うちの父さんこんな人

今まで、娘やカミさんが何度か登場してきました。
今度は自分の親の事を書きたいと思います。
まずは、父さんから
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無口で生真面目
家族構成で言うと、私は3人兄弟の真ん中。
母さんがよくしゃべり、私もよくしゃべる。姉も妹も結構しゃべるので比較すると無口ってことになります。
しゃべろうとするとき、雰囲気で分かります。
せっかくしゃべろうとしているので、みんなで、遮らないように気を使います。

ゆうても関西人。
父さんも時々冗談を言おうとします。

大平首相って覚えておられますか。
「あー」だの「うー」だの

冗談を言うときは特別に緊張するのだと思います。
完全に大平首相状態になります。
とても分かりやすいので、みんなが待ち構えます。

これから父さんが冗談を言うぞ。
どんな事であっても、できるだけ自然な形で笑わねば。

うまくいった時は内心みんなでガッツポーズです。

ところが、おそらく頭の中でうまくまとまらなかったのだと思うのですが、
冗談を言うことを断念する場合があります。

みんなで目配せしながら、
どこまで待とうか、
もうちょっと、
がんばれっ
静寂の時が流れます。

春休みのバイト
私が大学に受かって、大学が始まるまでの春休みの時です。
受験勉強は終わったけど、大学の勉強って何をすれば良いか分からない。
とてもヒマしてました。

父さんはといえば、所属している会社から別の会社に出向。
50近くしてはじめての肉体労働。
体のあちこちが痛くて、母さんがマッサージしたりしていました。

おい、ヒマそうにしてるけど、うちの会社にアルバイトに来るか。
えっ
今、人手不足で大変なんだ。
いや。絶対にいや。

仕事が大変だとは知っていましたから。

ところがです。

手続きしといたから。
月曜日からね。
ええっ。嫌やゆうたやん。

無口で生真面目?
昭和一桁って、真面目で一生懸命働いて、家族のためにガマンガマン。
通勤電車に揺られ、何なんだろうこの人生はみたいな。
そんなイメージを持っていましたし、おそらく父さんはその典型なんだろうと。
申し訳ないとは思うけど、俺はサラリーマンにはなりたくないなと思ってました。

息子がバイトに来たということで話題は父さんの話題
色々教えてくれます。
息子の前で悪口は言えないので、誉めてくれるのは分かるんだけど、あれっ、そうなのって感じ。
「真面目で」って形容詞がない。
「信頼があつくて」「楽しく」
ほんの少しだけど父さんの仕事ぶりを見る。
えっ、無口じゃない。

一番ビックリしたのは、食事に誘われたとき。
めし食いに行くか。

衝撃でした。
知ってる父さんは
食事食べに行く?

言葉遣いまで違うのか。

イキイキ仕事をしている。
我慢なんてしていない。
家族のためじゃない。
自分が楽しんでいる。

サラリーマンって自分が楽しんでも、金をもらってもいいんだ。
サラリーマンブラボー。
父さんブラボー。

お仲間のみんなは、お昼の弁当は黒くってでっかいランチジャー。
父さんだけは、普通のアルミの弁当箱

その時のバイト代で、ランチジャーを買いました。

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