[大奥]8の後、11の前。吉宗の恋人、竹姫のその後

大奥シリーズ、10代家治まで終わりました。

いよいよ家斉(いえなり)

家斉といえば大奥。大奥といえば家斉

さあ、始めましょう。まずは正室から
と思ったんですがね

異例の正室なんです。

ずっと将軍の正室は京都の宮家から、と決まっています。

ところが、家斉は薩摩の島津家から正室をもらった。

なんでまたいきなり島津家なのか
これには理由があります。

一言で言うと、竹姫の遺言だったから

ちゃんと説明しないと意味が分かりませんね

ということで11代家斉の前に、竹姫のその後、をお話することにしましょう。

竹姫
竹姫は8代将軍吉宗の愛した恋人。
でも叶わぬ哀しい恋。
この辺の顛末はこちらをぜひお読み下さい
[大奥]8 吉宗→竹姫との忍ぶ恋

哀しい哀しい嫁入り
ただ、さすがは吉宗が愛した女性。
いつまでもめそめそせず
次なる目標を定めます。

私にも意地がある
こうなったら、薩摩藩島津家を徳川一門にしてやる

びっくりするほどの大いなる野望。
薩摩藩は関が原の戦いで敗れた外様なんですけどね。

嫁いだ相手は、島津家、5代藩主、継豊(つぐとよ)
嫁ぐとき、いわく付きなため、散々な条件を出される
もし、竹姫に男子が産まれたとしても、島津家には既に嫡男がいるので島津家は継がせない。

当然竹姫もその条件は知っています。

思いの外魅力的な女性だったもので、継豊はちょっと後悔
仲むつまじくなり、子供も産まれます。

女の子、菊姫

ああ助かった。男の子だったらいらんいざこざになるとこだった。

ええっと、宗信(むねのぶ)という息子がですね・・・

分かってますって、跡継ぎですね
その件でお願いがあります。
宗信を私に預からせてもらえないかしら。

そんなつもりでいてくれたのかと感激

竹姫としては、宗信に超一流の男になってもらい、野望を果たしたい。
目一杯の愛情を注ぎ、英才教育を施す。

ところで、竹姫と継豊は基本、江戸で暮らしています。

竹姫は、菊姫と宗信を連れて、頻繁に吉宗に会いに行きます。
大好きな相手ではありますがふっきれてはいます。
幸せな自分を元彼に見て欲しい。

吉宗も我が子のように可愛がります。

さあ、野望への第一歩
宗信の縁組みです。

尾張藩主、徳川宗勝の娘、房姫(ふさひめ)
さすがです。竹姫気合い入っとります。
御三家でございます。

これを皮切りに、徳川家との縁を強めていきましょう。

良かった良かった。竹姫のお陰で島津も安泰じゃ。
継豊は肩の荷を降ろし、引退して、藩主の座を宗信に譲りました。
江戸の事は、竹姫と宗信に任せ、国元に帰ります。

順風満帆

の筈でした。

なんと、結婚直前に、尾張の房姫が急死
ま、まさか

気を取り直し、竹姫がんばります。
次の相手を見つけなきゃ。

ところがです。

なんと今度は、宗信が参勤交代途中に病に倒れます。
何とか薩摩にはたどり着いたものの、そのまま、21歳の若さで帰らぬ人に。

今までの苦労は何だったの?
呆然自失。

頼りになるのは、薩摩にいる旦那
落ち込んでる場合じゃないぞ
重年がいるじゃないか

そうでした。

実は、次男がいたのです。

お家の一大事。継豊はとてもてきぱき動きました。
まず、宗信がなくなったことを世間には伏せます。
重年を急いで江戸に送ります。

竹姫頼んだぞ

竹姫も呼応するようにてきぱき
重年を藩主とする手続きを急いで済ませちゃいます。
そして、そのあと、宗信が亡くなった事を公表。

世間は、何?
何があったの?

さあ、竹姫、気持ちを入れ直し。
また、教育しなおししないといけません。

ところが、この重年
子供の頃から藩主になるべく育てられた宗信とは全く違う

自由奔放
大人になるまで、全くそのつもりじゃなかった訳ですから。

そんな矢先
最も頼みの吉宗が死んでしまいます。

次の9代家重は以前お話ししたように、ちょっと特殊
吉宗が何かというと島津家を特別扱いするのが気に入らなくて仕方がない。

重年もまあ、空気を読むことをしない人なので
重年と家重は最悪の関係

吉宗と宗信のむねむねコンビは極めて良好だったのに
しげしげは、全く逆。

家重は、以前の宗信の尾張との結婚寸前まで言った事を持ち出す。

島津家は尾張と縁がありますね
木曾三川(木曾川・長良川・揖斐川)の治水工事を島津がやりなさい。

はあ、なんでまた島津家がそんなことしなきゃいけないの?

もちろん、木曾三川の治水は、長年苦しめられてきた課題
積年の課題ではありますが、簡単に出来るくらいならもう既にやってます。

早い話が嫌がらせです。

重年は粗野ではありますが、良く言うと根性があります。
うるせえ、やってやろうじゃねえか

仕事が人を作るというのでしょうか
とてつもなく過酷なこの仕事をやっていくなかで
重年は男として大きく成長していきます。

ただ、過酷すぎた。
資金は尽きるし
担当した島津の人達は、あまりのきつい仕事に自殺者が相次ぎます。

重年ももうだめと
自分の子供に藩主を譲ることにします。

当時9歳の、重豪(しげひで)です。
出ました。ようやくです。
重豪は11代将軍家斉の正室、茂姫のお父さん。

繋がってきますよ。

さあ、また竹姫の出番
重豪が大人になるまで
竹姫こそが実質藩主として、頑張らないといけません。

そうこうしているうちに、重年亡くなってしまいます。

長いですね。色々ですね。
この続きはまた次回。

索引はこちら
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