田中久重。東芝未来科学館に行って来ました。

江戸の理系力シリーズ
今は、医学なのですが、一人割り込みさせてください。

今日は、祝日
お出かけ行っちゃおうっかな

芝から高輪、泉岳寺、品川へと
雨予報ですけど、多少傘さしても、何とかなるでしょ
と思いつつ出かけたら
あれよあれよという間に、雪に変わった。
さ、寒い
こりゃ無理だ

こうなったら屋内しかない
電車の中であれこれ調べるんだけど
祝日休みというのが多いのね

そうだ!あれっ

以前、「東海道を歩こう、川崎宿」の下見で、東芝未来科学館に行こうかな、と迷って結局行かなかった。

その後、江戸の理系力シリーズやり始めた
田中久重のすごさに感服して
ああ、田中久重が作ったからくり人形が見てみたい

むむ
川崎の東芝未来科学館に展示してあるって?

言って言って、それ早く言って!

春の雪の日
こんな時こそ、田中久重だっ
待っててね
お人形さんたち
地図
東芝未来科学館
綺麗なお姉さんたちが受付

すみません
撮影大丈夫なんでしょうか

はい

からくり人形があると聞いたんですが

はい、1番でございます。

綺麗なお姉さんには絶対に声をかけてしまいます。

出たっ
からくり人形!
動いていない
置いているだけ

考えてみりゃそりゃそうか
こんな貴重なもの、ずっと動かしている訳ないですね。

でも大丈夫
ボタンを押すと、映像が流れます。

思った以上です。
動きなめらかーっ
動画で写しちゃいました。
お姉さん、ダメだって言わなかったし。

色んな種類が展示してあったので、大満足

おっと、田中久重さんがどういう人か言ってませんでしたね

田中久重
たなかひさしげ 機械工学技術者 1799~1881

東芝の創業者のひとりでもあります。
だから、東芝未来科学館なんですね

創業者のひとりと表現したのは、東芝は東京電気と芝浦製作所が合併して東芝
田中久重は、芝浦製作所側ね
東京電気は、マツダランプの東京電気
藤岡市助です。
こちらもすごいひと。東芝未来科学館で詳しく説明されています。
わがブログでも東京電気は説明しました。
戦前の日本の発明。内面つや消し電球

このあと、田中久重の生涯の紹介と、東芝未来科学館の実況とを行ったり来たりしながら進めていきますね

【生涯】
田中久重は、九州の久留米に生まれます。
お祭りのからくり人形興行に魅せられ
からくり人形師になると固く決意

大人になって、長男なので本来は家業の鼈甲(べっこう)職人にならなきゃいけないんだけど
弟に頼み込んで、家業を継いでもらい、自分はひたすらからくり人形師の世界へ

当時のからくり人形のレベルからは図抜けた人形を次々と作り
からくり儀右衛門(ぎえもん)と呼ばれるまでになります

ところが
何と久留米藩で、贅沢禁止令が出され
からくり興行も禁止になってしまいます。

生活の糧であり、生きる意味とも言える情熱のからくりがもう作れない

どうする久重

大阪へ
大丈夫。
からくり人形に情熱を傾け、精巧な機械を世の中に出してきた中で
新たなやりたいこと、を見つけていたんです。

人を楽しませるからくり人形は、確かに作っていても楽しかったけど
今度は人に実用的に役に立つものを作ってみたい。

そのためには、商売の都、大阪へ行ってみたい。
大阪へ居を写し、様々な発明品を作ります。

【東芝未来科学館】
なるほど、これは売れたかも
折り畳み式の燭台です

【生涯】
ところがまたまた試練が
大塩平八郎の乱で、大阪が火の海に
久重の家も焼け、一文無しになってしまいます。

京都へ
よし、今度は京都だっ
ここで、更なるヒット商品が生まれます。

【東芝未来科学館】
こ、こりゃすごい

無尽灯というのがあり、使い方も映像で説明されていました。

根元の方でぐいぐい何かをしてました。
そうすると、長い柱の中を空気圧でゆっくりゆっくり油が昇っていきます。
上の幅広の芯に灯をつけると、油が適度な速度で補充されつづけます
ろうそくの10倍の明るさを実現。
これまだ、江戸時代だよね
もうこれ、ランプだよ

京都でやったことはヒット商品作りだけではなかった
幅広い学問。
蘭学の塾「時習堂」に入り
暦の大家、土御門家(つちみかどけ)にも入門
時計の第一人者にも弟子入りさせてもらう
機械だけじゃなく天文学等の、当時の最先端の理論を身に付けます。

ヒット商品あったら、普通それで満足しちゃいますよね
人生50年の時代に、49歳で、そこから幅広い学問の習得って
どれだけの向学心なんでしょう

その知識と理論と技術の集大成とも言うべき「万年時計」が出来上がります。

【東芝未来科学館】
こんなにすごいものだったとは

江戸の理系力の本の表紙を飾っているほどのものですから
そりゃ相当のものだとは思っておりましたが
ここまでとは思っておりませんでした。

紹介の映像に心を奪われ
おそらく、どこかにレプリカが展示してあった筈なんですが
写真を撮り忘れました。

ここだけは、ネットからのダウンロードの写真でご勘弁下さい

そして、ごめんなさい。
家に帰ってきて、youtube で万年時計を特集したテレビ番組の動画を見たんですが
全くもってさっと説明出来るような類いのレベルではありません。
感動が波打ちながら襲ってきました。

回を改めさせてください。
万年時計だけで、最低一回は必要です。

万年時計以降も、久重はまた違った更なる挑戦をしていきます。

江戸時代にはすごい人がいたもんだ、というレベルを
この人は越えちゃっていて
何といっても今も続く巨大企業、TOSHIBAの基礎を作っちゃっている訳です。

次回、その半生の後半
そして、その次に、万年時計とさせてください。

それにしても、TOSHIBA頼むよ
私は、SHARPの子会社にいたので
SHARPとも重ね合わせてしまい、
他人事じゃないんです。

がんばれ東芝ー

[江戸の理系力]このシリーズはこちら
どこ行こう、そうだ!おでかけマップ

田中久重。東芝未来科学館に行って来ました。」への4件のフィードバック

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