日本の神様シリーズ
タケミナカタ

「古事記」『日本書紀』の神話で、国譲りを迫る天津神タケミカヅチノオノカミに対して力で抵抗を試み、あっさり負けてしまった国津神がタケミナカタノカミです。
この神様は、オオクニヌシノカミの子であり、けっして弱いわけではありません。
動かすのに1000人もの力を要する巨岩を、軽くもち上げられるほどの怪力のもち主でした。
それでも高天原一の戦闘神タケミカヅチにはかなわず、
諏訪(長野県)に追い詰められて降参し、その地にとどまりました。
タケミカヅチはこちら
[神社] タケミカヅチノオノカミ強し
このストーリーは最も古い格闘場面の描写ともいわれ、
神事(神を祀る儀礼)としての相撲の起源でもあるとされます。
「勝負に負けて逃亡した神様」というと不名誉なイメージのようですが、
タケミナカタは諏訪大社の祭神として篤く信仰されています。
諏訪大社は、各地にある諏訪神社の総本社です
諏訪大社と言えば、全国地理で基本中の基本
男鹿のなまはげ柴灯祭や吉田の火祭りとともに日本三大奇祭の、御柱祭(おんばしらさい)が有名です。
7年に一度宝殿を建て替え、そのどでかい柱を山から切り出す
その中でも、坂を落とす木落としは絶対ニュースになります

古い伝承によると、タケミナカタはもともといた土着神を破って諏訪に定着した神で、
朝廷の支配が及ぶ前から、
風、水、山、海にかかわる自然神・農耕神として、
人々に恵みをもたらしていました。
山の神であることからか、弓矢の神となり、
武神としても崇敬されました。
平安時代には、東北の蝦夷を攻めた将軍坂上田村麻呂に
戦勝をもたらしたといいます。
さらに鎌倉時代、モンゴル軍が攻め寄せてきた蒙古襲来(元寇)の危機に、
暴風雨を起こして日本を救った龍神と同一視されて尊ばれました。
諏訪信仰の中心となり、庶民や武士の崇敬を集めたタケミナカタは、
五穀豊穣、武運長久、海上安全などのご利益があるとされます。