[百人一首]47 八重むぐら~

八重むぐら しげれる宿の さびしきに
人こそ見えね 秋は来にけり

つる草が生い茂るこの寂しい住まいに、訪れる人は誰ひとりいないが
それでも秋はやって来たのだなあ

河原院
出ましたね、河原院
あの14首のとおるちゃんこと、源融(みなもとのとおる)
光源氏のモデルとも言われている超プレイボーイ

陸奥のしのぶもぢずりでしたね。
百人一首で河原左大臣となっているのは河原院を作ったから。
超豪華なテーマパークとも言えるもので
陸奥の塩竈の浦海の風景を京都のど真ん中に再現。
わざわざ海水を運んだ。

そんな超豪華なテーマパークも
オリエンタルランドが経営しているわけではなく
とおるちゃんが、個人の趣味で作ったもの。
とおるちゃんが死んでしまえば、誰も綺麗に維持しようとは思わない。
死後80年経つと、荒れ放題になってしまった。

一応住人はいて安法法師(あんぼうほうし)とおるちゃんの孫。
歌の作者、恵慶法師(えぎょうほうし)は、その友達。

安法法師が恵慶法師とかの仲間に声かけ
今度、家に来ない?
荒れた家にも秋が来るってテーマで歌を読もうよ。
さんせー

その時の歌がこれです。

鑑賞
八重、たくさん重なった、むぐらは、つる草。
人こそ見えね、でひとは来ないけど
秋はやって来たのだなあ、となる。

栄華を極めたこの屋敷も、こんなふうになっちゃうんだなあ。
盛者必衰(せいじゃひっすい)の理(ことわり)をあらわす。

私も感慨深いです。
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆえに
は好きな歌で
ついつい親しみを込めてとおるちゃんと呼んでいました。
その河原院が再度出てきたかと思うと
荒れ放題って何よ。
盛者必衰だなあ。

ん?
ちょっと待てよ、安法法師。
お前ねえ
みんな集めて自虐ネタで盛りあがっている暇があったら
綺麗に掃除しなさいって。
みんなも集まったんだったら掃除手伝いなよ。

うちのカミさんに知れたら、えらいことになりまっせ

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