分解したら組み立てる(代謝の続き)

この前、異化(分解)の話をしました。
今度はその続き、分解したものを組み立てる方の話です。
同化と言います。

からだ作成
・体の各組織を構成しているのは、タンパク質なので、一度細かく分解された(異化)あと、今度は組み立てる必要があります。
・食物として取ったタンパク質は、アミノ酸に分解され、アミノ酸は再び組み立てられて、タンパク質になります。
・そういった、組み立てる方の働きを同化といいます。
・そんなややこしいことをするのは、食べたものと違う物質を作りたいからですね。
・豚肉を食べて、豚になってしまっては困りますから。
・その時に設計図が必要で、それがDNAなわけです。
・重要なことは、同化にもエネルギーが必要なこと。
・アミノ酸からしか作れないということです。
・元の栄養素で言い換えると、タンパク質はタンパク質になれますが、炭水化物や脂肪はタンパク質にはなれません。

貯蓄
・同化はからだづくりだけではなく、貯蓄も行われます。
・エネルギーは、解糖系(無酸素運動の方)にしろミトコンドリア系(有酸素運動の方)にしろ、最終的にはATP(アデノシン三リン酸)という物質になります。
・最後に、同じ物質になるので、エネルギー通貨と言われています。
・このATPの量を「カロリー」と言い換えてほぼイコールです。
・日頃使っている言葉がだんだん繋がってきましたね。

・ただ、この通貨はお金で言うと現金です。
・現金だけだと、ちょっと多めのお金が必要な時にどうしようもなくなるので貯蓄が必要です。
・この貯蓄のために同化のシステムを使います。

糖から貯蓄
・一つはグルコース(ぶどう糖)からです。
・グルコースは、グリコーゲンという物質になります。
・あの江崎グリコはここから名前をつけました。
・必要に応じて、グリコーゲンはまたグルコースに異化され(現金化され)てエネルギーとして使われます。
・場所が決まっています。
・筋肉の中と、肝臓です。

脂肪で貯蓄
・二つ目は脂肪酸からです
・脂肪酸は中性脂肪として蓄えられます。
・どこに蓄えられるかはご存知ですね。おなじみです。

貯金する基準と貯金を下ろす基準
・貯金はATPが必要量を超えた時に行われます。
・貯金を下ろすのは、ATPが必要量より下回った、即ちエネルギーが不足した場合だけです。
・人のお金とちょっと違うのは、お金の場合は貯金があればあるほどいいけれど、体の貯金は多すぎると支障があるということ。
・お金の場合は、貯金がいっぱいになると気が大きくなって無駄遣いしたりするけど、体の貯金はあくまでも本当に不足した時にしか下ろしてくれないということです。
・下腹を揉んでも、貯金はおろしてくれません。

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