できるらしい。
どんな風になるんだろう
小だけ? 大も? 女性は? 囲いがつくの?
疑問は尽きません。

上にあるのは、耐荷重

いうてもT-20しかないんだろうとたかをくくっておりましたが
T-25も結構あります。
Tの意味は未だ分からず。

ちなみに一般人でも買える汎用タイプのマンホール蓋の場合
第一機材製で、モノタロウというネットショップで買う場合
T-2、T-6、T-20の3タイプありました。
直径600mmの一般的な場合
T-2 23,900円
T-6 26,900円
T-20 32,900円
いずれも税別でした。
微妙ですが、これくらいの価格差であれば、どうせ買うならT-20でしょうか

スリップサイン
ここ、段々になっているのですり減り具合がよく分かります。
タンスにゴンみたいですね

一番面白いのは、この真ん中の部分です。
このプラスチックの4つのにそれぞれ意味が有ります。
一番左のは人孔番号、東京都下水道局が検索するための番号。
人孔とは人(man)孔(hole)マンホールの日本語名ですね
色にも意味があって、水色が雨水、黄色が汚水か合流です。
ちゅうことは、これは間違っています。

合流のくせして水色。
心の中でガッツポーズですね。

真ん中の二つはなんと場所を表すんです
縦横の座標になっていてネットのこのページに入力すれば
マンホールの場所検索
マンホールの場所が地図上にこの範囲ですよと囲まれる。
例えば

これを入力してみると

こんな風に囲まれる。
間違いありません。中野坂上のここでした。

これだと門前仲町

これは?

実はこれ間違えてます。
これも中野坂上で撮ったんですけど
左右逆にはめこんじゃってます。
おそらく、前日に嫌なことがあってイライラしていたんでしょう。
今まで指摘する人はいなかったでしょうけど
分かっている人はいるんだなあ、これが。

とても便利ですね
道に迷っても、たちどころに現在地が分かる。

六角精児さんなら
写真のここを拡大してみたんですがね
彼が言っていた目黒ではなく、東陽町ですね、これは。
右京さん、アリバイが崩れましたね。

あるいは
悪の組織が、夜中にこっそりとマンホールの蓋を入れ替えちゃっても
たちどころにばれちゃいます。

そして、一番右が、そのマンホールの作製年度
黄色が1900年代、水色が2000年代です。

これもかなり楽しめます。
おそらく蓋じゃなくて、マンホール自体が出来た年だと思います。
平成13年より前もざらにありますから。
周りは古いのになんでこの穴だけ古いんだろうとか

まだ遭遇していませんが
自分の産まれた年、黄色の60なんかがあると
嬉しくてほおずりしちゃうでしょうね。

でもほおずりするときは人のいないときにしましょう。
通報されます。

ちなみに、これ人孔文字キャップというんですが
1個当たり486円(消費税込)です。

お申し込みはこちら

人孔番号文字キャップ販売

カフスボタンとしても使えます。
人生ゲームでも使えそうですね。

[街角]マンホール。上下水道以外

前回はマンホールについての初回でした。
[街角]マンホール

今日は2回目

3.電気
東京の場合は東京電力の色んなケーブルが埋まっています。
見分け方は、「電」とか「電気」の文字
もしくは、「TEPCO」(東京電力)とか、そのマーク

まだ遭遇していないんですが、今は、どでかい塔が立ってその上を走っていた、
高圧線すらも地下に埋まっているらしいです。

4.通信等
まずはNTT、電話線です

次に信号機用のケーブルというのがあります。
管轄は警察なので「警」とか「K」とか書いてあります。
信号機の近くで見渡すと結構あります。


これどこのか分かります?

なんとあの日本一の交差点、渋谷のスクランブル交差点の信号のマンホールです。
すり減り方が見事!

それ以外にも今はケーブルテレビをはじめとして、色んなケーブルが埋まっています。
「C.C.BOX」と書いてあるのは色んなケーブルが寄せ集めです。

5.ガス

ガスはハンドホールとかの小さめのが多いですね

たまには、こういう大きいのもあります。

6.消火
これ、マンホールの中では一番楽しめます。
考え方が前向きです。
マンホールは基本的に性格が控えめです。
ひっそりと人知れず

ところが消火栓の場合は目立ちたがり屋さんです。
黄色い枠で囲ってあったりします。

私を見てね

いくつかにひとつの割合で、消火栓っていう看板が立っていて
赤い支柱に「?m」という矢印がくっついています。
その矢印の先にあら不思議。
消火栓のマンホールが必ずあるんですよ。

