[歳時記]2/29 うるう日

2月29日「うるう日」
あれ?
今日は3月1日じゃなかったでしたっけ

ばれました?
この話題を書く機会がなかなか来ないものですから

4年に一度の「うるう年」。
うるう年とは、暦と地球の公転周期との間に生じたズレをなくすために考えられたもの。
地球の公転周期は、365日と0.2422日かかる。

相手は偉大な地球さんでございますので
公転の1周を自転の1周で割ったとき、ピッタリ割り切れるように回ってもらえませんか
と行ったところで

知るかい
の一言でしょう

1年を365日とすると、4年で約1日の差が生じることになる。
そこで、4年に一度、「うるう日」の2月29日を設けた。

現在使われている太陽暦のルーツは、
紀元前4年にユリウス・カエサルが制定したユリウス暦にあるが、
ユリウス暦でも4年ごとに1日のうるう日があった。

ただ、調整はうるう日だけだったので、400年もすると3日間ずれてしまう。

それを調整するため、1582年にグレゴリオ一世がユリウス暦を改良してつくったのが、
現在世界の多くの国で使われているグレゴリオ暦(太陽暦)だ。

西暦年数が4で割り切れる年をうるう年とするのは今まで通り。
さらに、100で割り切れる年のうち4で割り切れない年は平年とした。

これによって、ユリウス暦にあった3日のズレが調整できるわけだ。

ところが、ここで重大な問題が生じた。
325年にキリスト教の宗教会議において復活祭の日取りの決定法が相談されたのだが、
そのときの春分の日は3月24日だが、1582年の春分の日は3月11日。
この時点ですでに10日も春分の日が早くなってしまったのだ。

これは、ユリウス暦でのうるう年の置き過ぎが原因。
そこで、これを解消するために、この年の10月5日から14日までの10日間を消して、
つぎの日から新グレゴリオ暦と定めたのだ。

つまり、本当は存在したはずの10日間がまるまる消えてしまったのである。
当時の人びとに とってはなんだか損をしたような気分だったかもしれない。

うるう日は女性にとってうれしい日でもある。
イギリスの民間伝承では2月29日は「余分」の日とされ、
女性が独身男性にプロポーズできる権利を持つ。

男性がそれを断る場合には、復活祭に新しい手袋をプレゼントしなければいけないのだ。
バレンタインデーよりも、縛りがきつい上に「結婚」がターゲットなので狙いどころです。

2月29日生まれの人
この日に生まれた人は、4年に一度しか誕生日を迎えることはできないのだろうか。

民法では、2月29日生まれの人が成人を迎えるのは、
うるう年以外の年に関しては「28日の満了時」
つまり、3月1日になった時点が、うるう年に生まれた人が成人になる日と定められている。

しかし、運転免許証はこれとはちがう。
運転免許証は誕生日の1ヵ月前から誕生日までに更新しなければならないが、
その期限は2月28日までになっている。

これは、公安委員会の手続き上の理由からだそうで、
3月1日に更新に行っても間に合わず、せっかく苦労してとった免許も無効になってしまう。

[歳時記]シリーズはこちら(少し下げてね)

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