仏像の見分け方。変化観音。生まれ変わりってつらいこと?

前回は聖観音でした。
今回から変化観音(へんげかんのん)に入っていきましょう。

まずは変化観音にはどんなのがあるか
代表的なのを6つ集めて、六観音ということがありますのでそこから

と思ったんですが
六観音の話をするには、輪廻転生(りんねてんしょう)の話から始めないといけません。

輪廻転生
輪廻転生。生まれ変わりですね。

例えばで言うと
うちの長女は
乳牛です。

次女は
うどん。

生まれ変わりって
ワクワクドキドキ。
エキサイティングで楽しい事かと思っていた。
少なくとも死んで無くなっちゃうんじゃなくて
また、復活して生きられる。

違うんですね。
仏教では、輪廻転生こそが最も苦難。
輪廻転生すると、次にどんなにひどい世界に生まれ変わるかも分からない。
輪廻転生を避けるためにはひとつしか方法がない。

仏になること。
成仏(じょうぶつ)、解脱(げだつ)、悟りを拓く
全て同じことだけど
仏になれば、輪廻転生はしない涅槃(ねはん)という別の世界へ行ける

6つの世界
涅槃じゃない方の世界は6つに分かれている。

六道っていうんですね
1,天道(てんどう)
元々のインドの神々の住む世界
例えば七福神の大黒天、弁財天、毘沙門天と
天のつく神様

ビックリです。
仏は、4種類に分かれて、如来、菩薩、明王、天
という話はしました。

そのうちの、天はここ?
ここなの?
確かに仏として悟りを拓ききっているのは如来だけ
天は涅槃の世界じゃありません。
理屈的には合っていますね。

とはいえ、神様たち、大黒天とかも死んじゃっていなくなり
生まれ変わるってことですよね

私はひょっとして、弁財天の生まれ変わりかも知れないわけですね
琵琶の練習してみようかな

菩薩と明王って涅槃でもなく、天道でもない
どこに住んでるの?
まあ、堅いこと言いっこなしなんでしょうか。

2.人道(じんどう)
人間の住む世界。
要は、ここですね。
唯一自力で仏教と出会うことが出来、解脱出来る
天道にすら、仏教はないらしいので
人道の方がラッキーなのかも

3.修羅道(しゅらどう)
修羅って具体的なイメージが湧きづらいですね
人間と動物の間?
争いの耐えない世界なんですって

4.畜生道(ちくしょうどう)
動物ですね
これは分かりやすい
弱肉強食の苦しみの世界。

でも、どうなんでしょう
うちの、セキセイインコの空(くう)ちゃんシャケちゃんを見る限り
とても楽しそう。
悩みもなさそう。
空だって飛べる。
くうちゃんに至っては、空(くう)ってぐらいだから、悟りを拓いちゃってます。

まあ、例外もあるよってことにいたしましょう。

5.餓鬼道(がきどう)
餓鬼は腹が膨れた姿の鬼で、食べ物を口に入れようとすると火となってしまい
餓えと渇きに悩まされる。

6.地獄道(じごくどう)
さあ、地獄です。
これはきつい。
避けたいですね

六観音
観音様は七変化ならぬ六変化
とても働き者で、六道全部を回って迷える衆生(しゅじょう=人間を含むあらゆる生き物)を見つけては救ってくれる。
その時、自分でも違う姿になった方が分かりやすいと思ったんでしょうか
それぞれ違う姿になって訪れる。

■天道
・如意輪観音(にょいりんかんのん)

一番良いところ取りましたね
こんなパラダイスなところに迷える衆生なんているんでしょうか
おそらくずっと寝てても大丈夫。

■人道
・准胝観音(じゅんていかんのん)
・不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)

宗派によって違うんです。
真言宗では准胝観音、天台宗では不空羂索観音

それにしても不思議です。
どう考えても、私もみなさんも人間。
迷える衆生は人間なんじゃないかなあ。
この観音さんだけ拝んでおけばいい気がするんだけどなあ

■修羅道
・十一面観音

変化観音の中では有名どころです
有名どころをこんなところに配置しているんですね。
まあ、人間より、救うべき衆生は多いでしょうから
十一個も顔がないと頑張りが効かないのかも知れません。

■畜生道
・馬頭観音

この担当だけは分かりやすいですね
回りは動物ばかりなので
親しみわくわぁ

■餓鬼道
・千手観音

餓鬼を救うのは確かにパワーが要りそうです。
千手観音のようなスーパーマンにお願いすれば
救えるのかも知れませんね

■地獄道
・聖観音

偉いわ、聖観音
一番大変なところの担当を自らかって出たんでしょうか

それでは、シリーズの次回から
各変化観音の話をしていくことにいたします。

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