ことば日本史。ガタとピシの間には何がある

「ことば日本史」という本を読みました。
私が興味のあるテーマ、日本史と日本語の合体版
お得ーっ

昔から続いている言葉をその発生した時代別に分け
そう言われるとそういう表現するけど
なんで?となると首をかしげる表現を集めてあります。

一つ一つは短い説明なので
古い時代からはじめて、いくつかずつ、シリーズとして紹介していきたいと思います。

まずは、一番古い飛鳥・奈良時代から

コケにする
言いますね。でもコケってなんだろう
あの緑色のやつ?

「虚仮」と書きます。

仏教伝来です。
ご参拝で538年です。

仏教用語ってサンスクリット語に中国語を当て字してあるから
不思議な言葉が多いです。

虚仮とは、内心と外相とが違うことをいい、それから派生して
嘘、思慮の浅いこと、愚かなこと

そこで、バカにすること侮ることを「虚仮にする」というようになった。

ちなみにバカも、サンスクリットからの音写で、馬鹿と書くのは当て字
馬と鹿はえらい迷惑ですね

馬も鹿も単独で見れば賢いと思いますよ
元気出してね

このアマぁ
これもそう言われると不思議な言葉。
尼さんは敬うべき存在なのに
女性を罵る時に使います。

尼さんじゃないのかなあ

いえ、もともとは尼さん

昔の尼さんは、髪を肩のあたりで切りそろえていた。
それで、同じような髪型、つまりおかっぱ頭の少女も、あまと呼ばれた。

そこから「この小娘がぁ」というくらいの感じでしょうか

男の子を「坊主」と呼ぶのも、男児の頭を剃髪する習慣があったことによるという。

ガタピシ
えっ、ガタピシに意味があったなんて
ガタでピシだからでしょうに

これも仏教用語
「我他彼此」

意味としては、違うものをきちんと区別し、対比するという意味
自分と貴方はそっちとこっち

どっちかというと良い意味?
ただ、そう言われると仏教の考え方って自分と相手の間に境界線なんてないですよ
って事を言うから
そうかそうか、自分と相手の間にギクシャクした感じがあって良くない状態なのかも

「建て付けが悪いから、この戸、ガタピシしてる」
って語感的にピッタリだから
ギクシャクがらみで広く使われるようになったんでしょう。

ガタが来るって言いますよね
これ、このガタピシの短縮形らしい

絶対、ガタが最初でピシっが後で加わった気がしますよね
仏教用語恐るべし

[日本語]シリーズはこちら(少し下げてね)

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