実篤記念館と実篤公園で、忘れられない出会い

狛江から野川緑地公園を歩きました
の続きです。

仙川駅方面へ進み、あとは実篤記念館と実篤公園、という武者小路実篤がらみのみ

結論から言うと
「これだからウォーキングはやめられない」
という象徴的な時間を過ごすことが出来ました。

実篤記念館
山本有三記念館の時もそうでしたが、
ウォーキングコースの中であるから寄る、って感じ。
小説にはあまり強くない。

武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)
教科書に出てくるような人なので、名前は知ってますが
ええっとええっと、誰だっけ

ウォーキングコースに入っているのは、実篤公園があるから。
こんな私としては、実篤記念館の方は、入場料との相談かな

200円?
入る入る絶対入る。

大人一枚お願いします。

そちらで、ボランティアガイドもやっておりますのでよろしかったら

えっ
これは予想外
ボランティアガイドさんのガイドは色んなところで色々聞きましたが
結論的に言うと、時間を何とか合わせて、絶対聞いた方が良い。
聞かずに回るのと聞いて回るんじゃ楽しめ度が全然違います。

その場所に行くと私以外誰もいない

すみません。私一人なんですけど大丈夫でしょうか

はい。あと10分後に始まりますので
それまでの間、記念館の中をご覧になってもよろしいですよ

不思議な事言うなあ、と思いました。
それを説明して回ってくれるんじゃないのかなあ。

ざっと一通り見ました。
予め、代表作品が何かぐらい分かっておかないと、ガイドさんに失礼
ふむふむ。「友情」というのが一番有名らしい
まずいなあ、そう言われてもピンと来ない。

そして、分かってきたのは、小説家としても有名だけど
絵や書としても有名。
あっ、これ見たことある

ところで、中をパチパチ撮したんだけど
後で、撮影NGだった事が分かったので
絵はがきで3枚購入したものから

よろしくお願いします。

武者小路実篤さんについては、どの程度?

すみません、全く分かっていません。

ああ良かった。
これで肩の荷が降りました。

華族の出で、学習院。
学生の時からの友達に志賀直哉がいるそうです。

子供の頃の学校の成績で、一番悪かったのが、作文と絵だったそうです。
ガイドさんならではのエピソードです。

25歳の時に白樺という文芸雑誌でデビュー
明治の終わり頃から、昭和51年まで、小説家、書や絵画、さらに自給自足の思想家として活躍。
この仙川の地は、70歳から90歳まで住んだお屋敷になります。

さあ、参りましょう。
向かったのは実篤公園
さっきの謎が解けました。
公園の方をガイドしてくれるんですね。



すごかったのがヒカリモ

奥の黄色い奴です。

ヒカリゴケは自分で光を出しますが、ヒカリモは反射して黄色く光る
光る時期と光らない時期があって、
ラッキー。良く光っています。
光らない時のためにガイドさんは、光った時の写真も持っていますが、一緒でした。

むしろ、光らない時はどんな色なんでしょう

どぶ色です。

実篤さんは、どんな性格だったんですか

とにかく真面目で、こちらに越してきた後は奥さんやお孫さんを愛する良いお爺ちゃんでした。
記念館で穴の空いた硯見られました?

見てないです。
後でもう一回行きます。

住居に来ました。

70歳を超えてなお、精力的に活動していた仕事部屋とかも案内いただきました。
時代としては、昭和なので、キッチンやお風呂や、テレビ等
子供の頃にあったあった、という懐かしさ満載

写真もいっぱい撮ったんですが
本当は建物内部は、一応写真はダメということになっているんです
って事なので、あげるのはやめときましょう

奥さんをモデルに絵を書いている写真もありました。
上品なそそとした女性です。

奥さんは、実はちゃんとした画家に師事した絵のプロ
奥さんがこの地で、孫を書いた絵を見て、可愛いねえ
ってことがきっかけで、絵を始めたので
小説家実篤が画家や書も始めたのは、晩年であり、奥さんのおかげ

住居の前に、なななんと、江戸城の石垣
しかも刻印石

先日江戸城で、結局刻印石を見つけられなかったのに
こんなところで見つけられるとは

さすがは華族。コネがあったんでしょうね

ここは、逆に私から、江戸城の石垣について熱く語っちゃいました。

国分寺崖線というすごい崖のある地域。
ここもすごい崖をうまく利用しての庭園
上の池と下の池の高低差は実に18mもあります。

気さくなガイドさんで、ガイド以外にも色んな世間話もして、とても楽しかったです。

そして、これが、穴の空いた硯

休憩コーナーに、「実篤体験コーナー」というのがあった
かぼちゃがおいてあって、自由に絵を書いて良い
良いじゃない。やってみましょう。

ところが先客。
横に空いた席もあったので、そちらで書いても良いのですが
何とその先客が、若くて美人
美人の横で絵を書くなんて無理

素晴らしいですね
美人は絵を書くんですね

分かったこと

美人が絵を書くのは、絵になる

帰り
さあ、ここからです。ウォーキングの醍醐味

さあ、帰りましょう

どっちの方向かとうろちょろしていたら

どちらかお探しですか

声をかけてくれたのは、何度か出会った、ファミリーのお客さんをガイドしていた別のガイドさん

駅に行こうと思いまして。

どちらの?

仙川です。

ちょっと、つつじヶ丘の方が近いですが
今から私そちらに行きますんで、つつじヶ丘で良ければ御一緒しましょうか

そうなんですか。ぜひ

自転車を押してくれて、つつじヶ丘までずっと一緒に歩いてくれた。

ガイドどうでした?

いやあ、とっても良かったです。

そうですかあ。良かったあ。

プロの女性カメラマンさん
パンフレットをもらったんですが、そこに岡克己さんという名前
岡克己というのは、旦那さんかも
Googleで検索するといっぱい出てきます。

つつじヶ丘までの間、とてもいっぱい話をした。
島原から、倉敷に住みたくなって引っ越し
旦那さんとの出会い。
写真を初めとしていっぱい色んな活動をしておられる。

ここに引っ越してきたのは、武者小路実篤が亡くなった1年後
記念館もなかった。
記念館が出来て、武者小路実篤を調べると自分との繋がりがいくつかあって好きになって
ボランティアガイドというのをやりませんかと、自分から提案
喋る事の原稿も、最初全部考えて。
今でボランティアガイドが始まって10年
ガイドさん、今は10人いる

とても良い人生を歩んでおられますね。

全て楽しい話ばかりだった。
ずっと自転車押してくれたもんなあ。
嬉しいです。

ああ、うろちょろして良かった。
ウォーキングして良かった。

おでかけマップ

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