[百人一首]99 その前に、後鳥羽院について

人も惜し 人も恨めし あぢきなく
世を思ふゆゑに 物思ふ身は

百人一首シリーズラスト2

名残惜しいので、ちょっとここで粘ってみることにしましょう。

この後話していきますが、百人一首には、目的のような結論のような歌がある
この第99首です。

この歌の作者、後鳥羽院は、
何故そこまで藤原定家が思い入れするほどだったのか

日本の歴史においても
「武者の世」が始まった保元の乱から65年
混乱が一応の結論を得て「真の武者の世」が始まる事になる大転換点

まずは、ベースとして、後鳥羽院の人物
次に後鳥羽院の起こした承久の乱とは何だったのか、を話していきたいと思います。

多くは中公新書の「承久の乱」からの引用になります。
わざわざ、この第99首のために丸々一冊本を読んじゃいましたよ
たまたま本屋で手に取りましたが、2018年12月25日発行とあり、出来立てほやほやの本でした。
平成の譲位についてまで書いてありました。

後鳥羽院
身の程知らずのバカな事して、隠岐の島に島流しされちゃった人でしょ
そんなイメージを持たれている方もおられるかも

ビックリしましたね
じっくり調べると、まあすごい
何なんでしょ、この人

3歳で天皇になります。
1192年3月、紆余曲折を経て34年続いた後白河院の院政が、後白河の死去により終了
後鳥羽天皇が好きなこと出来るようになります。13歳。
19歳で譲位。息子で4歳の土御門天皇に譲ります。
19歳なのに4歳の息子がいるんですね。頑張り屋さんです。

3歳で天皇になって、4歳の天皇に譲る。
はあ?と思いますが、そういう時代なんですね。
院政真っ盛りの時なので、天皇には全く魅力を感じていない。
早く譲って上皇になるぞ。

白河、鳥羽、後白河と続いて来た院政の強大な権力が
後鳥羽に引き継がれます。
覚えやすいですね。

超ワンマン体制が始まります。

スーパーマルチ
色んな政治改革も行ったりして
だらけ切ったお公家さんたちをピリッとさせます。

この人のすごいのは、政治面以外でも、スーパーマルチな才能を持っていたということ
本の表現で言うと「文化の巨人」
百人一首シリーズでも、何人かスーパーマルチな才能を持った人を紹介しましたが
レベルが全く違います。

まずはやはりここから。
短歌。

定家のお父さん俊成に師事して以降、メキメキと上達
他の分野もそうだけど、この人の上達の速度は並外れています。

かなりの量を創作しています
それぞれの作品の良し悪しは主観によって分かれるんでしょうが
後の世の専門家達からは総じてかなりの好評価のようです。

同時期の三人の巨人
鎌倉幕府の第三代将軍、源実朝

言わずと知れた、藤原定家

と、比べると

源実朝は、この当時の本流、本歌取りという手法を超え、極めてユニークな作風
藤原定家は、本流を極め抜いた、ギラギラコテコテの技巧満載
後鳥羽院は、両方の良いところを合わせ持ち、おおらかでありつつ、きっちりと本流の本格派。

本人の創作もさることながら、
短歌界への貢献が桁違い

歌合わせという歌合戦も至上最大規模
なんと「千五百番歌合わせ」
三十人の歌人に百種ずつ詠んでね

あくび出るでしょうね
最初の頃のと同じの出しても分からないでしょう。

新古今集という和歌集を数名の一流歌人に編纂させる。
任せきれず口出ししたくなっちゃって、定家と色々あったのはこちらを見てね
[百人一首]97 来ぬ人を 藤原定家本人の歌

次に、音楽。
琵琶の名手です。
上皇の道楽というレベルではありません。
「石上流泉」という秘曲を伝授されるまでになり
さらに、「上原石上流泉」「楊真操」
いよいよ最秘曲「啄木」
あれっ、聞いたことあるぞ、その名前。
調べてみるとやっぱり
あの、蝉丸しか弾けなかったあの秘曲中の秘曲じゃありませんか
[百人一首]10 これやこの。出たっ蝉丸

次に、漢詩

そして、蹴鞠

さらに、武芸

刀剣の製作にも意欲を燃やし
自分の作った剣には「菊の紋」を入れた
以来、その紋は、天皇家の紋となる

全て自らが競技者としてチャンピオンのレベルであり
ルールを明確にするなどの、それぞれの普及を強く推進していく。

超ワンマンでありながらも、遊び心も持ち合わせていた。
水無瀬殿という都から程よい場所にあるところで色んな遊びをするんだけど
そこではあるルールがあった

殿上人の平常服である水干に統一
身分の差を外して楽しみましょうと、自分も水干を着た

さあ、こんな人となりの後鳥羽院が
どういう理由で、承久の乱を起こしたのか
そして失敗したのか

次回は、承久の乱を中心に話を進めていきます。

索引はこちら
[百人一首]シリーズはこちら(少し下げてね)


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