[名僧] 蓮如。勢力拡大はこうしましょう。一向一揆の作り方

蓮如(れんにょ)
浄土真宗本願寺派(一向宗) 1415~1499年

蓮如は浄土真宗の本願寺派を巨大勢力にまで築き上げた、中興の祖です。

蓮如は、本願寺の七世、存如の子として産まれます。
本願寺は、浄土真宗の開祖・親鸞の遺骨が埋葬された場所に立てられた堂を起源とする。
親鸞の末娘である覚信尼(かくしんに)の末裔が代々これを継承する、とっても由緒正しいもの

でも、由緒正しさとは裏腹に
浄土真宗他派に比べて、衰退しきっていた。

明日の飯にも困る状態を、蓮如も経験する。

さらに、あとを継ぐこと自体大変だった。
庶子でしたので、後妻に来た人が、自分の子にあとを継がせようとする。
すったもんだのあげく継いだ時は既に43歳。

必ず変えてみせる
その時、心に誓う。

拡大作戦
次から次へ手を打っていく。

1.信者を増やすため、まずは分かりやすくすること。
御文という手紙の形式で、漢字かな混じり文で
簡単な表現で教えを書く

2.信者の組織化
信者を数人のグループに分け
そのリーダーに、字の読める人を据える

いくら分かりやすい手紙形式にしたところで
当時はまだまだ字が読める人は少なかったんです。

小さなグループだとしても、リーダーに任命されたら嬉しいもの
頑張っちゃいます。

3.合併戦略
ある程度力を持ってくると
地方の有力寺院と合併して大きくなっていく。

うちと一緒になったら、悪いようにはしませんで。

ソフトバンクグループみたいですね。

ただ、拠点としていたのが近江
近江と言えば、御大、比叡山延暦寺があります。

小さいうちは相手にもされませんでしたが
それなりの規模になってきました。

なんや、あいつら気にさわるなあ。
比叡山延暦寺を本気にさせるとえらいことになります。

弾圧を受け、関西から逃げ出します

三河へ、そして北陸へ

でも、仕方なく、って感じよりは、計画的に準備して
乗り込んで行っています。

ここと決めた場所に予め自分の子供たちを派遣し
下慣らしをさせている。

4.子沢山戦略
普通は坊さんは奥さんを持っちゃいけませんが
そもそも開祖の親鸞が結婚しています。

まあ、良いんじゃないの、と

良いんじゃないの、どころではありません。
そちら方面で、かなりの頑張り屋さん

いっぱい奥さんがいます。
お妾さんではなくて、奥さんがいっぱい。
結婚と死別を5回に渡って繰り返す。
しかも、そのうち何回かは期間がダブっています。

なんと、13男14女、計27人
よくもまあそんなに

男の子は、地域を割り当てて、面作戦
女の子は、有力寺院のところに嫁がせて、関係強化
まるで戦国大名のやり方そのものです。

彼らは、とても熱心に念仏を唱えるので、ひたすらという意味の「一向」と呼ばれます。
そして、その団体のことを、「一向一揆」(いっこういっき)と呼びます。

後に、団体が反乱したりもしたので
一揆を、反乱の意味でも使うようになりますが
本来の一揆の意味は、単純にグループとか、団体とかいうことです。

一向一揆
この一向一揆。
あまりに巨大になって、軍事的な力さえ持つようになる。

時は、応仁の乱の真っ最中
中央の武士たちの戦乱は、地方にまで影響し
一向一揆も巻き込まれる。
武士内部の争いだったはずが
一向一揆がいずれにも討ち勝ち、とうとう加賀に一向一揆の国を持つまでに至る

「百姓の持ちたる国」の出現

方法論としてはいかがなものかと思うが
この時点の結果としては、革命的歴史的な出来事だ

百姓たちが、何者の支配も受けない
年貢を徴収されることもなく
合議制で事を決めていく。

今まで、言葉には出ても、実現できる筈はないと諦められていた理想社会

ただ、蓮如自体は、それを目指していた訳ではない。
食っていけなかった時代の辛さがあったので広げたかったし
純粋に自分の信じる信仰を一人でも多くの人に分かってもらいたい一心だったろう。
途中から、コントロール不能になってしまった。

武士の側からすると体制の根幹を揺るがす一大事
全力をあげて潰すべき相手となる

全国統一を目指す、織田信長に打倒される。
最終的には和解という形になり
勢力は削がれる。

この件は信長にも暗い影を落とし
比叡山延暦寺の焼き討ちという暴挙にも出る

家康にしても、三大危機の第一は一向一揆との戦い。

一向一揆は、内部分裂とかもあって
勢力を弱めはするが
何といっても巨大勢力
この一向一揆の影響で、仏教十三宗の内、トップの勢力は今でも続いている。

ちなみに一向宗という言い方は禁止され
浄土真宗本願寺派ということになります。

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