庭園の植木あれこれ

庭園の植木で、松の話はしましたね。
庭園の植木。特に重要な松

松以外の植物は?
あまりにも種類が多くてなかなか一言では難しい。
手入れが難しいのは敬遠されるので、巨木になってしまうものは避けられるが
それ以外では、「ありとあらゆる植物」としか言えない

時代による変化
そんな中で、時代による変化というのがある
日本の植物が時代によって変化するから。

感覚的には面白いなあ、と思うんだけど
我々は、日本庭園を見て感じるのはノルタルジーで
ビルばかりを見飽きた日常から解放されて
ああ、癒されるぅ

どうも、昔の庭園はそういう事ばかりじゃなく
日頃見慣れている植物じゃなく
目新しい植物を見て
何あれ
見たことないわ
エキサイティング!

すなわち、外国から入ってきた植物をいち早く取り入れ
話題を作り、流行になっていく牽引役

前回お話しした松はスーパーヒーローなので、
古代から現代まで継続して愛好されていますが

平安,鎌倉時代にはサクラ,ウメ,カエデ、シダレヤナギといった落葉広葉樹、
室町時代にはマキ、ビャクシン、カラマツなどの針葉樹
安土桃山時代にはカシ、カナメモチ、ヒサカキのような常緑広葉樹が好まれ、
江戸時代にはこれらすべてが使用されるという具合になっています。

梅と桜
個人的に一番興味あるのが、梅と桜

百人一首みたいな、和歌の世界を見ていくと
花、とだけいうと、昔は梅の事
それがいつの間にか、桜の事に変わっている。

同じ歌でも、読む資料によって
ここでいう「花」とは梅の事です、と書いてあるのもあるし
桜を前提に解説してあるのもある
正直に、「解釈が分かれます。分かりません」と書いてあるものも

いつ頃から、花が桜になったのか、気になって気になって。

「日本庭園と風景」の本によると
神泉苑という庭園で、平安前期
「日本後記」弘仁3(812)年2月12日に
桜の花を見ながらの酒宴が催された記述がある
その時は「花」とだけ表現されており
花と言えば桜に決まってます、となっていた可能性が強い。

結構、思っていたよりは早いかも知れません。

芝生
一番意外だったのは、芝生

芝生って、明治維新のあと、西洋庭園が入ってきて
それから広がったと確信していました。

それまでは、緑を敷き詰めるには、苔しかなかったと。

先ほどの「日本庭園と風景」の本に、こんなふうに書いてある

平安時代から使われていた芝生は、
江戸時代の回遊式庭園でも、岡山の後楽園に見られるように
別荘の御殿の前面などの広い場所に張られてきたが
明治時代の洋風庭園に導入されてから
公園の広場にも用いられるようになった。

えええっ、平安時代?
イメージが全く沸きません。
ショック!
立ち直れそうにありません。

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