[歳時記]9/3 王選手。ホームランの世界記録達成。

9/3

昭和52(1977)年、9月3日、
アメリカ大リーグ、ハンク・アーロン選手が持っていたそれまでの記録を更新した。

相手チームはヤクルトで、ピッチャーは鈴木康二朗投手。
第2打席の6球目を右翼スタンドに放りこみ、756号の世界記録を達成した。

覚えています。このバンザイ
あの控え目な王さんのバンザイですもんね
感動したなあ。

一本足打法
王選手と言えば、フラミンゴ、一本足打法です

♪背番号1のすごい奴が相手
フラミンゴみたい、ひょいと一本足で

でも、最初から一本足だった訳ではない

何せ背番号1という破格の待遇で巨人軍と契約

投手として巨人軍に入団したものの、すぐに野手に転向
大きく期待されたが、1年目は打率.161・本塁打7本と物足りない結果に終わった。
特に目立ったのが72を数えた三振の多さで(2.7打数に1三振に相当)
「王は王でも三振王」などと野次られた

2年目は打率.270・本塁打17本
この本塁打数は、チームの中ではトップではあった。
3年目、打率.253・本塁打13本と2年目より成績を落としてしまう。

その次のシーズン、荒川博コーチが巨人の打撃コーチに就任
待ってましたっ

素質は十分なのに、悪い癖がありすぎてどうにもならん

試行錯誤が始まります。
一本足打法は、飛距離を伸ばすための理論ではなく
悪い癖を直すために、色々やった中のひとつに過ぎず
2~3日試しただけだった

そうこうしている時、コーチの会議で別所毅彦ヘッドコーチが八つ当たりぎみに
「王が打てないから勝てないんだ」と荒川に言った
荒川も頭に血が上り、
王には、三冠王を取らせようと思って指導しているんだ、
ホームランだけならいつでも打たせてやる

言ったね、じゃあそうしてもらおうじゃないの

戻った荒川コーチは
一本足だ、一本足
三振は怖がらなくていい
猛特訓だ

大して確信があったわけではないが、一本足打法に集中
もっともむずかしかったのは、一本足のままで静止状態をつくること
動きの激しいスポーツのなかに、「静」という座禅の境地を持ち込もうとした

有名なのが日本刀の練習
あまりに有名なので、テレビとかでよく日本刀を振るのを要求されるらしいけど
本人が言うには、あれは閉口すると

ほんの数回やっただけなんだけど
なぜか一人歩きし、王さんの練習の代名詞になっちゃった。

とにかく素振り、ずっと素振り
一本足打法を体に覚えさせる

そして、これをきっかけに世界のホームラン王の座に駆けあがり、
引退するまでに868本のホームランを打った訳です。

でもホームランだけじゃなかったですよね
三冠王

すごいなあ
荒川コーチが言った「王には、三冠王を取らせようと思ってやっているんだ」というのは
咄嗟に出た口からでまかせらしいんだけど
それを現実にしちゃうんだから

子供の頃、友達と言ったもんです
王が取るから三冠王なんだぜ
田淵が取ったら三冠田淵さ


この名言
王さんが言ったら納得だわ

世界のホームラン王記録で、王選手は国民栄誉賞を受賞。
9月5日に当時の福田首相から表彰された。
これが国民栄誉賞の第1号だった。

「日本」の国民栄誉賞だもんね
嬉しかったろうなあ

[歳時記]シリーズはこちら(少し下げてね)

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