[歳時記]1/12 スキーの日

1/12

今では冬の人気スポーツとして定着したスキーが、
日本で初めて本格的に行なわれたのは1911(明治44)年のこの日。

前年、オーストリアの陸軍参謀少佐テオドル・フォン・レルヒ少佐が、
軍事研究のために新潟県高田市の歩兵五八連隊に赴任。
彼はアルペンスキーの名手だったため、
連隊の中から選抜されてきた将校たちにスキーを指導。
「メテレ・スキー! (スキーをはけ)」の掛け声とともに、
日本のスキーの歴史がスタートした。

当時のスキーは、今のストックの倍も長い本の杖をついて、
木製の板をはいて滑降するというもの。

かなり滑りにくかったようだが、
それでも深い雪の中を苦労して歩くのにくらべれば、
天国のような快適さだったのだろう。
雪の上を歩く“かんじき”しか無かった時代に、
スキーは雪国の生活そのものを一変させた。

おかげでスキーは急スピードで普及した。

約1ヵ月後の2月11日には、早くも約4キロのコースを使って
日本初の競技会が開催され、
やがて地元の郵便の集配や電線の巡視にもスキーが使われるようになったのだ。

金谷山スキー場近くにある「日本スキー発祥記念館」では、
スキー伝来にまつわる様々な歴史やスキー用具や技術の変遷を知る事ができ、
レルヒ少佐の遺品なども展示されています。
レルヒ少佐を賞賛すべき点は、単にスキー術の教授に留まらず、
現代に通じる「スキーツアーの楽しさ」や「雪上のマナー」を遺しました

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