カミさんの田舎はすごいとこ(動物あれこれ)

うさぎ
カミさんが小さい頃、うさぎを飼っていたそうです。
うさぎは、とても小さいときは、まだほとんど目が見えないそうです。
その時は、光に当ててはダメで、暗いところに入れておかないといけないんだと。
ところが我慢できなくなって引っ張り出しちゃうもんでどのうさぎも目が白くなってるそうです。

目が白いとあんまり見えないんだって
って、どうよ

学校から帰ったあと、友達の家に行くのはほぼ不可能だから、うさぎが友達。
耳持って引っ張って遊んでたそうです。

他には鶏も飼っていて、隣の家はヤギを飼っている。
牛乳はないから、もっぱらヤギの乳です。
村中で助けあってできるだけ自給自足。

察しの良い方はお気づきですね。

カミさんは、うさぎを見ると
ああ、おいしそう。

卵からニワトリ
隣町のTのおばちゃんちでも、鶏を飼っています。
最初は産んだ卵を温めていましたが、途中から育児放棄。
卵を温めなくなっちゃった。

しゃあないねえ。
それ以降、エプロンのポケットに入れてずっと温めた。

産まれたっ

産まれるもんなんですね。

Tのおばちゃんが産まれてすぐに目に入ったので
ぴよぴよ。おかあさーん。

教科書で習った刷り込みってやつですね。
自分でやった人は初めて聞きました。
どこへ行くのも、ぴよぴよ着いてくるそうです。

そんなひよこもいつしか大人に。
仲むつまじい親子です。

事件が
台風のあと、一緒に歩いていたら、川にかかる橋の上から、鶏が足を滑らせて。

こけーっこっこっ
こけーっこっこっ

ああああーっ

川に流されてそのまま。
追いかけても追い付かなかったそうです。

今でも東栄町で語り継がれている、哀しい物語です。

カミさんの田舎はすごいとこ(星)

天然のプラネタリウム
カミさんの東栄自慢は、天然のプラネタリウムがあること。
全国的に有名で、いろんなところから専門家の人達がわざわざ見に来るんだとのこと。
以下、カミさんが言ってた話なので、本当なのでしょうが、いまいち信じられません。

があーっと
東栄は空気がきれいので、星がきれいにいっぱい見えます。
そこで、山の頂上に、プラネタリウムが作ってあるそうです。
そこに入るとみんなが上を見上げます。
そうすると、屋根が、があーっと開くというのです。
それで、係りの人が星の解説をする。

なんで?
それって、なんで屋根が開く必要があるんでしょうか。
カミさんに聞いても、とにかくすごいんだと。それしか言いません。

まあ、確かにすごい。
プラネタリウムだと思って行ったら、屋根が開いて生の星が見れるんですから。

ただ、普通に山の頂上に集まって空を見上げて、解説の人が解説してもええんとちゃうか。
そんな設備がいるんやろか。
百歩譲って、首が疲れるからリクライニング的な椅子に座るとして、最初から屋根がなくてもええんとちゃうか。

日本でも、天然のプラネタリウムってほとんどないとの自慢。
そらそうやろ。
そもそも、それってプラネタリウムなん?

コラムを書くにあたってWebでもう一回調べましたが、確かに東栄町にプラネタリウムがある。
宿泊施設もあり、宿泊者向けの夜間撮影という表現もある。
残念ながら屋根が開くという表現はされていないけど、わざわざ宿泊するということは生の星を見せるということか。

まあ、いっか。
元々日本アバウト党だし。

生の星を見ながら解説してくれる。
それだけで良しとしましょう。

どう考えても、それだけで、他ではほとんどありえないことでしょう。

星が分からない
それを聞くと、東栄の人は、星が降ってくるような夜空はいつも見ていて、星には詳しいと思いそうですよね。

ところが、逆です。

よく、小学校で、北斗七星と北極星を習って、今日帰ったら星を見上げて観察してください。
北斗七星から、北極星を見つけてください。
みたいなことがありますよね。

東栄ではないそうです。

北斗七星全体が見える季節がほとんどない。

空が狭いんです。
これは私も東栄の夜に実感しました。
普通の空の半分くらいしか見えない。
四方八方が山なので、ほんとの上しか空がないんです。
斜め横は、もう山で隠れて空が見えない。
日もすぐに暮れます。
北斗七星が分からないと、北極星を判別できないから、北極星を指させる東栄の住民はほとんどいません。
年に何か月か北斗七星が見える時期があっても、そもそもあきらめているので、興味がなく、発見できません。

