[百人一首]59 やすらはで~、ちょっとホッとするね

やすらはで  寝なましものを  さ夜ふけて
かたぶくまでの  月を見しかな

ためらわずに寝てしまえばよいものを 夜は更けて
傾くまでの月を見たのです

赤染衛門
赤染衛門(あかぞめえもん)は、中宮彰子(ちゅうぐうしょうし)に仕えていた。
また彰子ですね
どれだけ豪華な人達を揃えてるんでしょう。

赤染衛門って女性だったんですね。

歌は若いときからとても巧みで、かの紫式部も、紫式部日記で赤染衛門の事を

歌人ぶったところがなく、歌に風格があって
こちらが恥ずかしくなるほど、どれも立派だ。

みんなに好かれるとても良い人

周りのそうそうたる豪華メンバー全員と仲が良い。

紫式部、清少納言、和泉式部

紫式部、清少納言は性格が全く逆で
仲が良いとはとても言い難いのに
間に赤染衛門が入ればうまくいく
さらに、ちょっと変わった和泉式部まで

ニュートラルなんだね

しかも、妻としても評判が良い
模範的な内助の功

さらにさらに
母としても理想的

非の打ち所なし

鑑賞
これ、自分の事じゃないんですって
代作。
妹の代わりに作ってあげた。

藤原兼家の長男、道隆

必ず行くからね

にもかかわらず現れない。

来ないなあ

月見て

まだ来ないなあ

あんなに月も傾いちゃった。
それなら言ってくれれば
さっさと寝たのに。

百人一首の恋の歌って
うまくいかなかった場合は
ねちねちしたのが多いけど

これは、なんだか可愛い感じがするよね
まあ、自分じゃないからなのかな

やっぱり性格の良さがベースにあるから

ほんまかいな
言うてえな
それやったら寝たがな

ちょっとあっけらかん。

[徳川名参謀]14 家茂→井伊直弼。桜田門外の変2

桜田門外の変、続きになります。
1回目はこちら
こちら

襲撃
実は、井伊直弼にも襲撃の情報は伝わっていた。

でも、特別な警戒は取らなかった
井伊直弼は居合の達人
来るなら来い。

異常気象の雪
午前9時、少し薄日がさしてきた。

直訴
直訴ーっ、と森五六郎

直訴を装い、カモフラージュ。注意をそちらに寄せ付ける。

バーン
関鉄之介が鉄砲をぶっ放す。
はじめ!の合図。

合図なんだから空に向けて撃てば良かったんだけど
興奮しちゃっているもんで
井伊直弼の乗った籠に向けて撃っちゃった。
結果的に言うと、これが効を奏した。
井伊直弼の太股を貫通。
いくら居合の達人と言え、どうしようもない。

彦根藩60名に対し、水戸藩と薩摩藩18名
普通に考えるとどうにも歯がたたないところだけど
まず、鉄砲に驚いて、半分近くが逃げちゃった。

そして、彦根藩のメンバーみんな
降りしきる雪に大事な刀がぬれちゃいけないと
袋の中にしまっていた。
袋におおわれた刀で応戦。
あるいは素手
多勢に無勢ならぬ多勢が無勢

そんな中でも、彦根藩、二刀流の達人、河西忠左衛門と永田太郎兵衛は
冷静に刀を取り出し大活躍。

それでもほんの数分で突破

ブスッ ブスブスッ

井伊直弼の籠に刀を突き刺す。

唯一の薩摩藩、有村次左衛門が
籠の中から虫の息の井伊直弼を引きずり出す。

キエーーッ
奇声をあげつつ、刀を降り降ろす。

頭が
落ちた

落ちた頭を刀の先に刺し
掲げながら歩き出す。

彦根藩、小河原秀之丞が息を吹き返し
有村次左衛門に切りつける

有村次左衛門は重傷を負う
小河原秀之丞はみんなに取り押さえられる。

有村次左衛門は重傷を負いつつ、前へ前へ歩く。
一歩一歩

寸劇
彦根藩上屋敷跡から始めて、桜田門外でここまで
ウォーキング同好会のメンバーで、以前、配役決めて寸劇やったのよね

楽しかったなぁ
太鼓の役とか、籠かきA、籠かきBとかもね

首落ちるところもね
はい、首落として落として

みなさんもぜひ、何人かで皇居の桜田門に行かれる事がありましたら
寸劇やってみてください。

大手門へ
桜田門から大手門まで歩いてみるとかなりあるんですよね
有村次左衛門は、重傷を負いつつ大手門のあたりまで歩いた。

遠藤但馬守邸の前まで来ていよいよ力尽きた。

自決

誰か、誰か介錯を
みんなおそれをなして、遠巻きに見つめるのみ

これを、これを預かってくれ

おいおい、何か言って死んじゃったけど
どうすんの
そもそも、これ、誰?

