おでん種の会社の社長が語った「分かったんです」

「若くしてなった経営コンサルタント」でお話ししたように、色んな社長に実感のある話をいっぱい伺いました。

その中でも強烈に印象に残った話をします。

仲卸しから
その社長は女性社長です。
だんなさんと一緒に市場の中で仲卸しという商売を始めます。
扱う商品はおでん種
そのうち、類いまれなる経営能力を持った社長は、独立して、おでん種を製造し、パック詰めして卸す会社を始めます。
だんなさんはそのまま仲卸し。

順調に成長
会社は順調に成長していきます。
そして転機が訪れます。
セブンイレブンと取引させてもらえるようになるのです。

そこから、急激に売上が拡大していきます。
なにせ、セブンイレブン自体が急激に成長していきましたから。

ところがです。

その急激成長の急激さに陰りが見え始めます。
成長はしているので良いじゃないかと思うのですが、
その社長にしてみれば、ものすごい危機感が襲ってきたらしい。

ここままじゃダメになる。

どこが良くないんだろう。

考えに考え抜いたらしい。
でも出た結論は
分からない。

行動
ここからがこの社長の尋常じゃないところ。

分からないんでね
全国を歩いたんです。
一つ残らず全てのセブンイレブンの店舗を見て回ったんです。

ずごいと思いません?
全ての店舗って、とれだけの数あるか。
そもそも全部って何で?
10店舗も見れば、大丈夫なんじゃないの?

それでね。

分かったんです。

えっ?何が分かったんですか?

分かった
得をさせていない、ということが分かったんです。

な、なんでそんなことが分かったんでしょう。

全国を回って、自分の商品であるパック詰めのおでん種が置いてある棚を見た。
おそらく、良い位置に置いてもらってなかったという事なんでしょうね。

セブンイレブンって本部がありますよね。
そして、個々の店舗はフランチャイズ。
要はオーナーさんがおられる。

とすると、一つの商品で上がる利益を、
自分の会社、セブンイレブンの本部、フランチャイズのオーナーさんの3箇所で分け合わなければならない。

もしオーナーさんにとって得にならなければ、真剣に売ろうとしない。
もし本部にとって得にならなければ、真剣に売らせようとしない。

得をさせるためには
得をさせるためには、大きな利益率がいる
ということが分かった

そこで思い付いたもの

セブンイレブンで、レジの横でおでんを作って売っていますよね。
世界で初めて、あれを始めたのがその社長。

パック詰めのおでんに比べ、同じはんぺんでもその場で作って売った方がずっと高く売れる。
そうすると、3者全部がハッピー。
Win、Win、Win

オーナーも本部も真剣に売ろうとしてくれる。

そんなことが、全国くまなく歩いたら分かったって
どんだけすごい社長なんでしょう。

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