[迷信]19 食べてすぐ横になると牛になる

食べてすぐ横になると牛になる
これも良く言われたなあ

ほら、食べてすぐ横になったら牛になるで

ほんまか、絶対やな

ああ、絶対やわ。昔から決まっとんねん
何人も牛になった人見たわ

ほんまか、おかしいなあ
なかなか牛にならんなあ、なんでやろ

ああ、うるさい。
邪魔やわ、どっか行き。

はい、ここまでが毎回繰り返される母さんとの定番のワンセット

本当に牛になったら
本当に牛になったら、すごいですよね
その過程を動画に取って、YouTubeに上げたら億万長者です。

テレビでも引っ張りだこ
テレビに出演した時用に、合図を決めておかないといけません

「はい」の時は前足を上げて、「いいえ」の時は尻尾を振る
「分かりません」のときはモォォー

なぜ?
「食べてすぐ横になると牛になる」という迷信は、
行儀の悪さを戒めるための言葉だと思われがちだが、それだけではない。
医学的な観点から見ると時代を問わず、また年齢を問わず、
健康面での重大なアドバイスなのである。

牛には、胃袋が4つある。草を食べると、まず第一の胃に入れて発酵させる。
それを口に戻してもう一度噛み、今度は第二の胃に入れる。
そして最後に第四胃まで送るのだ。

これは「反芻」(はんすう)と呼ばれ、草を発酵させて栄養をとりやすくするための
牛特有のしくみである。
そして、この「反芻」がスムーズに行われるために、
牛は草を食べたあとにすぐ横になる。

体を横たえると、胃の中の草が口に戻ってきやすくなる。

これは人間も同じで、横たわると胃の中身が口に戻りやすくなる。
しかし人間は反芻する必要がないので、
そのことがかえって消化の妨げになる。

だから牛と違って人間は、食べたあとで横にならないほうがいい。

理由はほかにもある。
食べ物が口の中まで戻らなくても、
胃液だけが食道の途中まで戻ることがある。
すると、胃液が食道の内壁を傷つけることになりかねない。

それを何度も繰り返すと、
荒れた食道の内壁がもとにな 急性食道炎になることもある。
それを何度も繰り返してその症状が悪化すると、
最悪の場合、食道がんを引き起こす原因にもなる。

また、本来は胃から腸へと送られるはずの食べ物が、
長い時間にわたって胃にとどまるので、消化吸収が悪くなるおそれもある。

動かなければ脂肪が蓄積される

さらに、太りがちな人がけっして忘れてはならないことがある。

小腸から吸収されたブドウ糖は、血液を介して肝臓に運ばれ、
その一部は血糖として血液中で利用される。

そして、肝臓で貯蔵されなかった余分な糖は、脂肪として蓄積されることになる。
だから、食べ過ぎたときに動くのが面倒で横になってしまうと、
脂肪が蓄積され、さらに太りやすくなるのである。

そのまま眠ろうものなら、胃腸の働きも停滞してしまうので、
なおさら悪影響がある。眠っている間のカロリー消費は
せいぜい基礎代謝分しかないので食後の血糖値が上昇しやすく、
その結果脂肪も蓄積しやすくなり、肥満につながる。

こういったことが積み重なれば、脂肪肝や糖尿病を引き起こすおそれも出てくる。

「牛になる」という表現
それらの事を全て引っくるめて、なかなか、イメージの伝わり安い
ベストな迷信です

[迷信]シリーズはこちら(少し下げてね)

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