[昭和歌謡]86 木綿のハンカチーフ

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズです。

木綿のハンカチーフ
太田裕美
作詞 松本隆 作曲 筒美京平
1975年

♪恋人よ 僕は旅立つ
東へと 向う列車で
はなやいだ街で 君への贈りもの
探す 探すつもりだ

いいえ あなた私は
欲しいものはないのよ
ただ都会の絵の具に
染まらないで帰って
染まらないで帰って

歌詞
心打つ歌詞、では、1位2位を争うんじゃないでしょうか。

大人になって読み返して
違った意味でグサッと来ます。

遠距離恋愛
彼氏は東京へ
都会の良いものを伝え、送ろうとするけど
彼女は、昔のままの素朴な彼氏であることを願う。

遠距離恋愛って経験がない
東京に出てきてから、ずっと田舎の一人の女性を想い続けたというのも
完全に一方的片想い。

ただ、もう少し広く考えると
私は未だに関西に帰ってはいない。

♪僕は 僕は 帰れない

これはまともには歌えません。

私の場合は、帰るのを待っていた人がいるとすると家族だけ

母さんの涙を一回だけ見た
私が東京に行くときの、最後の駅のホーム。

結局、帰らないままで、母さんは亡くなった。

カミさんの涙もびっくりした。

カミさんの実家は、山の中なので
なまじっか地方都市の私なんかとは、田舎への思い入れが全く違う。

結婚してずいぶん経ってから。
まとまって長めに東栄町(カミさんの実家)に行くことがあって
最後に東京に戻ろうと言うとき

結婚したての頃だったら分かるけど
ずいぶん経っていたので
えっ、何が起こったんだろう、って
何をすればいいのかが分からなかった。

木綿のハンカチーフの歌詞だけを見ると
こんなに彼氏の事が好きで、
ずっと彼氏を気遣っているのが分からんか
このスカタン

な訳だけど

彼氏だって
一度は憧れの東京に行ってみて
すぐ帰って来ようなどという
物見遊山で上京したわけではなかろう。

ああ残念
もう少しやり方があったろうに。

どこに生活の拠点を置き
どんな人生、どんな家庭を形作っていくのか
そんな根幹の問題。
聞く人によって100人が100通りの思いで聞くから
胸を打つ歌になるのだろう。

それにしても、太田裕美は声が可愛かったですね。

[昭和歌謡]シリーズはこちら(少し下げてね)

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