鎌倉時代の名僧。ただ微笑む蘭渓道隆。

鎌倉時代の名僧、今回は、中国から日本にやって来た僧、蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)

蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)
1213~1278 臨済宗大覚派

中国で産まれた中国の僧です。
13歳で臨済宗で出家
次々に修得を重ね、
ついには無明慧性(むみょうえしょう)の禅法を継ぐというところまで上り詰めます。

一方、日本からは、日本の僧が留学し、蘭渓道隆のもとへやって来ました。
交流を深めていく中で、日本の国柄を好きになり
さらに、日本では禅宗(含む、臨済宗)は始まったばかりと聞きます。

ああ、日本に行きたいってみたい。

博多に降り立ち、京都、鎌倉へと移動

当時、禅宗で最も有名なのは曹洞宗の道元
時の権力者、北条時頼(ときより)
時頼は禅宗に深く帰依していたので
道元に鎌倉に来て、色んな事をしてくれと頼む

道元は、一応鎌倉には行くのだけれど
はいはいと心ない返事をしただけで
すぐに永平寺に帰っちゃいます。
体制におもねるのが嫌だったんでしょう。

蘭渓道隆は道元に、鎌倉でお会いしたいと手紙を送っていたんですが
会っていません。

道元につれなくされた時頼。
中国から禅宗の偉い僧が来ていると耳にし
すぐに会いに行きます。

時頼は、すぐに蘭渓の人柄に惚れ込んでしまいます。

蘭渓は、ただニコニコと微笑んでいるタイプ
特に権力者だからといって遠ざける必要もない。

請われれば応える。
ただそれだけの事。

鎌倉で最も大きい、建長寺(けんちょうじ)が建てられ、蘭渓を招きます。
元々は道元の為にと建てられたものだったらしいんですけど。

その後、京都に移って、建仁寺(けんにんじ)
後嵯峨(ごさが)上皇から帰依をうけ

また鎌倉に戻ると
時頼亡きあと執権となった北条時宗(ときむね)が再興した禅興寺ぜんこうじの開山となり、
後にまた建長寺に戻ります。

嫌がおうにも名声は高まり、高僧がその元を訪れます。

当時、日蓮が竜ノ口で斬首されようとした時、幕府に働きかけて日蓮を救ったのは蘭渓

日蓮は、禅宗が大嫌いなので「禅天魔」と罵りますが
ただニコニコ

ただ、そこまでになってしまうと、やっかみを受けることになります。

時、ちょうど、元から日本に、従わなければ攻め入るぞ、脅されているとき。
蘭渓は、中国人ですから
中国のスパイだとかいう、根も葉もない中傷を受けます。

山梨へ流されることに

弟子たちは憤懣やるかたなし
無実の罪を晴らして、仕返ししてやりましょう。

蘭渓は微笑むばかり。
山梨というこの新しい場所の民衆に禅宗を広める
その事だけで頭がいっぱいなんです。

その後、赦免され、鎌倉に戻りますが
再度、甲府に流されます。

鎌倉や京都で禅宗を広めることは出来たけれども
結局は、高貴な身分の人ばかり。
こっちこそが私の本当の人生です。

その後、東北も回り、一般庶民に普及活動。

無実の罪は晴れて、大覚禅師(だいがくぜんし)、という禅師号が始めて贈られます。

玉川上水を繋げよう。その2

玉川上水を繋げよう。その1
の続きです。

電車

あっ、この向こうの方に見える橋。
ネットに写真が上がっていた、電車が通る橋かも

しばらく、「玉川上水を横切る電車」を写真におさめるべく、待つことに。

なかなか来ないなあ。

諦めるか

その先を歩いて行っていると

カーンカーンカーンカーン
踏切の音。

戻れーっ

頑張った割には、電車小さくて良く分かりませんでしたね。
タブレットのおまけカメラなんで、ズームとかすると思いきりぼやけます。

水喰土(みずくらいど)公園

一番来たかったのがここ
みずくらいど、と読みます。
ここで玉川上水は、大失敗します。

御茶ノ水にある水道博物館で、玉川上水に関わる映像を見たんだけど
試しに水を流したら、ある場所で、全ての水が吸い込まれていってしまう。
残念!今までの苦労が。

その場所がここなのか。感慨深いです。
水喰土(みずくらいど)とは、地中で化け物が大きく口を開けて待っているような
ものすごい表現ですね。


固い岩盤層がこの辺りだけ薄くて、吸い込まれちゃったんでしょう。

失敗ルートで掘った跡がここ

この地図を見るとそれほど大きくコースは変わっていない。
現実にこの場に立っても、成功ルートと失敗ルートの流れはすぐ近くなんだけど
標高が随分違う。
失敗ルートの方がむしろ蛇行しているので
成功ルートを最初に取れなかった強い理由があるんでしょう。
有力な地主さんの土地だったとか、とても権力を持った神社があったとか
人が足を踏み入れがたい森だったとか、そもそも山だったとか

成功ルートを探るためには、少し掘っては水を流してみるという地道な作業を行った筈
元々避けた理由があるところでそれをやるのは大変だったでしょうね。

まだ、なんか出ますか。

公園の手入れをしているおじさんが話しかけてきた。

私がタブレットで写真とったり色々しているので
ポケモンGOをやっていると思ったようです。

いえいえ、玉川上水を辿っていってましてね。

そうなんですか
(急に嬉しそう)

掘ったところご覧になりました?

