[家康]11 秀吉との全面対決

家康10 秀吉と家康、どっちが上?
の続きです。

織田信雄(のぶかつ)と組んだ家康
いよいよ秀吉と対決

信雄崩し
でも、さすがは秀吉。
すんなりと対決には持ち込ませてくれません。
崩しにかかります。

家康勢は固い。
信雄の方は崩せる。

信雄の幹部は4人
岡田重孝、津川義冬、浅井長時の三人と、滝川雄利(かつとし)

岡田、津川、浅井の三人に手を回す。
信雄を裏切ってこちらにつけ、と。
見返りは、考えられないほど大きい

最後の滝川雄利
性格は良く知っている。絶対に裏切ることはない

三人の密約の文書を敢えて見せる。

もう、三人からはこのように。
滝川殿も三法師君にお味方するように

この場で明確に断ると命が危ない
「承知した」とは答えたがそのつもりはない。

その足で、信雄の元へ行き、全て報告。

何っ

あろうことか、信雄は内通の3人を次々と殺してしまう。

恐ろしい。秀吉という男
どういう頭の構造をしているのか
最初から最後まで、秀吉の書いたシナリオ通り。
自分は手を下さず、3人の幹部を殺す。
最初から殺される前提の人間には、どれだけの見返りを与えようが問題はない。

何てことを。

驚いたのは家康。
何のために、信雄と組んだのか。
107万石という膨大な領地。
家康の領地にほぼ匹敵し、もちろん兵力も同等
一気に倍になった筈だった。
いくら兵力がいようが、動かせる幹部がいなければどうしようもない。

ただ、あきらめる訳にはいかない。
もう動いてしまった。

秀吉は次々と手を打っていく。
滝川雄利が動けないよう、本陣との分断作戦

家康が外交で地道に働きかけていった先にも
一つ一つ手を打っていく。

池田勝入斎(しょうにゅうさい)や森武蔵守長可(もりむさしのかみながよし)という
中立を保ってきた強力な武将でさえも、秀吉魔術で味方につけてしまう。

ただ、当の家康はどうにもかなわない相手だと思っていない。

羽柴も大変よのう

確かに矢継ぎ早に手を打ち、一つ一つを見れば
家康の打つ手より上回っている。

ただそうせざるを得ないのかもしれない。
危なっかしい。
元々信長のものを拝借しているだけ。

逢って話をすれば、その魅力に圧倒されるが
時間を置いて冷静になると
結局彼はなんなんだろうと。

小牧長久手の戦い
秀吉にひとつのほころびが出た。

池田勝入斎が新参者としての土産がわりに犬山城を落とした。

大戦なので、これ以上不用意に動くなと秀吉が釘を差した。

ところがその婿の森武蔵守は、自分も功をあげたくて仕方ない。
小牧山を取ってしまおう。

考え方としては悪くない。
小牧は、今回の戦で最も重要な戦略地点。

ただ、小牧は家康側に地の利があり
いかに重要であるか、前から分かっている。

小牧に城がいる
急造で10日もたたないうちに城を作ってしまった。

その変化を全く認識していない森
飛んで火に入るなんとやら

元々持久戦覚悟の家康。

秀吉も、この初戦の失敗で慎重になった。

家康は独創性なるものがない
そういう考え方が嫌いだとも言える

この時に取った戦法は、かつて信長と家康が同盟軍として甲斐を破った、長篠の戦いと同じやり方

長い長い柵を設け
敵の騎馬隊を防ぎつつ
柵内から猛烈に鉄砲を打つ。

自分達は絶対に柵から出ない大前提

その時以上のとてつもなく長い頑丈な柵を作る

来るなら来い。

面白いなぁ。
秀吉は首をひねる。

実はその時、秀吉も織田軍の中で一緒に戦っている。

なんなんだ、家康という男は。
秀吉と家康が同じ味方として戦った、思い出深いノスタルジー溢れる作戦。
それが意味する事なんて百も承知なのに。

対抗する方法はこれしかなかろう。

秀吉も、それ以上の柵を向かい合って作る
何せ先に出ていったものが必ず負ける、とても分かりやすい作戦。

どうしますこれ。
お互いに知り尽くした作戦で睨み合って
絶対に出るわけありません。

お互いに相手が怒りそうな手紙を出し合って挑発

秀吉は一人でちょこっと前に出て、
相手にお尻を向けて、お尻ペンペン
これでもくらえっ

可愛いです。

我慢比べには自信があります。
がまんがまんの人生。

家康には、ひとつの計算があります。
四国の長宗我部(ちょうそかべ)の存在
そんなに長いこと大阪を留守にしたら
後方が気になって仕方なくなるだろう

さあ、どうなりましたか

続きはシリーズの次回ね

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