まあ、とりあえず箱に入れてしまっとこ

程なくして、彦根藩の藩士がやって来た。

この辺に首落ちてませんでした?

ああ、あるよ。

何かあると察した遠藤但馬守邸メンバーは
渡せないですよ

どんどん、彦根藩の藩士が増えていって100人くらいに

分かったよ
ちゃんと証文書いてね。

で、誰の首なの?
加田九郎太って人なんですけどね

嘘つけ
そんな下っぱに、100人も押し掛けてくるわけないよね
この顔、いつか見たあのお方に似てるんですけど。

彦根藩上屋敷から
戻った首、藩医の岡島玄達が首と胴を縫い合わせた。

井伊直弼から、幕府に負傷届が出される

約20名で襲われたが、井伊自身を始め、みんなで応戦。
一人を討ち取り、残りは全て逃げ去る
その時、怪我を負ったので、治るまでお休みします。

えええっ
そんなんで良いの?

将軍から使いが、早く良くなってねと、朝鮮人参が贈られる。

日本の政治家は上から下まで嘘だらけ
無かったことにすれば
誰一人責任を取らなくて良い
ああ、やだやだ

とても厳しい言論統制が取られる
ゴシップの宝庫『藤岡屋日記』ですら、一切触れていない

でも
知らない訳ないよね

こんな歌が流行る

桜田騒動途方もない、
そこでどうやらお首がない、
首を取っても追手がない、
お駕籠こわれて舁き手がない、
お番所どこでも止め手がない

[徳川名参謀]14 家茂→井伊直弼。桜田門外の変1

徳川名参謀シリーズの中の、井伊直弼の最後になります。

桜田門外の変
桜田門外の変には、特別の思い入れがあります。

皇居のウォーキングイベントの時に、みんなで寸劇をやった。
彦根藩上屋敷から出発するところから。
配役決めて、井伊直弼の首がコロンと落ちるところも。
その時の様子はこちら
面白かったなあ。桜田門外の変の寸劇

戊午の密勅で
戊午の密勅が下り、幕府側の視点では前回まででお話ししましたが
水戸側はどうだったのか。

藩主慶篤は江戸の上屋敷小石川にいる
そこへ、朝廷から手紙。
1858年8/16のこと
驚愕かつ狼狽し、沐浴して身を清め、衣服を改め、席を下って恭しく拝受した。
ダメだ、勇気がわかない。
駒込の中屋敷にいる斉昭に許しを得て、恐る恐る開封。
まだ開けてなかったのね。

予想を遥かに超える内容に震えが止まらない。
藩中、狂喜乱舞。

でも、安政の大獄の大嵐が吹き荒れています。
井伊直弼側は、安政の大獄の総仕上げ
戊午の密勅を返還させようとする。

還せ、還さないのやり取りがずっと続く。

気の弱い慶篤を脅しで屈服させる。
ただ、水戸にいる過激派たちはそうはいかない。

9/2頃から江戸へ江戸へと大挙押し寄せてきた。
騒ぎを怖れた藩当局は、現松戸市の辺りに関門を設けて
江戸入りを食い止める。
小金原と呼ばれる広い原っぱに2000人程度が集結。
その後も増え続け、1万人程度にまで膨れ上がる