さっきの話は山の頂上で、周りに山がない状態で始めて成立する話で、東栄の住民みんなは、谷に住んでるから、星がとても苦手だったりします。

田舎=星がきれいというイメージからして、とても意外だった点です。

カミさんの田舎はすごいとこ(買い物)

買い物
今でこそ、東栄町にもコンビニがありますが、昔はそんなハイカラなものはありませんでした。

ちなみに愛知県といえば、サークルK。
北海道のセイコーマートみたいなもんです。
特に三河地方はサークルKしかありませんので、コンビニとは言わず、サークルKと言います。
特に東栄町の人は、サークルKをスーパーだと思い込んでいます。
確かに、コンビニにしては若干大きめだったりしますが。

カミさんの小さい頃
話を戻して、カミさんの小さい頃。
近くにあるお店といえば、東栄駅の近くにある小さなお店一軒だけ。
文房具も、本も、食料品も全部そこにしかありません。
野菜と鮎とかの川魚は大丈夫ですが、海の魚や肉は基本的にはありません。
そんなものを仕入れると、間違いなく腐らせてしまいます。
じゃあ、肉を食べたいときどうするか。
そうです。注文するのです。
今度の週末は肉を食べるぞっ、と気合いを入れる必要があります。

ところが
そう書くと、さぞ不便な生活のように感じるでしょうが、
実は、良くしたもので、また別の方法があります。

さあ、買い物をするための「別の方法」とは、どんな方法でしょう。

今回のクイズは、今までのに比べると簡単ですね。

さっさと正解にいきましょう

はい。郵便局の職員さんです。
郵便局の職員さんは、郵便物を届けた際にひとしきり世間話をしていきます。

まあ、お茶でも飲みん。

その際に欲しいものを言っておくと、何でも届けてくれるというわけです。

もちろん、郵便業務とは何の関係もありませんが、
田舎の人は「本来の業務」など小さなことにはこだわりません。
誰も何の疑問も持っていません。
助け合う事って当たり前の事だから。
どこどこの誰べえが、今日はたまたま手紙を持ってきた。
サービス料だの、手数料だの、そんなへったくれは誰の頭の中にもない。

あと、農協のひととか。

郵政民営化の時に田舎の人が反対しました。
ニュースでは、地域格差から全国的サービスが受けられなくてうんぬんかんぬん言っていましたね。

おそらく本音はもっと違うところにある。
お金だの経済だの効率だの、そんなことに惑わされて
助け合うという、本来の生き方を忘れてしまうのは嫌だってこと。

高齢者しかいないから、お互いに気を掛け合ってる。
今日は誰それは元気か、心配だし、明日は我が身っていう気持ちもある。

まあ、色んな生き方があって、もちろん良い訳だけど、
田舎には田舎の生き方があるってことでしょう。

カミさんの田舎はすごいとこ(バスの間隔)

バスの間隔
飯田線で東栄まで行けるのが2時間に1本という話はしました。
田舎シリーズ恒例のクイズです。
東栄からある場所へ向かうバスは、さあどれくらいに1本でしょう。

問題の出し方から2時間に1本より長そうですね。

思いきりのいい人はこんな答えを言うかも知れませんね。
午前と午後で1本ずつ。
ブッブー。不正解。

答え
正解は
1週間に1本

そのバスは、病院がサービスで運行しているバスで病院の利用者以外も乗って良い。
特定の曜日に、行きと帰りで1本ずつ。
帰りのバスに乗り遅れたら、1週間帰れません。
行きだって乗り遅れたら、一週間診察もしてもらえないし、薬ももらえません。

普通のところでそんなことがあったら大変ですね。

お前、先週1週間、何で会社に来なかった。
ちゃんと説明しろっ。

バスに乗り遅れました。

?
・・・

今日はもう帰って良いよ。