[大奥]11の前の2。竹姫のその後のその後。歴史の不思議。

大奥シリーズ、
[大奥]8の後、11の前。吉宗の恋人、竹姫のその後
の続きになります。

おさらい
重豪が出てきたところでしたね。
ざっとおさらいしましょう。

8代将軍吉宗の恋人、竹姫は
恋人であるが故に、吉宗の近くにいることを許されず、遠く薩摩の島津家に嫁に出されます。
ようし、こうなったら島津家を徳川一門にしてやる

5代藩主、継豊(つぐとよ)に嫁ぎ、その息子、宗信(むねのぶ)を理想の後継者に育て6代藩主に。
これからというときに急死
その弟、重年(しげとし)が7代藩主に。
残念ながらまた亡くなる。
で、重年の息子、重豪が登場する訳です。

重豪(しげひで)
また竹姫の出番です。
重豪はまだ若いので、藩主としての教育を施しつつ、藩内のあれこれの江戸の部分は自分が切り盛り
早く安心するために、結婚相手を探さねば。

一橋家にターゲットを絞りました。
一橋家は、吉宗が作った御三卿という制度。
徳川宗家に跡継ぎが無くなったときのスペア
吉宗の5男、一橋宗尹(むねただ)が家を興す。

吉宗本人は亡くなっているけど
やっぱり
吉宗に一番近しいところと関係を築きたいという女心かもしれません。

全ての根回しを終え
重豪16歳と吉宗の孫、保姫(やすひめ)14歳との婚約が成立します。
以前、宗信と尾張徳川家の婚姻が直前で実現しませんでしたが
むしろ尾張徳川より、一橋徳川の方が宗家に近いとも言えます。

安心したように、竹姫の夫、継豊は竹姫に、あとは頼んだと言い残し、この世を去ります。

竹姫57歳のとき、重豪と保姫が結婚

さすがにちょっと疲れたわ。
重豪の事は頼んだわよ、保姫さん

はい、かしこまりました。

嫡男の誕生を区切りとし全て引いて、隠居する事にいたしましょう。

ついに、悟姫が誕生!。

竹姫は歓喜したが、一年もたたないうちに亡くなります。

産後、保姫は病気がちになります。
昔の女性は、自分の命を賭けて子供を産んでいたんですね。

保姫は、竹姫の思いを全て理解し、自分の思いとして共有します。

自分の命は長くないだろうけど、その間にやれるだけの事をやろう。

実家、一橋家に出向き、2代目治済(はるなり)と会います。

私はもう長くないわ
遺言だと思って聞いてちょうだい。
私がいなくなっても、一橋家と島津家の関係をもっと強くして欲しいの
お互いの家に産まれた子供同士での縁組みをお願い
重豪さん、竹姫さん始め、島津家の人は前向きないい人ばかり
一橋家と島津家が組めば、何かが出来そうな気がするの

もうひとつ
自分の後釜(重豪の後妻)にまで気を配る

私が生きている間に決めて欲しいの

竹姫のいとこの綾姫が選ばれ
その綾姫と会う

後を、
お願いします。

そんな人がいるでしょうか
生きている間に、次の奥さんに思いを託す。

そして、最期の時が訪れ、竹姫の手をしっかりと握ります。

ごめんなさい。何も出来なかった。

とんでもない。
どれだけの事をしてくれたか
ありがとう。
今まで私一人で頑張ってきたけど
あなたが来てくれて、助かったし、楽しかった。

綾姫とお登勢
重豪は綾姫には、どうにも合わなかった。
綾姫に、お付きのものとしてやって来た、お登勢に心奪われた。

あけっぴろげで楽しい女性。

ずっと、保姫以外には側室を持つことはなかった。
竹姫や保姫がどれだけ島津家や自分の事を考えてくれていたかは良く分かる
なのに
男って勝手ですね
窮屈に感じる時がある

とても好奇心が旺盛で、自由に色んな事をやりたい性格
いつも、一流料理を食べていたら
たまには、カップラーメンも食べてみたい。

敬姫が生まれる。
自分が愛した人、やっぱり竹姫にも認めて欲しい

竹姫としては、あまりにも自分と逆の性格なので話は会わないのだけど
子供を産んだのだから認めざるを得ない
交換条件を出した。
もうひとり側室を置くように

竹姫の目にかなった女性、お千万

67歳になった竹姫は、死期を悟る
「嫡男の誕生であっても姫の誕生であっても一橋家との縁が再び繋がるようにすること」

再度遺言として言い残し、一橋治済にも了承させた。

忙しい一生でした
と、息を引き取る

その後、お登勢が茂姫を
お千万が斉宣を産む

その少し前
一橋家に、家斉(いえなり)が産まれた。

とうとう「その時」が来た

竹姫と保姫の遺言
一橋家と島津家の強い絆

すぐさま、家斉と茂姫が婚約することになる。
敬姫より、茂姫の方が年齢が釣り合いましたので。
茂姫3歳の時です。

一橋治済も、ちゃんと約束を守ってくれましたね。

ただ、この一橋治済、もっとすごいことをするんです。

島津家を徳川一門にするなんて野望
普通に考えると無茶苦茶です。
でも、執念とも言うべきこの強い思いが
当初の予想を遥かに上回る事態を巻き起こす訳です。

一橋治済のやったこと
それは、息子家斉を将軍にしてしまった事。

ということは
徳川一門なんてなもんじゃなく、
島津の姫が将軍の正妻、御台所になっちゃった訳です。

歴史って面白いですね
そしてこの事は、なんときっかけに過ぎなかった。

13代将軍、家定の正妻に、再び島津家の篤姫がなり
14代将軍を誰にするか問題で、薩摩の島津家は強く強く一橋慶喜を推す
一旦は敗れたものの、結局、15代将軍に一橋慶喜が就く。

そして、最終的に島津家と一橋家は敵味方のそれぞれ中心として激突し
結論は、ご存知の通り

まさか、こんな展開になろうとは、竹姫も保姫も予想していなかったでしょう。

索引はこちら
[大奥]シリーズはこちら(少し下げてね)

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