私の経験によると100発100中。

目立ちたがり屋さんの真骨頂

楽しい

ようやく私もカラーものに出会うことができました。新座です。

ああ、もう思い残すことはない

7.その他
 それ以外にも色んなのがあるようですが、ちょっと省略。
 おいおいね

ひとつの大きなジャンルとしては、「汎用」というのがある

今までのがお役所とか半官半民の会社のものだけど
私物のものもある。
マンションの敷地とかに、その設備が地下に埋まっていて、そのための蓋。
マンションが自分のマークをつけた蓋を発注するのも大変なので
汎用的に用意されている蓋を使う。

普通、そうなりますよね
ところがこの前、渋谷ですごいのを写真に納めました。
東急プラザの前。

自分のところのマークでマンホール作っちゃってる
さすがは東急さんですね。

種類は一通り説明したので
次回、マンホールの楽しみ方とかの話をしていきますね

[街角]マンホール

街角図鑑からのシリーズです。

だんだん分かってきたんですが
この大きなジャンル、路上観察という分野のようです。
今後は、路上観察という言葉も使っていきますね。

マンホール
路上観察でのチャンピオンはマンホールですね

それは最初から分かっていました。
深い深い「その道」
一時期かなり話題になったし
マンホーラーという言葉もあるようです。

例えばこんなサイト
https://ja-jp.facebook.com/hirake.manhole/
http://www13.plala.or.jp/OGAJ/manhole/memo-mh-room/memo-room.html

でも変に怖じ気づく必要もないですね
心の広いマンホーラーさんたちは新参者も温かく見守ってくれる筈

まずは、あらかじめ断っておきます。
あの興味の対象物は、正しくはマンホールではない。
マンホールはホールというくらいなので、穴自体を指します。
正しくは「マンホールの蓋」だそうです。
マンホーラーさんたちの間では、よりマニアックに「蓋」と言います。

昨日も、蓋の写真撮ってきてね
うん、確かにかっこいい

私のような新参者は足元にも及びませんので、マンホールと呼ばせていただきます。
「マンホール」=「マンホールの蓋」と読み替えていただければと思います。

マンホールとは
マンホールとは人(man)が入る穴(hole)だから。
日本語では、人孔(じんこう)と言う
手しか入らない小さいタイプのは、ハンドホールです。

ジャンル
まずは用途別のジャンルから
最初の壁はここです。

多すぎて訳分かりません
でも、ここを頑張って理解しておかないと
何がなんだかさっぱり

どうせ、マンホールは奥が奥が深すぎるので
何度か書くと思います。
今は、あまりにもベーシックな写真しか撮れていません
だんだんいろんな写真が撮れる度に書いていこうと思います。

最初は、ある程度整理がついてからと思ってたのですが
いつまでたってもアップ出来ないことに気づきました。
まずは「何の整理もついていないけど第一弾」とお考えください。

大胆にバサッと省略して主なものは以下の通り
1.下水道
マンホールの王様ですね。
 一番多いんじゃないかな
 この柄が多い。

 JISと呼ばれていて、企画を決めるとき、デザインとしては参考にあげるとこんな感じとあげられたのがこのデザイン
 考えるのがめんどくさい時は、このデザインになっている
 真ん中にあるのは管轄のところのマーク。
 さっきのは、私の住んでいる近くの清瀬市の場合。
 清瀬市では、JIS以外でも、こんなデザインが多いです。

 東京都23区で多いのはこのデザイン

 かっこいいですね。
 
 基礎知識的な話で言うと
 下水は生活排水などの「汚水」と、雨水の「雨水」に分かれる。
 雨水はそのまま川に流せるけど、「汚水」は下水処理場に流す。
 以前は「合流」と言っていっしょくたに下水処理場に送っていたけど
 それだと下水処理場も大変なので「分流」と言って別々の管を使うことが最近は主流。
 「汚水」「雨水」「合流」どのタイプか書いてあることも多いので
 知ってるでぇ、と微笑む。

2.上水道
 これは、私の分かっている範囲では、マンホールはなく
 ハンドホール(小さいやつ)ばかりです

 「仕切弁」「ソフトシール弁」「止水栓」は、水を止めるためのもの
 「制水弁」は、水を止めるか流量を調整するかが出来る
 「空気弁」「排気弁」は、管内の空気を排出する

 さっきの写真、弁の字がちょっと変なのに気付いていただけましたでしょうか
 この字、今は使ってないらしい。
 いきなりレアものゲットかな。
 よっしゃあ

あれ?「給水弁」?
 元々給水してるんじゃないかなぁ
 ちょっと謎

3.電気

4.通信

5.ガス

6.消火

7.その他

まだまだあるので、電気以降は、ちょっと置いておいて、一旦ここで区切りますね。
写真が揃ってきたら、行ったり来たりしながら
続き行きますね

[街角]送水口で商人の心を見た

街角商品シリーズです。

送水口
いよいよ送水口になりました。

街角図鑑を買う前から
唯一、この送水口だけは、すごく思い入れのあるエピソードがあるんです。

まず、その話は後回しにして
送水口ってどんなのか

送水口は、そこから消防車が水をもらうのかと思っていたら
逆でした。

消防車がそこに水を流し込む。
そうすると、建物の中にパイプが巡らされていて
放水口なるところから、水をピシャーっと出せる。
そうして火事をやっつける。

という事なんで、ほぼ都心に分布します。

普通に消防車だけでは、水が届きにくいところです。

設置対象は消防法施行令の29条に定められています。
・高層階の建物
(地上階数7階以上)
(階数5以上で述べ面積6000㎡以上)
・延べ面積1000㎡以上の地下街
・延長50m以上のアーケード
・その他道路の部分を含む防火対象物。

