なぜ秋にサクラの花が咲くのか

葉っぱの不思議、という本を読みました。

読み物としてもとても面白い本でした。

その中の第一話を紹介しましょう

以前のテレビ番組
著者の田中修教授が以前テレビ出演されたときの話
2005年8月5日に放送された「謎を解け!まさかのミステリー」という結構前の番組
島田紳助さんが司会。
懐かしいです。

その年、異例の気象。
神戸に7つの台風が上陸したんだけど、その内の7つめの台風が特に大型
強風が吹き荒れたんだけど、雨が一切降らなかった。

さあ、ここで問題です。
このあと、神戸には何が起きるでしょう

この時点でその現象は起きておらず
呼ばれた予言者が予言した事を正解とする、というチャレンジャブルな企画

予言者としてVTR出演したのが、田中教授

出演者が面白おかしく好き勝手なことを言います。
若槻千夏が
分かったぁ

若槻千夏って懐かしいですね

サクラが咲く!
強風で葉っぱが飛び散って無くなっちゃって
サクラが秋なのにあれ?春だったっけと勘違いするから

島田紳助は正解を知っているんですが
良いね良いね、その訳の分からん発想

それ以外にも、強風で神戸市がちょっとずれたので
住所変更が大変
みたいな色んな解答

では、正解のVTRスタート

「秋に桜の花が咲きます。」

おおおっ
若槻千夏正解!

予言の理由
そもそも、桜の花のつぼみっていつ作られるのか

実は、春のすぐあとの夏なんです。
ということは、春と同じ気候の秋に桜の花が咲かないということの方がむしろ不思議なんです。

なぜ秋に咲かないのか
それは、秋に我慢するための仕組みがあるから。

越冬芽、って言うんですが
つぼみや次の年の分の若い小さな葉っぱができた後、
その越冬芽がくるっと囲んじゃう

問題は、その越冬芽をいつ作るかという判断
冬になってからでは遅いらしくて
冬になるまでに冬になりかけているぞ、と判断する必要がある

気温の変化より前もって、より正確に判断できるものがあります。
さあ、何でしょう。

答言っちゃいますね。
夜の長さです。

植物には、夜の長さをちゃんと測れる場所があります。
光で光合成している葉っぱです。

葉っぱは考えます。
おっと、夜が長くなってきたぞ
冬が来そうだな
つぼみさんや来年の葉っぱの赤ちゃんのところにお知らせして
クルンってしないと

でも、動物の様に神経があるわけではありません。
そこで、アブシシン酸という物質を作り、管を通じて送ります。

ガッテン承知!

さあ、クイズ番組に戻りましょう。

若槻千夏すごいね
葉っぱが飛ばされて無くなっちゃうと
アブシシン酸は作れない
とすると、越冬芽は作られない
元々、秋と春は気候が同じ。
越冬芽に周りを固められていないので
もうちょっと大きくなろうかな

はい、咲いちゃった。

ちょっとだけ違います。
強風で葉っぱが飛ばされちゃうほど、葉っぱはやわじゃない。
ここで、神戸の土地柄の特殊性が関連します。

目の前すぐ海
強風で波立ち、そのしぶきを含んで、葉っぱに吹き付けた。
雨が降っていれば、雨で流されちゃったはずが
雨が降らなかったというのがポイントです。

塩害です。
塩害で桜の葉っぱが枯れちゃった。

神戸の桜の葉っぱが枯れちゃったというのを田中教授は知っていたので
予言した訳です。

時々、桜の狂い咲きのニュースを聞きますね
その度に、田中教授は、その現場に出向いていって、ある共通点を発見している
例外なく、それらのサクラは葉っぱが虫害で枯れちゃっている。

どうなった
狂い咲きのサクラは葉っぱがない
これはそうなんですが
葉っぱが無くなっちゃったサクラが、必ず狂い咲きするかというとそうじゃない
さらに3つの条件が重ならないといけない。

田中教授はその条件をちゃんと説明しています。
理系の人って真面目ですから
そういう「条件」みたいなのを絶対言いますね

でも、番組ではそんな七面倒臭い事は一切カット

「このあと、神戸ではサクラが咲く」
これだけが強調されて、放送が終わっちゃいました。

えらいことになりました。

教授、気が気じゃありません。

あああっ、三つの条件ーーー

その時期になって
あちこちから連絡が入ります。

サクラが咲きました。

こっちでも、咲いています。

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