2/4 立春。江戸のお正月

二十四節気シリーズです

立春   りっしゅん 暦の上で春が始まる日   02月04日
(旧暦 12/30)

二十四節気
今年に関しては、旧暦で12/30、大晦日です
元旦は、立春に一番近い新月の日。
ばくっと、立春はお正月と理解しても良いでしょう。

二十四節気は暑い寒いではなく、太陽の動きを観察し、
一番昼が長いのを夏至、短いのを冬至、
昼と夜の長さが全く一緒なのを春分と秋分
これで4分の1ですね
それぞれを春夏秋冬の頂点と考えてその前後を均等に春夏秋冬の期間と考えます。
杓子定規です。
春の始まりが、立春です。
旧暦は、月の動きを元にするので、太陽の動きを元にした二十四節気とは
厳密には合いません。
今年のようにずれたりもしますが
できれば立春を1月1日、元旦に合わせようとします。
123月が春、456月が夏、789月が秋、101112月が冬なので
今の感覚とはちょっと変わってしまうんです。

年賀状に初春のお慶び申し上げますというのは、正しかった訳です。
2/4には梅も咲き始めますので、まんざらおかしいって事でもないんです。

お正月
武士と庶民で大きく違います。

武士はやたらに忙しい。
新年の挨拶に江戸城に登城しないといけません。

2年前の江戸検定に出て分からなかった問題

江戸城では、元旦にあるお吸い物を食します。
そこにはあるものの肉が入っているんですが、それは何でしょう

い)鶴
ろ)鴨
は)兎
に)鶏

答は後でね。

かたや庶民は、というと
大晦日がやたらに忙しかったので
元旦は完全な寝正月になります。
正月の挨拶回り的な事は元旦には一切やりません。

町は、シーンと静まり返っています。

2日以降
さあ、一年が始まります。
ここから、一番先にやることに全て「初」がつきます。
今もそうですね。

まずは初売り、ないしは初荷
競うように、初荷を積んだ荷車に紅白の布をかけ
「初荷」と書かれた大きなのぼり旗
獅子舞や、お囃子の太鼓を同行させるなど大騒ぎ。
江戸の人はこういうの大好き。

平行して、年礼という挨拶回りも始まります。
商人であっても黒羽二重の紋付きに麻裃、白足袋に脇差しという武家風の格好をする
後ろに小僧さんを従えるんですが
その小僧さんは、お年玉の入った箱を持っています。
中には今のようにお金が入っているんじゃなくて、扇が入っている。

年礼の挨拶は「明けましておめでとうございます」ではなく
「御慶(ぎょけい)申し入れます」

門付
正月の風物詩で、忘れちゃならないのが、門付
訪問者がやってきます。

私は経験したことないですが、ニュースとかで目にする唯一残っているのが、獅子舞です。
獅子舞を舞いながら各戸を回り、心付けをもらう。

獅子舞以外にも、実に様々なバージョンがある
鳥追(とりおい)。
これは、編み笠をかぶり、艶やかな着物をまとった女性が
三味線を弾きながらめでたい歌を歌う
海上はるかに見渡せば~、七福神の宝船~

漫才はこの門付で始まったもの
大夫の鼓に合わせて才蔵が舞うというものなんだけど
次第に滑稽な掛け合いが人気になっていった。
千秋万歳、三河万歳というふうに発展していきます。


は)兎

私は、鶴と回答して間違えました。

徳川家のもうひとつ前の、松平家の祖、松平親氏(ちかうじ)が
信濃の林光政からうさぎの羮(あつもの)をもらったあと運が開けたから。

その後ずっと林光政の子孫の林家から毎年正月にうさぎを献上してもらいます。
林家は、万が一にも、うさぎを切らしちゃったら江戸の正月が開けないので責任重大ね
おそらく、庭にはうさぎだらけでしょう。

索引はこちら
[暦]シリーズはこちら(少し下げてね)


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