はい、すごいですね

上から見ると良く分かるでしょう。

それからしばらく、玉川上水談義

こんなの、たった8ヶ月で掘っちゃったんですからねぇ

こういうおじさんと話するのが
実際にウォーキングしてその場に行かないと味わえない醍醐味です。

ここからは、最後まで、ほぼ川の横を緑道として通れます。

物凄い猛暑ではありましたが
そこそこ木陰にはなっていたので
思ったほど暑くはなく歩けました。

日光橋。かっこいいです。下の方に煉瓦も残っていました。

ちょっと段差があったり

拝島分水取水口

玉川上水は、江戸の人達だけではなく
途中の周辺地域の人達にとっても神の様な存在。
うちの地域の方にも枝分かれさせて欲しいというのは当然
その内のひとつがこの拝島分水取水口です。

ようやくこの辺りで予定している距離の半分くらい
今日中に行けるか怪しくなってきた。

おっと、温泉があったぞ
汗びっちょりなんで本当はスッキリしたいし、
食事もまだ
こういうのを想定して、タオルも持ってきたんだけど
やっぱり、もうちょっと進んでからにしよう

私と同じ年齢くらいの夫婦がウォーキングしていて、ちょうどペースが会うようになった
私がちょっと早めのペースで歩くけど
ポイントポイントで写真撮ったりしていると、追い抜かれちゃう。
また、私が追い抜くけど、また追い抜かれ。

ちゃんと顔を見ていないけど、奥さんはきっと美人。
日焼けしないように腕になんか被せてます。
不細工だったらそんなことに気を使いませんからね。

良いよなあ
夫婦で玉川上水の脇をずうっと歩く
理想的な人生です。

じゃんけんして私が勝ったら
交換してくれないかなあ

途中、暗渠になりました。

反対側は綺麗な芝生が広がる広いゴルフ場でした

あっ、渋子だっ
素敵な笑顔だなあ

いかんいかん。幻覚を見ている場合じゃない。

橋の度にこういう案内があります。

この案内だと橋と橋の間が2cmくらいだけど、実際はどれだけ長いか。

途中、残堀川という川が横切ります。

いかん、玉川上水が無くなった。
残堀川に吸い込まれたのか
水喰川かっ
はい、大丈夫。現れました。

川の下を川が潜って横切る、サイフォン効果ってやつです。
勉強しております。

さあ、また分水です
源吾右衛門分水

左の丸こいのをぐいっと回すと門が開きます。

巴河岸跡(ともえがしあと)

江戸時代って、貴重な飲み水なので他の用途には使わなかったんだけど
明治になってから玉川上水は他の用途にも使われます。

実を言うと、この玉川上水のこの流れ
今も飲み水として使っているんです。
ゲゲッでしょ
大丈夫。

もう少し先の小平監視所というところで分岐し、水は地下を潜って、
東村山浄水場まで流れ
飲み水に大変身。
我々の地域は、東村山浄水場からの水道なので
私は今でも、玉川上水の水を飲んでいます。

要は、浄水という技術が明治になって出来たため
逆にちょっとぐらい汚れても大丈夫。
折角なので、船を往き来させて、舟運に使いましょう。
ということで、巴河岸跡は船着き場なんです。

金刀比羅山(こんぴらさん)
玉川上水のすぐ横に、山。
金刀比羅山です。
立川市唯一の山。
玉川上水を掘った土を盛り上げて出来ました。
金刀比羅神社と秋葉神社と浅間神社が勧請されています。

富士塚も兼ねていたんですね。
ここで理想の夫婦ともお別れです。


ここからも、そこそこありましたが
結局食事はコンビニでパンを買い
かじりながらひたすら歩きました。

玉川上水駅に、到着ーっ

今日は無茶苦茶歩きました。
ああ疲れた

おでかけマップ

玉川上水を繋げよう。その1

(8/12)の事です。

祝日だっ
お出掛けだっ

玉川上水
この前、新江戸百景巡りもコンプリートしちゃったから
今度の目標はどうしようかなぁ

気になっていた事がひとつ
羽村堰という玉川上水の出発点から福生まで、以前歩いたんです
羽村堰から玉川上水へ

一方、2回ほど、玉川上水駅から、小金井までも歩いています。
間とその先が抜けています。
地図で言うと
赤と緑を歩いています。
黄色を歩いて繋げたいな。

テレビの天気予報では、災害的猛暑です、と繰り返しています。
いかん。こんなことしちゃいられない。
暑くなる前に出掛けなきゃ。

今日は、猛暑対策スペシャルグッズを持って出ることにしました。
タオルです。
汗が出ても、ふきふきしながら歩けます。
こらあかん、となった場所で、スーパー銭湯とかがあったら風呂入っちゃおう作戦。

