ヒトはなぜ太るのか(常識破りの本)

本を読みました
図書館で「ヒトはなぜ太るのか」という本を借りてきて読みました。
世の中がひっくり返るほど、とても意欲的な本です。
一般的な常識を覆しています。

入るカロリーマイナス出るカロリー
これまで、入るカロリーマイナス出るカロリーがプラスなら余っているので脂肪として蓄積されると、考えてきました。
ここは、疑う余地のないものとして、じゃあどうするのか、だったわけです。
私のコラムでも、そういうスタンスで論じてきました。

まさかそこをひっくり返すのか。
純粋な驚きです。

「過食」と「からだを十分に動かさないこと」が肥満の原因ではない
むしろ、その二つは結果である。
肥満の要因があると、結果として「過食」をせざるを得ないし、「からだを動かせなくなる」

何だって?
そんなすごい説。
読んでみましょう。

脂肪調整機構
人の体には、「脂肪調整機構」なるものがあるという。
カロリーが余ったら脂肪が蓄積され、不足すれば貯金である脂肪が引き出されると思ってきましたが、そうではないと。
脂肪細胞に適切な割合の脂肪を貯めておくのは脂肪調整機構の働き。
脂肪調整機構からして、多すぎれば脂肪を減らすように働き、少なすぎれば脂肪を増やすように働く。

毛って、人の中で毛深いところもあれば、ほとんど毛がはえていないところもある。
また、人によって違っていて、毛深い人もいれば、そうじゃないひともいる。
それと同じ事だという。
脂肪がいっぱいついている部分もあれば、そうじゃないところもある
太っている人もいれば痩せている人もいる。
これは、脂肪調整機構の加減の違い。

脂肪調整機構がゆるゆる(高め基準)のひとは、脂肪細胞に脂肪がどんどん蓄えられる
具体的には血液中の栄養分が脂肪細胞に大量に移される。
そうすると、生きていく上で必要なカロリーが不足する。
これでは生きていけないのだが、脂肪細胞で蓄積されているカロリーを回してはくれない
ここからここまでという適正基準が高めなのだから。

どうするか。
解決策は2つ
1つは、新たに食べる。
そう、過食は結果なのです。
2つは、カロリーを節約して使わないようにする。
そう、「体を動かさない」も結果なのです。

肥満の人には救われる説です。
今まで、肥満は意思の弱さと、怠惰が具現化されたものと非難されてきました。

そうではなかったのです。

脂肪調整機構って何?
少なくとも理解はできる説です。
問題は、
脂肪調整機構って何者なのか。
脂肪調整機構の基準は変えられるのか。
変えられるとしたらどういう事をすれば変えられるのか。

長くなるので、この肝心なところは次回回しにします。
早く知りたい方、詳しく知りたい方は、ぜひ本を読んでみてください。

しあわせウォーキング

しあわせウォーキング
9対3の呼吸法の話はしました。
「い・い・ち、に・い・い、さ・あ・ん、し・い・い」でした。
もちろん、それでも良いのですが、はっきり言って面白味がありません。
9対3自体、私のオリジナルですが、もうひとひねりして、完全オリジナルです。
ウォーキングは楽しいという要素を無理矢理加えてしまいましょう。

言葉を唱える
数字の変わりに言葉を唱えましょう
し・あ・わ・せ、あ・り・が・とう、し・あ・わ・せ、あ・り・が・とう、とくりかえします。
「しいい、あああ、わああ、せええ。あああ、りいい、がああ、とおお」ということです。
「せ」と「とう」の3歩ずつで息を吸うわけです。

しあわせ
目的の一つは副交感神経を活性化させることです。
ものを考えない方がいいので、「し・あ・わ・せ」では過去に幸せだなあと感じた時の何とも言えない「じょわーっ」とこみあげてくる感じや、幸せすぎて泣きそうになった時の感じを思い出します。
具体的な事象ではなく、感じだけで結構です。
そして自分の今を完全に肯定しましょう。
いいよ、いいよ、いいですよと。