でも、過激派達にとって、不思議なことが起きた。
信じていた斉昭が止めに入った。

まさか・・・
一旦解散

でも、戊午の密勅関係の人達が
どんどん安政の大獄で処罰されていく。

再度集結。
でも、藩のスタンスは変わらない。
過激派たちが心を決めたのはこの時
仕方ない。藩はもう無理。
脱藩して、藩には迷惑がかからないようにする。

高橋多一郎、金子孫二郎、関鉄之介

もはや、他に手段なし。

計画
薩摩藩の過激浪士とも連絡を取り合う。
江戸常駐の浪士は、水戸藩浪士と行動をともにし
残りの薩摩藩のメンバーは同時に京都で事を起こす。
結局京都の方は実現に至らなかったけど
江戸常駐の有村次左衛門は井伊直弼襲撃に唯一加わっている。

藩には、彼らの活動がバレちゃっていて
出頭命令。
バラバラになりながらそれぞれ逃げ回っていた。

「その日」の前日、初めて品川で全員が集まった。
作戦と役割分担を再確認。
金子孫二郎は総監督。
現場には行かず、みんなからの報告を待つ。
現場での総指揮は関鉄之介。
現場に行くのは18名。
ちなみに高橋多一郎は、京都の方に行っています。

傷をおったものは、自害、ないしは閣老へ自訴
無傷であれば、次なる計画京都への応援に向かう。

当日朝は、怪しまれないよう、バラバラに出発し
愛宕山で集合。
そこから、桜田門へ向かう。

雛祭り
選んだ日は、1860年3月3日。上巳の節句(雛祭り)

この日は、参勤交代で江戸にいる全ての大名が
江戸城に挨拶に行く。

井伊直弼が通るルートも時間も分かっている。

3/3は旧暦なので、今で言うと3/24
完全に春なんだけど
異常気象。
雪が積もった。
何かを暗示しているように。

どーんどーん

登城を知らせる太鼓が鳴り響く
この後は次回ね

[街角]ガイドポストよ、君はなぜにオレンジ。

街角図鑑シリーズの2回目

前回はパイロンでしたね

ガイドポスト
今回はガイドポスト。
こんなの。

ガイドポストあれこれ
引用「街角図鑑」

上の3つを覚えていれば大丈夫と書いてあるので
上の3つが圧倒的なシェアなのかなと思っていたんだけど
この前ポールコーンをようやく見て嬉しくなっちゃった。
どれなのか分からんなあ、という素人泣かせのガイドポストが実に多い。

性格
私が街角商品の中で一番ガイドポストが一番好きな理由は性格。

人を楽しませようというサービス精神がなんともいい。
基本的に、役目的にはパイロンに近くて
「ここ危ないよ」

だったら、人を楽しませる必要なんてないじゃない。

根っからの人の良さでしょうね

ねえねえ、押してみて
グニャ

ええっ、君すごいね
でしょう

もう一回良い?
うん、何度でも。

そして、身を呈して、危険を知らせる、その優しさ。

ドンッ

やってもうた、ぶつかった。

衝撃を与えて、運転手に自戒を促す。

でも、その横にいるガードレールとかの堅い防護柵と比べると
100%の「ダメ」を訴えない。

今回は良いよ。
でも次から気を付けてね。

何と車を傷つけるのを最低限にしようという気遣い。

私は2年ほど前に防護柵の堅くて角の丸いやつに
思いっきり車のドアをぶつけた。
ガガガガガ

ドアがボッコボコ

近くのカーコンビニ倶楽部に修理を見積もってもらったら
とんでもない金額
結局車を買い換えるはめになった。
今でもカミさんに言われ続けている。

あれが、この優しいガイドポストであったなら。

そして、一番に良いのは
屈託のない笑顔。

やってもうたぁ
と大反省している運転手は

ゴメン、ガイドポスト君
身を呈して危険を教えてくれたんだね。
しかも気遣いとともに
どうだい怪我はないかい?

大丈夫だよ
プシュー
ほら元通り
と、満面の笑み

良かったぁ
今度から気を付けるね。

ガイドポストがあるところ
こんな優しさが満ち溢れているんだ


そして、とても不思議に思っているのが、その色。

他の色も多少はあるみたいなんだけど
圧倒的にオレンジ

さっき言ったけど
役割的にはパイロンに近い

だったら、パイロンが圧倒的に、警戒色の赤だったように
赤で良いはず。

君はなぜにオレンジなんだい?

その答は風に吹かれている。

輝き
やっぱり、ガイドポストが一番輝いているのは夜。
美しいよ。
一段とね。