若くしてなった経営コンサルタント

経営コンサルタント
最初、社会に出て一番最初に入ったのは、今と同じIT業界(当時はITという言葉はなかったので、コンピュータ関連)
ただ、5年位してステップアップしたくなりました。
経営というものに興味がどんどん深くなってきたのです。
転職し、若くして、「経営コンサルタント」になりました。

若いということ
経営コンサルタントの会社に就職したということだが、どういう経営コンサルタントかというと、「戦略」のコンサルタント。
クライアントの会社の社長さんに、御社の経営はこれこれこうすべきですよ、と、お教えする立場。
今から考えると、何とエラそうな、無茶なことをやっていたのかと思いますが。
リーダーコンサルタントとペアになって仕事をするものの、相手の会社の社長さんは、若い私のことも「先生」と呼びます。

相手の立場に立って考えてみると「何なんだ、この若造は。自分の息子より若いじゃないか。こんなものが先生であろうはずがない」
そのコンサルタント会社には、私以外にも若いコンサルタントが他にもいたのですが、このどうしようもない根本的問題解決のため、「本を引用する」方向に向いた人がいました。
「ドラッガーの本には○○と書いてある」という具合です。
私は違うと思いました。
若いというデメリットをメリットに変えよう。
若いメリットは一つだけ。この先とてつもなく長い「時間」があるということ。
その「時間」で「実感のあるノウハウ」を流して貯めるのです。

実感のあるノウハウ
あるとき、若い私のいうことを真剣に聞いてくれたことがありました。
なぜ聞いてくれたか。
私が言ったことではないからです。
ドラッガーが言ったことでもない。
私がお伺いしている他の会社の社長さんがしみじみとしてくれた「実感のある話」です。
本とかに書いてある話ではなく、生々しい話です。
これこれの社長さんが話しておられたんですが「いやぁ、○○は△△です。やっぱり◆◆ですからね。やってみて初めて分かりました」
すると、反応がまるっきり違いました。
「なるほど。そうなんだ。実はね、私も……。」
1の話をすると、教えてくださいと言ったわけでもないのに、同じように実感のある話を1くらい返してくれる。
そうなると、2の実感のあるノウハウが手に入る。
次の社長のところで2の話をする。すると、社長は今度多い目の2くらいのボリュームの話をしてくれる。
次は4が8になり、16になり。
どんどん実感のある話だけで時間が過ぎていくことになる。
ドラッガーなんて入る余地がない。
それを、全てテーマ別に文章にまとめる。
瞬く間に、すごいボリュームになります。
普通のコンサルタントは、ノウハウを切り売りするので、ちびちびノウハウを出していくのですが、私はいきなり、どーんと提供する。
ノウハウを守ることが目的ではない。
実感のあるノウハウを同じだけ言ってもらうことが目的だから、最初に全部出さないと、いっぱいの実感のあるノウハウを語っていただけない。
また、全部出しちゃっても、日々更新されていくから、次訪問するときは追加された部分を持っていける。
実感のあるノウハウの運び屋に徹すれば、運び屋が若かろうがどうでもいい。
待ち構えていてくれる

分かったこと
ギブアンドテイクはギブが先。
ギブさえすれば、頼まなくても相手がギブ(こっち側からはテイク)してくれる。
そして、ノウハウをちゃんと形にして残していけば、倍々ゲームで増えていく。
自分は殺すこと。
「自分」が前に出ると、自分以上のことはできないから、倍々ゲームにはなりえない。
自分の経験した、経営コンサルタントの時の話をしましたが、今は経営コンサルタントをしているわけではありません。
この考え方は、すべてに通じる気がします。

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