ありがとう
しあわせが自分の肯定なら、ありがとうは、回りへの想いです。
まわりの人たちに感謝しましょう。
地球や虫や目に入るいろんなものに感謝しましょう。

笑顔
そして、極め付きが笑顔。渾身の笑顔で歩く。
「し・あ・わ・せ」や「あ・り・が・とう」を唱えながら、笑顔で歩くと、いくら会社で嫌なことがあっても、嫌なことを考えられません。
絶対に無理。これはいいですよ。

飽きてきたら
少し飽きてきたころに他の4文字を入れてみても良いです。
やはり前向きなものやほんわかしたものがいいですね。
「すやすや」「おやすみ」「たのしい」「きもちいぃ」「ふわふわ」。
「おやすみ」と「ふわふわ」は結構良かったです。
絶対前向きでないといけないというものではありません。
笑顔に合えば、何でもいいです。
「からすみ」「てんぷら」「とんかつ」「定食」。
きんこんかんこんでもいいです。

からすみのエピソード
そういうと昔ラジオで言っていた話を思い出しました。
おじいちゃんが銀行口座をつくるとき、暗証番号を書く4つの枠を指さして、銀行員さんに、「ここは何を書けばいいの」と聞いたらしい。
銀行員さん「何でも好きなのを書いていいんですよ」と答えた。
その後、ずいぶん考えて書いたのが
「からすみ」
「好きな」でずいぶん「てんぷら」と迷ったらしい。
そのおじいちゃん用にぜひ、か・ら・す・みのキーボードを用意してほしいですね。

考えない
歩きながら何か4文字でいいのがないか考えると「考えている」ことになっちゃうので、あらかじめ候補は決めておいた方がいいです。
やっぱり歩いていると、いろんなことを考えてしまうので、そんな時は定番の「し・あ・わ・せ」「あ・り・が・とう」に戻した方がいいです。
確実に考えることをやめられる。
そうです。
瞑想の世界です。
笑顔も忘れてしまうので、定番に戻したときに笑顔も思い出してにっこりしましょう。
もう少し進歩して5拍にできれば「お・も・て・な・し」もいいかも。

笑顔のよさ
笑顔の良さは、口呼吸ができないこと。絶対に鼻呼吸にせざるを得ないということがあります。
また、自分を好きになれること。
せっかくだから、歩いているとき以外もと思ってくるのだが、電車の窓に映った自分の笑顔をみると「おぉやるじゃん」と思えてきます。
やっぱり本当に習慣になれば、仕事でも絶対にマイナスはないでしょう。
人にも優しくなれるはず。
もし、「ウォーキング自体が楽しい、ってまだ思えないよなぁ」という方は特にむちゃくちゃお勧めです。

カミさんの田舎はすごいとこ(買い物)

買い物
今でこそ、東栄町にもコンビニがありますが、昔はそんなハイカラなものはありませんでした。

ちなみに愛知県といえば、サークルK。
北海道のセイコーマートみたいなもんです。
特に三河地方はサークルKしかありませんので、コンビニとは言わず、サークルKと言います。
特に東栄町の人は、サークルKをスーパーだと思い込んでいます。
確かに、コンビニにしては若干大きめだったりしますが。

カミさんの小さい頃
話を戻して、カミさんの小さい頃。
近くにあるお店といえば、東栄駅の近くにある小さなお店一軒だけ。
文房具も、本も、食料品も全部そこにしかありません。
野菜と鮎とかの川魚は大丈夫ですが、海の魚や肉は基本的にはありません。
そんなものを仕入れると、間違いなく腐らせてしまいます。
じゃあ、肉を食べたいときどうするか。
そうです。注文するのです。
今度の週末は肉を食べるぞっ、と気合いを入れる必要があります。

ところが
そう書くと、さぞ不便な生活のように感じるでしょうが、
実は、良くしたもので、また別の方法があります。

さあ、買い物をするための「別の方法」とは、どんな方法でしょう。

今回のクイズは、今までのに比べると簡単ですね。

さっさと正解にいきましょう

はい。郵便局の職員さんです。
郵便局の職員さんは、郵便物を届けた際にひとしきり世間話をしていきます。

まあ、お茶でも飲みん。

その際に欲しいものを言っておくと、何でも届けてくれるというわけです。

もちろん、郵便業務とは何の関係もありませんが、
田舎の人は「本来の業務」など小さなことにはこだわりません。
誰も何の疑問も持っていません。
助け合う事って当たり前の事だから。
どこどこの誰べえが、今日はたまたま手紙を持ってきた。
サービス料だの、手数料だの、そんなへったくれは誰の頭の中にもない。

