は へ 、には長い歴史が。

前回、をの話をしましたね
今日は、残りの、は と への話になります。

ハ行
ハ行の発音が昔と変わったという話は、なぞなぞの時に話しました。
始めはハ行の発音は、パピプペポだった
ファフィフフェフォ
ハヒフヘホ
と変遷

ただ、この話、もうちょっと残っている
ハ行は、場所によって、発音が違うんです。

言葉の最初にあるときはそうなんですが
言葉の中とか語尾にあるハ行の発音は
ハヒフヘホにはならなかった
ワイウエオになった

かは(川)いへ(家)
最初の発音はカパ、イペ、だったんです。
ビックリでしょ
この時は、文字と発音が一緒なので、問題はなかった。

ところが発音が変わってくる
カハ、イヘ、にはならなかった
カワ、イエになった

定家仮名使い
前回、を と お の話の時
定家仮名使いの事を言いました
藤原定家の決めた仮名使いです

を と おの違いは、アクセントの高い低いで決めたと言いました

ゐ と ゑ については、アクセントの高い低いでは決めずに
一個ずつ単語ごとに決めたと言いました。
変だなと思われませんでした?
ゐ と ゑ は何でアクセントじゃなく、一個ずつ単語ごとに決めたんだろう。

理由があった。
対象が3つだったから
イの発音の対象は
い ゐ ひ だったし
エの発音の対象は
え ゑ へ だった

総合して、ここまでの結論
は、は助詞かどうかに関わらず
言葉の中とか語尾に使われるとワと発音し
へ、は助詞かどうかに関わらず
言葉の中とか語尾に使われるとエと発音した

百人一首
ほんまかな
そういう目で百人一首を見てみました。

びっくり

ちゃんと、その原則になってます

まずは、はひふへほが言葉の最初に来る場合
そのまま、ハヒフヘホの発音になった

ハ 春 花
ヒ ひと ひとつ 久しく
フ 富士 ふる ふるさと ふね
ヘ ?
ホ ほす ほととぎす

言葉の途中や最後に来る場合

ハ→ワ かは(川)には(庭)かはる(変わる)あはれ
ヒ→イ こひ(恋)おもひ(思い)かひ にほひ(匂い)
フ→ウ ゆふなぎ(夕なぎ)思ふ いふ あふ(逢う)
へ→エ さへ おのへ(尾の上)いにしへ やへ(八重)
ホ→オ なほ しほ(塩)にほひ(匂い)

すごい
100%合ってました

現代かなづかい
さあ、1946年11月16日をむかえます
現代かなづかいですね

文字と発音は原則一致
言葉の途中や最後のはひふへほが
全て、わいうえおに変えられてしまいます。

もう、お分かりですね
ごく一部の例外を除いては
です。

その例外が
助詞の場合の
は へ なんです。

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