[天皇]46 孝謙天皇。ゴタゴタ続きの中でも

天皇シリーズ
古代最後の女帝になります。

孝謙天皇
749~758年

孝謙天皇については以前にも書いているので読んでね
孝謙天皇、古代最後の女性天皇は、本流ど真ん中

この人、異例づくめ
今までの女帝は、中継ぎだったけど、この人はそうじゃない
皇太子として次期天皇と指名された
本格的な女帝

実は、重祚(ちょうそ)といって、2回天皇をやっています。
皇極天皇もそうですが、あとにも先にもその二人だけ。
もう一回やったときは、称徳天皇と呼びます。

孝謙天皇の時と称徳天皇の時が、びっくりするほどイメージが違います。
称徳天皇の時は、史上最高なんじゃないかと思うほど専制君主

では、孝謙天皇の時について参りましょう。

即位
聖武天皇が健康問題で、譲位
譲位とともに、元号を、天平勝宝(てんぴょうしょうほう)と改めました。

聖武天皇はまだ死んだ訳ではないので、今までの例だと次期天皇を補佐する訳ですが
残りは仏にのみ仕えたいという強い意図を持っていたので
奥さんの光明皇后に補佐役を頼みます。
そういうことは今まで例がないので、さらにその光明皇后を支えるための、紫微中台(しびちゅうだい)という組織まで作られた。
その長官に、藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ)
仲麻呂は不比等の長男、武智麻呂の次男でこの頃めきめき頭角を表してきた
不比等の息子たちは全員天然痘で死んじゃいましたが
いよいよ孫たちの時代になったんですね。

孝謙天皇、光明皇后、藤原仲麻呂のトロイカ体制が出来上がります。

相変わらず、ゴタゴタがあり
橘諸兄(たちばなのもろえ)が謀反を密告され左大臣の職を辞した。

色々まずそうと感じた聖武天皇は、遺言で
新田部親王の子・道祖王(ふなどおう)を皇太子に立てるよう命じた

女性天皇なので、結婚も出来ないし、もし子供を産んでも、その子供は次期天皇にはなれない
次を誰にするかが火種になることが予想される。
ただ、もし様子をみて不適格なら廃太子してもいいという条件付き

ところが、2年後にこの道祖王を廃太子しちゃった
皇太子らしからぬ言動をしたという理由
遺言書をみんなに示し
ほらほら、不適格なら廃太子してもいいと書いてあるでしょ

まあ、そうだけど。

次に皇太子に指名されたのが、大炊王(おういおう)
藤原仲麻呂に一番近く、大炊王が次に即位すれば、傀儡(かいらい)政権となりえるだろう。

ただ、それでも、不穏な動きはおさまらず
橘奈良麻呂が謀反を起こす

拷問にかけられて自白し、芋づる式に一味があげられていく
とうとう、443人にもなった
最初の皇太子、道祖王も含まれています。

仲麻呂のライバルは全く一掃され
さらに藤原仲麻呂の基盤が固まった。

橘奈良麻呂の変から一月ほど経った時
「五月八日開下帝釈標知天皇命百年息」という謎の文字列をなす、蚕の卵が献上された
なかなかやることがこみいってます。

これはめでたいということで改元
天平宝字(てんぴょうほうじ)

経緯としてはいかがなものかとは思いますが
仲麻呂の行った政治はなかなか良い政治

税金を半分にし、苦役もなくす。
食料を与えるなどの民衆救済施策
諸国の財源のシステムも整えた。

中国大好きなので、中国の仕組みをどんどん取り入れ
文化的にも東風の文化が花開きます。

孝謙天皇としても、大仏開眼法要を行ったのは自分が天皇になってからであり
仏教には思い入れがあります。
仏教を元にした聖武天皇の国分寺制度を実践に移していきます。

ただ、光明皇后が病気がちになると
娘ですから母親の看病がしたくなります。
政治よりも親の介護をとろうと決意します。

譲位するわ。

大炊王が淳仁天皇として即位します。

[天皇]シリーズはこちら(少し下げてね)

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