あと、農協のひととか。

郵政民営化の時に田舎の人が反対しました。
ニュースでは、地域格差から全国的サービスが受けられなくてうんぬんかんぬん言っていましたね。

おそらく本音はもっと違うところにある。
お金だの経済だの効率だの、そんなことに惑わされて
助け合うという、本来の生き方を忘れてしまうのは嫌だってこと。

高齢者しかいないから、お互いに気を掛け合ってる。
今日は誰それは元気か、心配だし、明日は我が身っていう気持ちもある。

まあ、色んな生き方があって、もちろん良い訳だけど、
田舎には田舎の生き方があるってことでしょう。

火花を読んで

火花良かったよ
土曜日、ウォーキングの仲間と雑談しました。
その中で
火花読んだけど私は面白かったよ。
独特の世界観があって良かったよ。
と聞きました。
ずっと気になっていました。
関西人として「読むべき」小説でもあります。

よしっ、読んでみよう

好きだわ
私が好きなタイプの小説です。
村上春樹も好きですが、村上春樹が好きな人は好きになるかも。
小説について詳しい訳ではないので、めったに小説を読まない、単なる平凡な読者の一感想として聞いてください。

題材
題材が、ある種「反則」に近いほどの題材。
普通の文章ではない、若干の冒険的、はみ出し的な言い回しで独特の世界観を作っていくわけでしょうけど、「漫才」という題材は、これ以上ないでしょう。
そう来るか、的なことが、笑いのためという筋が通っているために、かなりの納得感を得られる。
この理屈っぽさで、お客さんは本当に爆笑するのかなという単純な疑問はありつつも、
関西から東京に出てきていることで、いけるかも、的な範疇に収まっている。

ここええな
基本的には、主人公と、その敬愛する師匠(神谷さん)とのやり取りでずんずん進んでいく。
随所に、ここええな、と思えるところがある。

雨が降ってきたので喫茶店のマスターが傘を貸してくれる。
これしかないのですが、返さなくていいので。
その気持ちに感激しつつ、傘をさす
しかし、次第に小やみになり、結構すぐにやんでしまう。
気づくと、2人だけが傘を差し続けている。
神谷さんが、空に向かって
「どのタイミングでやんどんねん。なあ?」

関西人的価値観
関西人は漫才師ではない一般人でも、「うけてなんぼ」と思っている。
経済的な成功等の人生における成功がもしなされないにしても、うけたらそれでよしという価値観を持っている。
本来の失敗が、その失敗を笑ってもらえることで、「うけたんやからええやん」と成功に転じる。
救いの哲学。
私は、宗教的とも言えるほどのこの価値観が大好きで、東京に来てからも「関西人」を名乗り続けている。

設定が漫才師なので、「うけること」と人生の成功がイコール。
若干のニュアンスの違いはあるものの、展開される「変わった行動」に納得性が強くある。

酔いつぶれた主人公が寝ている布団を彼女と一緒に日差しの強い窓際に移そうとする。
徳永の顔面にブラックジャックみたいな日焼けあと、作ろっと
気づいた主人公が
それの、何が面白いんですか

行動基準はおもろいかどうかにある。
大人的いちびり

クライマックス
成功するんか失敗するんかは、読んでのお楽しみにしておくとして、最後にとんでもないダメ押しがある。
うけたらええやん。
むっちゃ唐突感はあるんだが、これが芥川賞なのかもしらん。

自信あるんやろなあ
最初にこんなん出してもうたら、あとどうするんやろ。
一番の得意分野。

私のコラムで言うと「千川へは行けません」を最初に出したようなもの。
(それが最高かいっ)

でも、逆に自信の表れのような気がした。
もっともっと引き出しがあるのだろう。

こんなん、序の口でっせ
みたいな