[昭和歌謡]142 珍島物語。海が割れるのよ~

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズ、あと少し。

珍島物語
天童よしみ
作詞・作曲、中山大三郎
1996年

♪海が割れるのよ 道が出来るのよ
島と島とが つながるの

最初聞いたのがラジオだったと思う
えっ?ちょっとちょっとどういう意味?
途中にちょこちょこ入るのが韓国語だろうと思ったので
何か伝説があってそれを元にしたんだとは思ったけど
何度も聞きたくなる歌だった。

そのあと、テレビで歌っているのを見て
あらまあ、こんな真ん丸のおばさんだったのね

のど飴のコマーシャルでもお馴染みになって
あら可愛い

そもそも、チンドって音が良いです
よくまあ題名にしたなと。

伝説
よくある宗教的奇跡の事かと思ったら、
ほんとに海が割れるんですね
韓国の南東の珍島という島
さらにその東側には、さらに茅島里(モドリ)という小さな島

毎年春の大潮の日(日本のゴールデンウィーク頃)の何日か、
干潮によって海割れ現象が起きて、幅40mm、長さ約 2.8キロメートルの道ができ、
珍島と茅島里がつながるのです。

珍島で虎が出たってことで、家族で舟で、茅島里まで避難した
もう大丈夫ってことで、家族は珍島まで戻ります
ところがおばあちゃんが、何らかの事情で茅島里に残ることになった。

これ、あかんでしょう。
何の事情かは知りませんが、おばあちゃん置いていったらあきません。

おばあちゃんは寂しくなって、山に登り、神様に家族に会わせてください、とお願い。
分かりましたと、島と島の間に道を作ってくれました。
家族が再会できてめでたしめでたし。

昔の伝説なので、南北朝鮮の家族が散り散りになった事とは関係無いものの
やっぱりイメージは重なります。
年に一度だけの神秘的な現象なので、観光客がどっと押し寄せ、歩いて島を渡ります。

日本でも
ネットを色々見ていると
何と日本でも海割れ現象があるそうです。
鹿児島湾(錦江湾)の入口、指宿市の海岸の 800m沖
周囲が3kmほどの知林ヶ島(ちりんがしま)という無人の島が浮かんでいます。
 
3月から10月にかけての大潮、あるいは中潮の干潮時に、
長さ 800mの砂の道(砂州)が出現して海岸とつながり、
歩いて渡れるのです。

海割れ前

始まるぞ

ほれっ

出たっ

珍島よりは小規模なので、それほど観光客はいません。

狙いどころですね。

[昭和歌謡]シリーズはこちら(少し下げてね)

[昭和歌謡]141 TOMORROW。あれから10年なんですね

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズ。もうあと少し。

TOMORROW
岡本真夜
作詞・岡本真夜 真名杏樹、作曲・岡本真夜
1995年

♪涙の数だけ強くなれるよ
アスファルトに咲く花のように
見るもの全てに怯えないで
明日は来るよ君のために

阪神淡路大震災から4ヵ月後に発売され
多くの人に勇気を与えた。

そして、東日本大震災
再びこの歌が脚光を浴びることになる

あれから10年なんですね
鮮明に覚えています。

たまたま渋谷にいたんだけど、移動できない人で溢れ返り
みんな座るところがなくて仕方ないので地べたに座っていた
異様な光景だった。

渋谷から帰宅するため延々と歩いた

帰ってからテレビをみて、もっと異様な光景を目にする
町中ごそっと流されていく
これは・・

当たり前の日常
ずっと当たり前だと思っていても
異様な光景が突然目の前に広がる

それって、あり得るんだ

あり得るんだ、ということがあの時分かった。

生き残った我々には今日がある。明日が来る
明日がなくなった人だっているんだから、頑張んなきゃ

我々は一人じゃない

[昭和歌謡]シリーズはこちら(少し下げてね)

[昭和歌謡]140 HELLO。ありがたや~

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズ
140曲まで来ましたのであともう少しです。

HELLO
福山雅治
作詞・作曲、福山雅治
1995年

♪そんなはずはないさ それはわかってる
25時の電話のベル 土曜日の仕事

♪恋が走り出したら 君が止まらない
まだ誰も知らない ときめき抱きしめて
君と笑顔つかまえるのさ きっと

福山雅治、非の打ち所がありません
顔がかっこいい
歌がうまい
芝居が一流
かっこつけているようで、しゃべると砕けてユーモアもあり嫌味がない
田舎を大事にしている

誰かが、成人女性の8割が福山の事が好きと言っていたのもうなづけます。

こんなのが実在しているわけですから、男どもはたまりません。

方法はひとつしかありません。
あんなふうになろうと思わず、ありがたや、とただ手を合わせる。

私の場合、「龍馬伝」で完全にその考えが確定しました。
かっこ良かったなあ

日本を変えるぜよ

はい、お願いします。

桜坂も良かったなあ

♪さくーらーざか

[昭和歌謡]シリーズはこちら(少し下げてね)

[昭和歌謡]139 負けないで。天国の母に届け

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズ
残り少なくなってきました。

負けないで
ZARD
作詞・坂井泉水、作曲・織田哲郎
1993年

♪ふとした瞬間に 視線がぶつかる
幸運のときめき 覚えているでしょ
パステルカラーの季節に恋した
あの日のように 輝いてる
あなたでいてね

負けないで もう少し
最後まで 走り抜けて
どんなに 離れてても
心は そばにいるわ
追いかけて 遥かな夢を

伝説になりましたね。
ZARDの坂井泉水
1990年代の女性アーチストで最高の売上
だけど、メディアへの露出が極端に少ない
そして、転落死

負けないで
負けないで、というストレートな表現は
たくさんの人を助けたと思う。

発表の2年後、阪神淡路大震災がおきる

この歌はどれだけの人を勇気づけたろう

神戸の神戸震災記念館に行ったとき
数多くの資料や写真を見た
ある写真の前で動けなくなった。

瓦礫の横に木があって、その木に花が咲いていた。
「それでも花は咲く」という貼り紙

花は咲くんだ

負けないで、は高校野球の行進曲にも使われたし
24時間テレビのマラソンの時にも流れた。

でも、もう一度阪神淡路大震災と同じような事で出番が回ってくるなんて
誰が予想したろう。

東日本大震災

母も家も奪われた少女が
天国の母に届けと
自宅跡の瓦礫の中で「負けないで」をトランペットで演奏した。

[昭和歌謡]シリーズはこちら(少し下げてね)