うちのマンションではあるものの
自宅周辺の東久留米ではほとんど見かけない。
勤務先の都心ではいっぱいあるのにね。

そういったからくりだったんですね。

7階以上の建物はそうそうありません。
カミさんの田舎、東栄町の人たちは
送水口を見ないで一生終える人がほとんどでしょう。
そもそも、3階以上がほぼ無い。

分類
世の中にはすごいサイトがあるものです。
送水口倶楽部

詳しい説明はそちらを見ていただくとして
大まかな分類。

スタンド型
さっきの写真です。
壁埋設型

アーケード型
アーケードの商店街で上から下がってくるタイプのようです。
私のような素人はまだ見たことないので
送水口倶楽部のサイトから引用します。

一部の例外を除いて、2個ワンセットらしいです。
その例外を単口型と良い、マニアにはたまらないらしい。
その域に達するには随分かかりそうです。

壁埋設型のはずがそうではなく
後ろがこんなふうに、っていうのもありました。

素材
メーカーも色々あって、素材も色々あるようです。
私が、よく見るのはステンレスの奴です

どう楽しむか
この世界、かなり奥深そうです。
まさかの送水口博物館があったりします。
http://www.zentech.co.jp/museum/
古いものとかは、オールドプレートなるものがついていて、かっこいい。
送水口博物館のホームページをご覧ください。

商人の心
さあ、最初の話です。
私が、以前、銀座の歌舞伎座の真向かいの会社に勤めていた時のこと
2年ちょっと前でしょうか
半年ぐらいの期間だったように思います。

朝は、有楽町線の銀座一丁目駅から会社の東銀座まで歩く訳ですが
そのルートの中で、「矢場とん」というトンカツ屋さんの前を通ります。
朝なので開店していなくて、開店準備中な訳です。
店の前をほうきではいて
さらに必ず、やっていることがあります。

入り口横にある送水口を、クリーム状の研磨剤?をつけて布できれいに拭きあげているんです。
素材は、真鍮だろうと思われ、金色に輝きます。
毎日毎日例外なくやっている。
ピカピカも良いところです。黄金の輝き。

毎日見る度にいつかこの素晴らしい事を誰かに伝えたいと思っていました。
随分たって、銀座でウォーキングイベントがあったとき
その場所まで言って
近くの送水口の状況を見せ
矢場とんの送水口を見せしました
みんな「おおーっ」

街角図鑑を買うずっと前です。

ところが大失敗。
その時、数人が写真を撮っていましたが
私自身は写真を撮るのを忘れていた。
まさか、自分が送水口に興味を持つとは思わなかった。

1年近く経って、この前、銀座の細道をウォーキングしたとき
ちょっと足を伸ばして、
よし、写真撮っとこ

あれ?これは?
ぺったんこ。
悲しい・・・

綺麗な写真はありませんが、なんとかネットで探しまくりました。
グーグルのストリートビューはまだぺったんこじゃなかった。

この送水口がまるっきりなくなって、銅版がはめこまれていた。

7階建てじゃなかった気がするので、元々義務じゃなかったんだろうか。

外すときはどんな気持ちだったろう。

こんなやり取りが有ったとしたら嬉しいな。

—————-
この度、諸事情により、この送水口を外すことにはなったが
初めて、この送水口に出会ったときの事を覚えているよ。
ここに店をオープンすることになって
3人でこっちに移ってきたなあ。

最初に磨いてくれたのは君だったね
綺麗に光り出したから、もうちょっともうちょっとって。

以来、みんなで交替しながら、雨の日以外は毎日欠かさず磨いたね。
でも、やっぱり、君が一番よくやってくれた。

どうだろう。
これを燃えないゴミに出すのは、どうにも忍びない
君にもらって欲しいんだが。

邪魔かな

えっ
ほんとですか

ごめんなさい。
あまりに突然で
気持ちの整理が・・
ほんとに私で良いんですか。

今日家を出るときに
気合いを入れて
えいっ、って
もう会えなくなるんだぞって

もしいただけるんなら
今後もずっと家で毎日、磨き続けちゃうと思います。