今度、山梨の忍野八海の添乗をします
事前説明で自分自身も作りながらまとめていこうと思います
忍野八海(おしのはっかい)
忍野八海は世界遺産です
富士山の構成資産
かつて湖がありましたが、水が枯れ
ところどころ残った池
富士山に降り積もる雪解け水が、
地下の不透水層という溶岩の間で数十年の歳月をかけてろ過され、
澄み切った水となりました。
美しく神秘的です
出口池(でぐちいけ)

八海の中で一つだけ離れた場所にあり最も面積が広い池です。
後方はすぐ山となり、
ちょうど池を見下ろす林のなかに出口稲荷大明神の神社があります
この池の湧水は「清浄な霊水」と呼ばれ、
富士登山を目指す行者たちはこの水で穢(けが)れを祓いました。
そして、この水を携えることで無事に登山ができるという昔からの言い伝えがあり、堅く信じられてきました。
このような理由から、別名を精進池といいます。
お釜池(おかまいけ)

釜中に熱湯が沸騰するように湧水するという形状から
この名が付けられたといわれています。
八海の中で最も小さな池です。
バイカモが揺れ動く景色や水深の青さを観賞できます。
昔、この池のほとりに年老いた父と美しい2人の姉妹が暮らしていました。
妹娘が洗濯していると、池から大きなガマガエルが現れ、
娘を水中に引きずり込んでしまいました。
近所の村人を集めて必死で娘を探しましたが、
いくら探しても娘の遺体すら浮かんでこなかったといいます。
それ以来、父親と姉娘はお釜池のほとりにとどまって、
妹娘の冥福を祈り過ごしたという悲しい話が残っています。
この伝説から、お釜池を大蟇(おおがま)池ともいいます。
底抜池(そこなしいけ)

「はんの木林資料館」の入口から古民具などを展示する建物を通り過ぎ、
敷地の一番奥のとちの木の大木や樹林が生い茂る静かな場所にあり
八海の中では一番昔の風景を保っています。
唯一個人所有の池です
「はんの木林資料館」の敷地内には、鯉池もあり鯉に餌をあげられます
昔から洗い物をしているときに、
あやまって洗っていた道具や野菜を手から離してしまうと、
渦に巻き込まれ消えてなくなってしまうと言われていました。
そして、なくしたものはどんなに探しても見つからず、
しばらくすると池の底を潜り抜け、
お釜池に浮かび上がってくることがたびたび起こりました。
村人たちの間では、この池で洗い物をすることは、
神様の怒りを買うことになると語り継がれてきました。
銚子池(ちょうしいけ)

縁結びの池と伝えられている
酒を注ぐ銚子の形からこの名が付けられたといわれています。
湧池から阿原川沿い脇の草地の中にひっそりとあります。
池の底の砂地から砂を巻き上げ水が湧いているのがよく見えます。
昔、ある家の花嫁が厳粛な結婚の最中におならをしてしまった。
その音がすごく大きかったので、包み隠すことができず、
年若い初心な花嫁はこれを深く恥じて、結婚式の席にいたたまれず、
隙を見て席を抜けだし、銚子を抱いてこの池に身を投げた。
その後、花嫁の履いていた草履が
池の底に映って見えることもあるといわれている。
この悲しい伝説が基になり、今では縁結びの池と伝えられている。
湧池(わくいけ)

八海一の湧水量と景観を誇る池
八海の中で一番賑やかな通りに面する池です。
土産物屋が立ち並び、向かいには水車小屋があります。
湧水量も豊富で、揺れ動く水面や深い水底の景観が美しく忍野八海を代表する池です。
1983年にはNASAが宇宙で雪を作る実験にこの湧池の水を使用しました。
昔、富士山が噴火した際、人々は焼け付くような熱のため大変苦しみました。
そしてのどの渇きや人家の火事、また野火を消すためにと、
人々が水を求めて叫ぶ声が天地の間に広がりました。
このとき、天の一声で「わたしを信じなさい。そして、永久にわたしをうやまうならば、私がみんなに水をあたえよう」という大変美しい声が聞こえました。
この声の主が木花開耶姫命と言われています。
その後まもなく溶岩の間から水が湧き出し池となりました。
濁池(にごりいけ)

湧池に隣接し、阿原川と合流しています。名前は濁池ですが、今では水は清らかで濁っていません。池底からごく少量ですが、湧水が確認されています。
もともと澄んだ水であった池で、村人の飲料水となっていましたが、
ある日、見るからに乞食のようなみすぼらしい行者がやってきて、
この池の地主の軒先に立ち止まり、一杯の飲み水を求めました。
しかし、その家の老婆がただの乞食と思って無愛想に断った途端、
池は急に濁ってしまったという伝説があります。
しかし、その濁り水を器にくみ取ると、
不思議なことに澄んだ水に変わったといわれています。
鏡池(かがみいけ)

湧池から続く賑やかな通りの北側にあり、鏡池は湧水がとても少ないです。この池は条件が整えば、水面にはっきりと富士山が映り込み、見事な逆さ富士を見ることができます。古くは鮗(このしろ)池とも呼ばれ、この池には全ての事の善悪を見分けるという伝説があります。
鏡池の水は、すべて諸事における善悪を見分ける霊力があるといわれ、昔から部落内で何かもめごとが起きたときには、事を万事まるくおさめるために、争っている双方がこの池の水を浴びて身を清め、祈願したといわれています。
菖蒲池(しょうぶいけ)

菖蒲池は鏡池の東側にあり、大人の背丈ほどに成長したショウブ(サトイモ科)と外来種であるキショウブ(アヤメ科)等の植物がみられます。
奥には八海菖蒲池公園があります。
伝説によると、この菖蒲を身体に巻くと病気が治るといわれています。
昔、この池の近くで暮らす若夫婦がいて、夫が肺病にかかってしまいました。
妻はできるだけの力を尽くして食事や医薬の世話をしましたが、
夫の病は重くなるばかりでした。
妻はもう神仏に助けを求める以外にないと考え、
この池の水を浴びて身を清め、一心不乱に祈願しました。
すると、ちょうど37日目に「池の菖蒲をとって夫の身に巻けば、夫を苦しめている病魔は必ず退散する」という神のお告げを聞き、
そのとおりにすると1か月もたたないうちに快復しました。
中池

人工の池なので、忍野八海の八個の中に入っていないにも関わらず
最も感動的で、最も混み合っているのがこの池
最も水深が深く、最も澄んでいるからです
ああ、生きていて良かったと感じられるスポットです