[迷信]23 宵越しのお茶は飲んではいけない

迷信シリーズ、健康にまつわるあれこれです。

宵越しのお茶は飲むな

お茶は抗酸化作用のあるカテキンやビタミンCを多く含み、血圧の上昇を抑える効果もある
健康にいいとされる飲み物の代表といっていい。

お茶は抗酸化作用のあるカテキンやビタミンCを多く含み、血圧の上昇を抑える効果もある
健康にいいとされる飲み物の代表といっていい。

しかし、そんな優秀な飲み物も「越しのお茶は飲むな」と言われることがある。
これは昔の人が、実際に飲んでみて異変を感じたからではないだろうか。
なぜなら、茶葉には多くのタンパク質が含まれていて、
一度淹れた茶葉を急須の中に入れっぱなしにしておくと、
そのタンパク質が腐敗して雑菌が繁殖していくから。

悪役にもなるタンニン
茶葉にはカテキンが大量に含まれている。
カテキンには脂肪の燃焼を増やす効果もあるために、
生活習慣病や肥満予防、さらにダイエット効果があるとされているのだ。

ペットボトルで売られている「特茶」って試してみてかなり効く気がする

また抗菌・抗ウイルスの効果や、風邪やインフルエンザ
あるいは腸内環境を整える効果に関する研究も進められている。

しかしカテキンは水溶性なので、一度淹れるとどんどん湯に溶け出して効果は薄れる。

さらに、カテキンは酸化がすすむとタンニンという渋味成分に変化する。

一般的な茶葉に含まれている適量のタンニンは、胃の細胞を刺激して
消化を助けるというメリットがある。

ところが、タンニンがあまりにも増えると、胃の粘膜を荒らし、
消化液の分泌を妨げ、胃に害を及ぼす。
もともと胃腸が弱い人は、吐き気や下痢につながることもある。

そんな茶葉にもう一度湯を注いで飲めば、
お腹の調子が悪くなっても仕方がないかもしれない。

だから、「宵越しのお茶は飲むな」という言い伝えは、
「一度淹れてから時間のたった茶葉で入れたお茶は飲むな」ということなのでしょう。

忍者が活躍した時代には、わざと濃いお茶を淹れて、
それを地中で何日間も保管したものを「宿茶の毒」として使ったといわれる。
古くからのお茶は、命の危険にもつながるものだということは知られていたのだ。

「宵越し」の定義は、料理のレシピなどを参考にすれば6~8時間だ。
だから一晩おいたものたものでなくても、
朝に淹れたものを夕方まで放置しておくのも良くないことになる。

ペットボトル
そもそも、先程「特茶」の例を出したように
「飲むのはもっぱらペットボトルで買ったものばかりで、
急須で淹れたお茶などめったに飲まない。茶葉から淹れないので関係ない」
という人も少なくないだろう。

ペットボトルのお茶は腐らないんじゃない?。
しかし、ペットボトルのお茶もコップに移さずに直接口をつけて飲んだ場合は、
やはりその日のうちに飲んでしまったほうがいい。
お茶の中に口の中の雑菌が混ざり、場合によっては繁殖する可能性がある。

フタをあけることで空気中の雑菌が入るので、それが腐敗の原因になることもある。
メーカーにもよるが、一応の目安として開封後8時間以内に飲んでしまうのが安全とされている。

また、ここ数年、高濃度茶カテキンが話題になっている。
カテキンには抗菌作用や脂肪燃焼量効果があるが、
その一方で、大量にとりすぎると肝障害につながるという研究もあり、
過度な摂取は危険だともいわれる。

結局、急須は淹れたて、ペットボトルは開けたてが一番だということだ。

[迷信]シリーズはこちら(少し下げてね)

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