トレードマークの帽子も忘れずにね。

福生(ふっさ)
福生はハゲの敵
ふっさふさやん

そうそう、このマンホール

あっ、ここ、この前時間過ぎてて入れなかったのよね
旧ヤマジュウ田村家住宅
前回行ったすぐ近くの田村酒造
ものすごい大きなお酒のメーカー

その分家になります。
分家でこんな広いの?
周りに廊下がぐるっと一周

家の人用のトイレと、お客様用のトイレが並んで二つ別々
女中部屋というのもあるんだけど、女中さん用のトイレも別にある
作り付けの収納棚、仏壇、神棚
三方から開く機能的な押入れ
昔ながらの歪んで見える窓ガラス
統一されているけど、一部だけ変えてある釘隠し
面白いもの一杯で、全部紹介していると、ここだけでブログ一回分になっちゃいます。

素晴らしいですね

ここは、田村酒造の分家ですが
この町で初めて郵便事業を始めた家なんです。

前の今は協会になっている建物
あそこが郵便局でした。

ええっ、そうなんですか

十字架の下、分かるでしょうか郵便局のマーク(〒)

蔵の中が又面白かった。
宿橋通りというこの前の通りが昔とても栄えたんだけど
だんだん住宅に変わっていっちゃった。

これは何とか記録に残しておかなきゃ無くなっちゃうということで
ご近所の窪田成司さんという方が絵を書いた、その絵が展示してあります。

素朴な絵、明るい色使い


ほっこり

地域の人達が、お神輿が廃止になったのを頑張って復活させるため、
得意の酒樽の空いたのを神輿に仕立てたりとか
とても良い話がほっこりの絵と共に書かれている。

おっといけない。
今日は、かなりの距離を歩かなきゃいけないの忘れてた。

玉川上水
改めて玉川上水

前回の最終地点。ここから繋げましょう。

玉川上水は江戸の人達に良質の飲み水を提供するため
遥か遠くの玉川から、人工の川を作って水を引いた
江戸市内は、木で作った水道管が地下に埋まっているんだけど
そこに流す水ね。

もし、この玉川上水が出来ていなかったら、江戸の発展は無かったと断言できる。

清岩院


とても綺麗な日本庭園。
東京名湧水57選にも選ばれています
東京名湧水57選って、明治神宮の清正の井戸を始めとして、有名なところだらけなのよね

中福生公園

霧状の噴水が吹き出していて
子供の水遊びにはもってこい

大人だって、災害的猛暑の中では天の恵み
一旦びっちゃびちゃになりました。

下の川緑地せせらぎ遊歩道

右下にすごい崖が続いていて、その端っこが遊歩道になっています。
玉川上水は崖の上側、多摩川は崖の下側を流れている。
ここに意味があるんです。

多摩川には大量の水があるけど、水は下から上には流れないから
江戸の近くの多摩川から飲み水として汲み上げられない。
まだ標高の高い遥か遠くの羽村から水を分岐させ
42kmの道のり。標高差はたった92m
ずっと同じゆるーいゆるーい勾配のまま水を流していく緻密な工事

崖の下側に降りてみると豊富な湧き水が滝になって吹き出している、
縞屋の滝というのもありました。

残念。フェンスに囲われていて、滝そのものは良く見えません。
音はするので、あることは間違いないんですがね。

ほたる橋

そこから見た玉川上水

黄色いコースのまだ4分の1程度
今日中には無理かなあ。

続きのレポートは明日ね

おでかけマップ

長女のリクエストは液体

◆◆◆8/3の話
朝、3:40起き。
長女が、イギリスに行くということで
朝の武蔵小金井駅から出るリムジンバスの出発地点まで送っていきました。

若い人達は良いですね。発想も自由だし、自宅から通っているから金も持ってます。
毎年海外旅行に行っています。

今回行く女友達二人は、とても頭の良い友達。
一人は英語ペラペラだし、もう一人はJAXAでロケット打ち上げてます。

私はそれを見越して、前日会社から帰るやいなや、さっと食事を取り、PM9:00前には就寝。

長女は朝起きる自信がないという事で、夜通し一睡もせず

車で出発した途端に眠気が襲ってきたようです。

イギリスではどこ行くの?バッキンガム宮殿とか?

