分かっているようで分からない。「は」と「が」の違い

美しい日本語、という本を読みました。
あの有名な、金田一春彦大先生です。

このあと、シリーズで紹介していきますね。

今日は、まず、「は」と「が」の違い

「は」と「が」の違い
良く話題に上りますよね
その度に、分かったような気になるけど
今、再度考えてみて
えーっとなんだったっけ

実は、私は随分前にこの話題になったとき
かなり一生懸命考えて
自分としての答えを出しました。

「が」は主格
「は」はイメージ格

先生はどう解説しているか

結論から言うと、私の答えもそう遠くない。

引用しましょう。

これは実は両方とも主語を表すというのは不正確で
主語を表すと言えるのは「が」の方なのだ

よしよし

犬が眠っている
犬は眠っている

犬が眠っている、というのは、何が眠っているかと言えば、それは犬である。

犬は眠っている、という方は、犬というものについて言うと、という意味
話題を指す言葉である。

大仏は見るものにして尊まず
という川柳でいうと
見ているのは大仏ではなく、一般の人
大仏という話題について言うと、それは見るものですよ。

ほぼ合ってました。

ここからがさすがに先生

相手の認識
相手がその状況をよく理解しているときに「は」を使うらしい。
今日はいいお天気ですね。
ここは静岡県です。
私は暑がりです。
あなたは暑くありませんか。

相手自身だったり、相手から見えているなど
話題の対象として、ちゃんと認識できる。

例えば、二人で道端を歩いていて
その時に鳥がいたとする
相手はまだ鳥に気づいていない

あそこに鳥がいる
が、を使って話が始まる。

相手にも鳥が分かった
すると

あの鳥はセキセイインコだね
あの鳥はどこかの家で逃しちゃったのかな

昔々、あるところに、キツネがおりました。

相手の頭の中にキツネが入ったなと思えば

そのキツネは大変賢いキツネでした。

でも
小説とかでは、敢えてそのセオリーを破ることがある。

芥川龍之介の名作「秋」の書き出し

信子は女子大学にいた時から、才媛の名声を担っていた。

あれ、そうだったんだ。
知らなかった私が悪いのね
大丈夫ですよ。
頑張って理解しますから。

違和感を演出し、いわゆる掴みとする

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