[ことば日本史] 雅楽から。ろれつは強い味方

「ことば日本史」平安時代から

前回、雅楽から、「二の句がつげない」「二の舞」のお話をしました。
こちら

雅楽から、あともう二つ

やたら
雅楽の拍子に、二拍子と三拍子をあわせて五拍子にする
「夜多良 (八多良)拍子」という、複雑で速くて、
とてもあわせにくい拍子があった。

混乱しやすいよぉ
聞いている人も、よくわからないよぉ

それで「やたらに」という表現が生まれた。

漢字で「矢鱈」と書くのは当て字です。

めったやたらに、というのはさらに後に強調する言葉として追加されました。

ろれつ
「呂律(りょりつ)」は、中国で音律の意味で使われた言葉。
日本でも同様に用いられ、また何かを二つに分類するときの対語としても使われた。

音階については、宮(きゅう)・商(しょう)・角(かく)・徴(ち)・羽(う)の
「五声」「五音」を洋楽音階名のド・レ・ファ・ソ・ラに配する「律」と、
ド・レ・ミ・ソ・ラに配する「呂」との二種に分類された。

この呂律が言葉の調子をいうのに転用されて、
言葉がはっきりしないことを「呂律がまわらない」というようになった。

ウケを狙うときは、呂律が回らないのは強い味方です。

私はIT技術者なので、Excel を使うときもその中で動くVBAというプログラミングも使えるのですが
面接の時、「VBAの魔術師と言われています」と呂律が回らない感じで言うと
必ず笑っていただけます。

ウォーキングイベントでいうと、庭園の小石川後楽園での解説
「ここは水戸黄門が中国から招いた朱舜水(しゅしゅんすい)が作りました」と
呂律が回らない感じで言うと、大ウケします。

元々ちゃんと呂律が回ったことなんてないんですがね

[言葉]シリーズはこちら(少し下げてね)

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