行くんじゃないかな
友達に全部任せてるから付いて行くだけなの

イギリスってほんとはイギリスじゃないんじゃなかったっけ

ん?
〇△Ⅹ@&%ブリテン〇△Ⅹ@&% って事?

(聞き取れませんでした。おそらくイギリスの正式名称
こんなのが急に聞かれてさっと出るなんて、さすがはうちの娘。私とは頭の構造が違います)

あのねえ、眠いから話しかけないでくれる?

イングランドなんだっけ、
イングランドとスコットランドでイギリスか

あと、〇〇〇と△△△

あっそう。二つじゃないんだ。

だから、話しかけないでくれる?

キリギリスとは違うんだっけ

うるさいっ!

無事に送り届け
帰って寝直し。

◆◆◆8/11(昨日)の話
イギリスから帰ってきました。

池袋まで車で迎えに行きました。

バッキンガム宮殿どうだった?

金ぴかだったよ

じゃあ、東照宮と一緒だね

東照宮はお墓でしょ

まあ、霊廟だからね

バッキンガム宮殿はお墓じゃないから。
分かった?
今後、一切一緒にしないでね。

今日の晩、何が良い?

食べたんだか、食べてないんだか分からないようなもの
一言で言うと液体。

長女は、食に頓着がありません。
一番好きなのがカップラーメンやカップ焼きそば
次には、クリーミーでこってりした洋食。
ドリア、グラタン、オムライス

次女はグルメで美食家
お寿司をはじめとし、
会席料理の高級和食も、ちゃんと微妙な味の違いが分かる

夕食の献立考えるのが大変なんですよね

産まれて初めて、長女のリクエストであっさりしたもの
一週間ほど海外にいると、無性にあっさりした和食が食べたくなりますよね
あと、涼しかったイギリスとのギャップにビックリしたみたい。

これは、気合い入れませんとね。

まず主食は、食欲ない夏場の定番そうめん。

そうめんは、液体と麺類のあいのこだからね

違うと思うよ。
麺類だよ。

それほど気合い入っていませんね。
手抜きの定番でもありました。

色々検索
液体と言えば、ゼリー
ということで、寒天卵

粉末寒天というものを買いに行きましょう

買い出しで見つけたのがじゅんさい。

おおっ
じゅんさいなんて売っているんだ。
液体と言えばじゅんさいに決まってます。

そういうとこの前の北海道旅行での会席料理で
小さな器にちょこっと出てきたじゅんさいがとても美味しかったなあ。

その場でタブレットでレシピを検索
細かいサイコロ状の山芋と和えるってこれにしよう。

粉末寒天を融かし
味は、だし汁、醤油、みりん、砂糖
ごく普通の醤油味
卵を融かして、みそこしで濾しつつ、細く繊維状に落とす、卵スープの要領
粗熱をとったあと、冷蔵庫で固める
ケーキかなんかを作るときのそれっぽい容器があったので
これにしましょう。

30分ほどして、固まったかな?
おおっ、固まってる

切り分けて完成っ

味は思った以上に、昔ながらの醤油味

一方の、じゅんさいは
山芋を小さくサイコロ状に切って、じゅんさいと和えるだけ
味は白だし。ちょっとだけ醤油
ちょっと、わさび

混ぜて食べると
おおっ。繊細な和食の大人の味。

ここまで作って、不安に。
どう考えても長女の嗜好と違いすぎる。

食べるもんない、と言うに違いない。
仕方ないので、保険にこってり系の
山芋と豚肉のバター醤油炒めも作っておきました。

出来たよー

時差があったもんで
一回寝ちゃうと全く起きれません。

ご飯は?

首を横に動かすのみ。

とても残念。

お腹すいたので、先食べちゃいました。

カミさんが帰ってきました。
カミさんはびっくりするほどの量の
スーツケースの中の洗濯物をどうするかしか頭にありません。
いきりたっております。

こういうときは、静かにその場を離れるのが得策です。

お風呂屋さん行ってくるね
近くのスーパー銭湯に行って
ほとぼりが覚めた頃に帰宅

さあ、長女は食べたかな

ゴミ箱のゴミを見て嫌な予感

そうきたか

なんと、カップ焼きそばを食べておりました。
日本食が恋しくなって、食べたのはこれかぁ

ただいまぁ

夜遅く、帰ってきた次女。

ご飯食べる?

うん

今日のコンセプトはね
液体。

次女はとっても喜んで食べてくれました。

やっぱり次女向けだったか

分かってはいたんですがね。

翌日
翌日長女が食べました。

すごいじゃないこれどうやって作ったの

じゅんさいの方はノーコメント

やっぱり長女には冒険過ぎたかも。

索引はこちら
[料理]シリーズはこちら(少し下げてね)